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2018年01月16日 イイね!

震災と自動車

震災と自動車23年も前に、私は住んでいた街で大きな地震に遭遇した。
戦後の自動車が、ある程度以上普及するまでの時代に
大きな地震は少なかった。
なので、この時は2011の東日本震災とは違って、初めての取り組みや
環境の問題とか、考えさせられることは多かった。

またネットも殆ど無く、ましてiモードや携帯の使用も未発達の時代であった。



近所の小学校は、長らく避難所になり、たくさんの人びとが生存情報や
安否確認の連絡場所になっていた。

カラー写真の方がまだ寒い時期で、震災から1ヶ月以内だろうか。

寒いので自動車の中で暖を取る人が多かった。
まだエコノミー症候群の恐ろしさは、それほど言われていなかったと思う。

私は自分のことを書くとまずいことはないが、850が保管場所で無事だったので
瓦礫を踏み越え移動手段に、頻繁に使用している。


そんな避難生活の最中に崩れたガレージの下になった古い車をみつけて
嗚呼と思った。

ところが夏くらいになり、小学校に行ってみると、その車は生きていた。
屋根は少し凹んでいる。



おそらくワンオーナーの個体であったのだろう。

それから10年が経ち、住んでいた町を離れることになるのだが、
その間にこの国産車と再会することは、なかった。

でもこの奇跡的な生命力を持った車は、その後どうなったのだろうと
今頃になると、ときどき思い出す。


震災の時に、感じることは、大き過ぎて今でも判らない。
自然の猛威に敬虔になれとも、いえない。

個人的な些末なメモリーは、いくつかの断片である。

それでこんな記事を書いてみた。
美談なんてどこにもなかったし、マスコミに取り上げられるのも、不自然だった。

でもこのニッサン・チェリーが、矍鑠として生きていたことは、ちょっと
嬉しかった。

旧いクルマに乗るもの同士というより、カーズの会話が聞こえたなら
それで良いではないか。

あれから20年以上が経ち、古いクルマは増税の対象になったり、
あんまり気持ちよく乗れない時代になっていった。



素の、ワンオーナーカーが、肩身を狭く感じずに生き残れた最後の時代。
それが震災というレクイエムであったのではと、いま思っている。




Posted at 2018/01/16 13:20:52 | トラックバック(0) | 日記

プロフィール

「暴論と思うが日産をトヨタが救済することは無理だろうか http://cvw.jp/b/176891/48492730/
何シテル?   06/18 16:04
車は殆ど処分して、1971年登録のフィアット850クーペに 1987年以来、乗り続けています。 住居は昭和4年築の、古い日本家屋に、現状で住んでいます。
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