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kotaroのブログ一覧

2010年04月29日 イイね!

茶道と旧車

茶道と旧車阪急コンツェルンのファウンダー、小林一三が終生住んだ家が、私の住む町にある。
没後50年を越えるが今回リニューアル工事が終わり、記念館になって再オープンしたので、行ってみた。
主な感想はもう一つのブログに書いてみた。
(下記リンク参照)

こっちでは、英国趣味と、数寄と茶道の風流について考えてみる。
まず、梅田(大阪)に本社を置かずに池田町に住んで毎日通ったこと。
ITビジネスの若いシーイーオーたちは、殆ど都心のタワーマンションに住み、職住は近接している。
10年20年30年経つと、おそらく疲れてくるであろう。長く続けることを前提としていないのかもしれないし、早く引退して郊外生活を夢見ているのかもしれない。

英国趣味は、私も感じたままであるが、武士や禅に重なる部分が有る。
カントリーの発想は、薩摩などに見られた郷士に通じるし、華美を避け、質素を重んじ精神的な高揚を目指したところは、禅の思想に通じるのではないか。
日本で長らくイギリスが目標であった時代が有ったのは、留学して英国精神の空気に感銘した若き明治の日本人が多く居たからであろう。

小林一三も初期の慶応義塾に学び、福沢諭吉の声咳に直接接していたことであろう。義塾は英国風スクールに範を得て、日本の学び舎に接ぎ木した。そんな中で自ずと人生の後半のライフスタイルを描き、実践していたのではないか。

さて、茶の湯は奥が深い。
戦国時代を生きた秀吉らの武将たちが、殺伐とした抗争の裏で真理を求め、精神的な救いもそこに感じた処から始まる。日本に絶対的な宗教はないが、観念や無常と言った哲学はある。
サブスティチュートできる「道」があるから、宗教は神社や仏閣で足りたのである。

一三の旧宅には茶室がいくつかある。
「空間」をいかに活用するか。
俗な商いで富を得ても、不易な道を究めたい。今よりずっと変化の激しかった明治、大正、昭和の経済人は、そこに安らぎを求めたのではないか。


自動車趣味を長らく続けていると、やはり何か見えてくるものがある。
それは、走るということに倦んだとき、止まるということも大切だから、
一歩下がって立ち居を見る。
道は遥か、まだ先は長い。



Posted at 2010/04/29 05:10:03 | トラックバック(0) | 思うこと | 趣味
2010年04月26日 イイね!

さやま池まつり

さやま池まつり昨日は関西の堺市のとなり、狭山という町で旧車のイベントがあり、参加予定だった人に急用が出来、代わりの出場で850クーペに乗って行ってきました。

このイベントは大阪狭山市が、町のシンボルである大きな池を会場とした春のお祭りを町をあげて毎年開催しており、その一環としてクラシックカーイベントが開かれるようになりました。今年で9回目でした。

秋の旧春日町(現、丹波市)開催のイベントと性格はやや似ています。
会場周辺では、様々な市民団体の展示や個人のフリーマーケット、飲食店など
が池を囲んでずらりと出ており、活気を非常に感じました。
子供の数が多く、どこからこんなに出てきたんだとばかり。
参加者にもその傾向があり、今回一緒になった友人3組は家族連れでした。

旧車イベントを紹介すると、私は初参加でしたが、2輪、国産、外車それぞれ
集めて80台くらい。イタリアはなぜかアルファロメオより古いフィアットが
圧倒的に多く、最近の傾向というより会場の雰囲気的にそんな感じでしょうか。

国産は地元周辺が多く、遠距離は長野から来ていた初代ルーチェくらいです。
この方も知人のお誘いだということでした。
何となく国産は旧車族というか、車高を下げたクルマもちらほら(笑)
昔、北九州で見たイベントほどバリバリのそのものはいませんでしたが、
祭りもフェスティバルというより「祭り」の臭いがして、好感を持ちました。

