2014年01月10日
昨今、環境意識の高まりから、国内外を問わず燃費に優れたクルマが市場で指示を集めています。高度成長期に各社競った「スピード・パワー」は「燃費・安全」へと大きくシフトしています。そんな中、輸入車は、2013年は前年比で約116%に新規登録を伸ばしています。また国内の自動車新規登録台数に占めるシェアも10%を超えました。ハイブリッド・ミニバン・軽自動車など、実用性や燃費、経済性を追求する国産車に対して、走る・曲がる・止まるという自動車の基本性能をなるべく犠牲にすることなく、燃費にも配慮する姿勢が、一定の支持を集めています。
メルセデスのAクラスをはじめ、BMWの1シリーズ、アウディのA1・A3、ボルボのV40など、各ブランドメーカーが300万円クラスのコンパクトカーを揃えたことも、ユーザーの拡大に大きく寄与。実際、400万円までの輸入車で、国内販売の半数を超えています。昨年はVWゴルフもフルモデルチェンジし、今年はMINIが新しくなります。
昔マークⅡやローレルを買っていた層が、今は輸入コンパクトカーに乗っているともいえます。団塊世代とそのジュニアの消費傾向の違いともいえるでしょう。
欧州車で主流の低排気量ターボは、パワーと燃費を高次元でバランスできるのですが、日本メーカーがその採用に消極的なのは、ガソリンの問題もあるようです。低排気量の過給機は相当ブースト圧がかかるものが多くハイオク指定となります。ですので、通常のエンジンにモーターを加えたハイブリッドが受け入れられやすい。しかも低排気量ターボはすごく高コスト。結構贅沢なエンジンなのです。
輸入車に乗ることは、異国の文化に触れることでもあります。ドイツ車は質実剛健、フランス車は石畳をうまくいなす足回り、イタリアはデザインや色、アメリカ車も、今は常識的なサイズに合理的内容で魅力にあふれています。塗装1つ取っても、薄く均一に塗る日本車に対し、ボディの保護を最大の目的とする欧州車。グローバリズムにより部品などの共有が進み、トラブルは少なくなっていますが、各ブランドの歴史など、その存在はやはり個性的です。
最後に、輸入車には所有する喜びがあります。そのことが分かる人たちが増えていることを、とてもうれしく思います。
Posted at 2014/01/10 21:07:21 | |
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