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2023年01月29日 イイね!

スポーツマッチョな車がモテた時代

スポーツマッチョな車がモテた時代


随分昔の記憶になるが、
カローラレビンの初代が出る前に、
一番トヨタカローラで”エッジ”が立った車種は
何だったか即答出来る人は、記憶がよく物知りと思う。

答えは1400SRのクーペである。





私は最近のヴィッツの後のヤリスはまあまあ好きで、見ている方だが
ヤリスのスポーツタイプが、見ていて悪い意味で気になって来た。




カローラレビンとスプリンタートレノの初代は私が中1の1972年に追加された。
これってカローラにあったスポーツグレード、SLとSRの違いをまず説明すると



SLはスポーツラグジュアリー、SRはたぶん、スポーツ&レーシングの意味
だったと思う。Rはラリーも意識してたと思う。



SLグレードはカローラ初代のクーペバージョンのカローラスプリンターに在って
人気を博した。
そして2代目からカローラとスプリンターは販売チャンネルを別れて、
スプリンターはトヨタオート店で売られて、SLは売上げを牽引した。

ところがカローラとスプリンターのSLはクーペと4ドアに設定されたが
今度は2ドアクーペのみにSRグレードが追加されて、1200SLと1400SLの
2種類の排気量でなくSRは1400クーペだけに設定された。
ニックネームは”ブラッキー”カローラで室内の光り物を廃して、ラジオも
オプションにしたと思う。「走り屋」御用達で、しかも当時普及し始めた
ラジアルタイヤを誇らしげに標準装備にした。そしたら、大ヒットしたのである。



つまり快適装備は無くてもよく、よりレース車、競技用車のベースに
なるようSLより安いSRをスタンダードにして売ったら、大いに売れてトヨタは
意外なマーケティングの売れ筋層に気付いて急遽方針を変えて行った。
それが2TーGのツインカムエンジンを積んだレビンやトレノの一挙発売に
繋がり、これもヒットして若者の憧れ車になったのである。



トヨタにとりヤマハがヘッド開発した2TーGエンジンが思わぬ所で売れて
量産するようになり、セリカと兄弟車カリーナの最上級モデル用エンジンが
違う意味で売れ出したなら、エレガントなセリカもラリーで走らせたら良いと
出して来たのが、セリカGTVである。

日産といすゞのGTRの後追いをしたくなかった名家トヨタは、今回はヴィクトリー
のVを着けて来たが、後にアルファロメオからなんか言われたのかGT-RALLYに
改めたりしている。

こうして昭和47年後半から、日本中の若者車に思わぬスポーツマッチョ車ブーム
が到来する。

本来なら「スパルタン」という言葉が有るが、日本車でスパルタン
(一時流行った「スパルタ式」の英語、厳しく育てるの意味はちょっと違う)
と言える車種はベレットGTだけだと私は思う。
ハコスカの4ドアGTRもいいだろう。

そこで47ー8年頃から各社も一斉にスポーツマッチョ車時代が訪れる。
まずこれ



初代ZにはS20エンジンを積んだZ432があったが伸び悩んでいた。
そこで外観をマッチョにして、エンジンはノーマルL24を積んだ240ZGが登場して
大当たりする。

ついでこれ


日産チェリークーペX1にオーバーフェンダーを着けたX1-Rが追加されてスマッシュ
ヒット。この発想はレースで独自の速さを誇ったチェリークーペレーシング
バージョンにあることは火を見るより明らか。



三菱も負けてない。
初代GTOにMRがツインカムを積んだが全く売れずに苦戦。その弟分のFTOを
テコ入れする際に1600サターンエンジンを搭載して、外観はオーバーフェンダー
付きのFTO GSRを出してやっと不人気車のアイコンになれた。
GTOにも2000でオーバーフェンダー付きのGSRが追加される。



このオーバーフェンダーを着けたスポーツマッチョな車のブームは
石油ショックの到来、昭和48年暮れとその翌年で終わりを迎えて短いブームは
去るが、後に70年代末くらいからプレミアムが着いて人気が出だす。

しかし当局がオーバーフェンダーを着けた改造車取り締りに躍起になり
メーカー製は復活しなかった。
懐かしい話を書きながら昔を思い出しているが、どこかの章男くんもきっと
この時代にクルマで無関心で無ければ覚えているだろう。

さっき最初の方に出したGRヤリスの手法に、どうも昔のスポーツマッチョ臭を
私は感じてしまうのである。果たして今の時代に合うのだろうかと。


今の時代にスポーツモデルは需要を喚起する手法や、共感を得られる
クルマの売り方ではなくなったと、私は思う。
真のスポーツカーであるポルシェとフェラーリも随分近年は悩んでいるし
疑似のスポーツカーを出すのなら、違うほうが良いのではないだろうか。


Posted at 2023/01/29 06:17:29 | トラックバック(0) | オンザカー | クルマ
2023年01月05日 イイね!