昨年までは池の周りをみんなで一周していたようですが、今年からは入賞車に
限定したのは、人出の多さからだと思います。
それでも各車両、お披露目ステージに引き出して、司会の女性からの質問に
各自答えるアナウンスは面白いと思いました。
胸の丈を訴えるもの,とぼけた答え。これだけで、来年も出てやろうと思う
きっかけになる人も居るでしょう。

夕方4時まで、プログラムもあまり詰まってないのに、途中で帰る車輛が
非常に少ないのも好感が持てました。結構気にする方なので。
間が持ったということは、私が初だったことを含めても、会場が楽しかった、
後の方でも、場の空気が退屈しなかったからだと思います。

春の日が西に傾き始める頃に、やっと会場を後にし、畑道を大阪市内へ向かいました。
大変楽しかったです。今回の機会を作っていただいた友人に、大変感謝して
この項を終わります。
Posted at 2010/04/26 12:30:37 | トラックバック(0) | オンザカー | クルマ
2010年04月19日 イイね!

芦有の春

芦有の春10年くらい前に、よく六甲山で車の集まりがあった。
パソコンがツールになり始め、たしかニフティのフォーラムで輸入車の部屋ができたからだろう。
その中の古い知り合いの方から、久しぶりに連絡があり、三々五々、車でかけつけることにした。

池田を寝坊気味に出る。
国道176を宝塚方面へ、逆瀬川から懐かしい道を通りゴルフ場の横を抜けて六甲山へ。
華奢な850クーペでも走り慣れた道は、覚えている。素早く芦有道路の入り口まで駆け上がった。

展望台で、黄色のケイマンを捜す。
お久しぶりです。
周囲を見回すとフェラーリよりずっとポルシェが多い。
そんな中で、私の隣にいた古いサバンナRXー7に目が停まった。
オーナーは、ボンネットを開けてプラグ交換の真っ最中。
春の日差しが心地よく、みんな間の抜けた表情の車の中で、ここだけ走りの熱かった
時代の雰囲気が。
えっ、女性なんだ。
お早うございます。

つい、並んで停めた気安さと、彼女の自動車好きな雰囲気から、久しぶりに集まった
仲間たちと色んな話をする。

17歳で、このRX−7を買ったこと。6年落ちだったこと。ずっと乗り続けていること。
一緒に来ている男性は息子さんで、今は母さんより大きい、云々。
面白いなあ、久しぶりにストーリーのある自動車乗りと出会った。

彼女が山を下りてから、友人らとランチに行った。モデナ、ボクスター、ケイマンの
3台と私の850クーペで。
あの「お母さん」面白かったなあ。
昔は自動車好きはそこら中にいたのに、日本が金持ちになって、そういう情熱はどこかへ行ってしまった。

みんなと別れてゆっくりと850クーペを走らせながら、しみじみと思った。
春のこんな日に。
僕らは車を走らせながら、どこへ行くのだろう。
こんな春の日に。










Posted at 2010/04/19 09:15:44 | トラックバック(0) | オンザカー | クルマ
2010年04月15日 イイね!

高級車とはなんだろう

高級車とはなんだろう給与生活者の時は、何でも基準をそこにおいて考えるくせがついていた。
300万の車、500万の車、1000万の車。それは多分、1981年にトヨタ・ソアラが300万円というプライスを掲げて登場した時に、「年収750万円以上(から)の人をターゲットにしています」という謳い文句に「おれも」、とか「うーん、もう少しだな」皆んな反応してしまった、からではないか。

奈良のタウンウオッチングをした時に、タクシーに分乗して第1見学地に向かう途中、私の乗った車の前を白いマセラッティ・クアトロポルテが走るのが見えた。
県庁前で気付いた時には、多分奈良観光の他府県ナンバーだろうと一瞬思ったが、信号で追い付くと豈に図らんや,奈良の地元車両だった。
1200万くらいするのだろうか。いまだと。(雑誌で確認すると1400〜1600万¥台)
京街道を左折し、しばらく同じ方向を先行して、すーっと一軒の家へ入っていった。
その間ふーんという感想と、こういう車に乗る人は、値段がいくらとか細かい問題より、これが欲しい、もしくはこの家に、この生活に似合う車が欲しいといった要求で求め、維持経費は、払えるか払えないか程度の問題だろう。
というか、そういう境遇になったこともないので、書くことも弱気な人なら憚るのかもしれない。

最近、とにかく車が大きくなって豪華になった。20年前のバブルの比ではない。
その一方で軽自動車や、スズキのスイフト、トヨタ・ダイハツ連合軍のパッソ・ブーンなどが増えたと思う。プリウスなどのハイブリッドをのぞけば。

地方都市に行くと、まだまだ道は狭い、特に一歩奥に入ると。
いつまでも小さな車に乗っていて、こういう時に活路を見出すのだが、さて、世の中は、今の時代は、どう回っているのだろう。
中国の一部の突出した繁栄ぶりが伝えられ、日本は貝のように口を閉じている。
国内の価値観は多様化したように伝えられるが、本当のところの実感はない。
自動車は、見える物指しであったのだが、そろそろその役を終えつつあるのだろうか。
自分自身の車への憧れが薄れてしまったいま、自動車趣味というものは漂流しているのかもしれない。

奈良ナンバーの白いマセラッティに、ときめきを覚えなかった私は心が老けてしまったのだろうか。
そんなことはない、というような自動車との出会いが、またありますように。

Posted at 2010/04/15 10:46:20 | トラックバック(0) | 日記
2010年04月11日 イイね!

廃墟ツーリズムの予感

廃墟ツーリズムの予感4月の土曜日、知人の誘いで「奈良少年刑務所と市内の近代建築を見て歩く」ツアーに参加した。市内北京終町で開催中の、少年刑務所の貴重な内部を写した写真展に合わせてのイベントだ。

この催しは、詩作で同刑務所に通い、支援活動されている作家の関わられる「ならまち通信社」と、私の友人である歌人と、NPO法人・Jヘリテイジの合同企画である。ここで、Jヘリテイジという若い人たちの(まだ発足して日は浅いが)、グループを知った。
http://j-heritage.org/

言葉の説明は省くが、彼らのうち、いくらかは「廃墟マニア」の出身であったらしい。
元気がないといわれる現代の若者だが、マニアの行動力は面白い。
日本中の廃墟の話。中でも北海道の炭鉱の跡を回っている若い人の興味・関心は私の心に深い印象を残した(今の言葉でいうと「刺さった」というのですね)。私は北九州・筑豊の閉山最終期の話を、実話として語れるからである。

廃墟マニアは、目立ってくるようになると「(いつまでも)アブナイ人たちのままではイカンだろう」と、いうことで、一部は産業考古学に合流し、ここに独自の観点で、自らも日本中を回るのなら、「歴史観光」というジャンルが合ってもいいのではないかと、新しいツーリズムを確立した。以上が私の分析である。

もちろん推測の多い文章なので、改めることがあれば順次補正する。
ただ、近年の里山を初め、日本を再発見するツーリズムの中に、何か、新しい風が吹いてくるのを感じてしようがない。
日本は「ツーリズムの時代」に入ったのではないか。
炭鉱を知らない人たちに、坑道の奥まで見たいとさせるエネルギー。そこには「欲する」と「調べて回る」という楽しさが付いて回る。旅の原点はこちらだ。

奈良町の坂を上がり下りしながら、こんな街のゲストハウスを起点に、ランドナー(旅行用自転車)で探訪する旅もいいな、と感じ始めた一日であった。

関連情報URL : http://narapress.jp/
Posted at 2010/04/11 13:17:09 | トラックバック(0) | 日々の旅 | 日記

プロフィール

「「自動車趣味人」38号に取り上げていただきました。」
何シテル?   06/14 14:37
車は殆ど処分して、1971年登録のフィアット850クーペに 1987年以来、乗り続けています。 住居は昭和4年築の、古い日本家屋に、現状で住んでいます。
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