コップの中の嵐。2023年に思う

コップの中の嵐。2023年に思う謹賀新年

自動車産業は存在分岐点をとっくに過ぎているのだが、
基本は現状維持でこれが今の日本の沈滞した姿と重なる。
動力方式の前途を巡り、電気式と他の方法で結論が出ずに、
時間が経つばかり。







正月からこんな記事を読んだのだが、読まされた方も釈然としない。

こういった一種のあおりみたいな内容で、日本はどうするんだと言われても
それは関係者的な分別に過ぎないと思う。

実際にいま、日本国内で、自動車は、必要だから乗る、という人が主流になり、
趣味車とか、自動車の趣味は、この5年くらいで急速にすぼんだと思う。
雑誌の衰退速度は予想以上だった。

言及すれば趣味や遊びと言う文化も、日本ではいま急速に消えて行っている。
趣味やホビーの黄金時代は20世紀だったし、その時代に少年だった人が
続けているだけである。自分もそれを認めるが、私の子ども世代、平成生まれには
殆どその要素と言うか、費やす時間が無い。




私は今の人生が楽しいかと言えば、まだ楽しい要素を多く持っている。
本は古書がメインで、新刊は読むが、本屋の衰退で、買うことが減った。
これも時代の傾斜だと思う。

コンビニに雑誌がやがて置かれなくなる時代が来るのではないか。
私がコンビニで買う本は、ときどき出ている「鬼平犯科帳」を眺めて
1時間強の休息の時くらいだ。
コミック誌も買わなくなって久しい。探検しなくなったこともある。

このコロナ3年間のうち、2年間地方で暮らすと言う実験をやってみた。
いろんな覚悟はあったが、本屋が無いのは筆舌に尽くし難い苦労だった。
だからときどき大阪に帰ってきては、ほっとしていたが、例えば
大分県佐伯市のような地方の県のさらに田舎の市のさらに奥地だと、本屋が
消滅してかなり久しい。

佐伯市で中心部に書店が1店程度で、ゼロの市町村も多い。
こういう所でいま生まれて育った子どもには、本屋で本を買い、知識を得る
楽しさは、一生知らないうちに人生を送ることも、もうすぐ普通になるだろう。





何かに私はいま”絶望”しているのではなく、
「そんなものなんだよ、今の時代は」と言っているだけである。

地方の話は人がまだ住んでいるが、そういう地方の現実を知って欲しいだけだ。

車は地方ほど必要な生活の道具だが、地方で趣味の対象となるクルマが
居たのは30年くらい前の懐かしい想い出で、それも一瞬のことである。

この話は整理して書いた方が良いが、いま、みんカラのようなクルマ好きの
プラットホームは、どこに向かっているのか判らない状況にあると思う。

一方で都会に住むのは、その人の生きる基本姿勢的になってきている。
享受とか甘受とか、そんな言葉のイメージで捉えても間違いではない。
都会に住むと言うのはそういうこと。

で、みんカラは都会と地方の住民を「クルマ」という言葉で串刺しにしている
だけだが、非常に乖離が大きい。

でも色彩のグラデーションがあるように、その間で生きている人が結構いて
クルマ好きはそのあたりに住んでいて、いいとこ取りもやっていると思う。



今後の社会の行方は、コロナ前より見えて来たように思う。

亡くなって行くものはなくなり、諦めるものはあきらめる。

楽しいことはなくならない。私は昨年から本格的に野菜をつくっては食べている。



食のような普遍的なテーマは終わらないし、プロセスに関わって行く楽しさ+
美味しく食べると言う”リターン”があるのである。

自動車の世界にいま何が必要かと言うと、それではないのか。

冒頭のリンク記事のような内輪の怒り=TOYOTA会長の怒りを代弁したって
読まされた方は何も嬉しくないし、クルマ好きでない人は近寄らない方が
良いと思うに決まっている。

クルマを生活に取り入れて「楽しいことがいっぱいあった」
買うまで、買ってから、のプロセスで起こる、女性とデートした。
彼女と結婚した。みたいなストーリーは古いかもしれない。
でも、自分でクルマを改造や改良したような、
「町にドライブショップが在った時代」の方が楽しい時代に決まっている。
だから私はトヨタが好きでないし、豊田会長の気持ちを代弁して
おれはいっぱしのジャーナリストだ、みたいな記事が嫌いなのである。

Posted at 2023/01/05 05:43:07 | トラックバック(0) | オンザカー | クルマ

プロフィール

「AI構文と少子化の時代 http://cvw.jp/b/176891/48478480/
何シテル?   06/10 02:28
車は殆ど処分して、1971年登録のフィアット850クーペに 1987年以来、乗り続けています。 住居は昭和4年築の、古い日本家屋に、現状で住んでいます。
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