
ホンダの経営は一見いいのですが、実情はなかなかしんどいようです。
最近読み始めたニュースサイト、グノシーの記事で読みました。1次記事としてはプレジデントです。
まず概略として、売り上げは約11兆円企業、営業利益が7500億円。世界販売台数は483万台、国内販売は103万台ってことです。国内市場ってやはり小さいのですね。これでは国内企業なのに海外のために製品を作る実情も仕方ないのかもしれません。
で、記事で問題とされるのは、営業利益率。6.3%というのは低いとのこと。
これは、いいものを安く、速く、低炭素で、という今のホンダの経営方針が原因と。
ホンダで今売れているのは、国内では軽とフィットですが、他者と比べて原価が高く利益率を圧迫しているそう。
確かにホンダ、今や影の薄いメッセージ性のない企業になった気がします。
自分が学生だった頃は、F1をイメージリーダーにNSXやタイプRがあり、その軽快なスポーツイメージが普通のシビックやステップワゴンにも拡散して、とてもいいブランドだったと思います。
おじさんはトヨタ日産、これからはホンダ。シビックからアコード、ミニバンを買うにしてもオデッセイかな、と思うホンダ好きがたくさんいました。
ところが21世紀になり時代は急に変わりました。スポーツカーはカッコイイからダサいへ。スピードからエコへ。クルマから通信へと若者の価値観にパラダイムシフトが起こりました。
そんな中、ホンダは極端にミニバンに走りました。スポーツイメージがあったので、ステップワゴンもオデッセイもストリームも売れましたが、ある種そのポリシーの無さに幻滅した人も多くいたのではないでしょうか?
そんな人はスバル、あるいは輸入車に流れたと思います。
トヨタもユーザーとともに歳をとりましたが、ハイブリッドという飛び道具で新たな市場とイメージを作り、イメージリーダーのクラウンもピンクなどで若返っています。
スバルはレガシィでホンダファンに代表されるクルマ好きを奪い一時代を作りました。これも歳をとりましたが、アイサイトで見事復活しています。
かつてのホンダファン層は、今やマツダではないでしょうか?スカイアクティブに代表される技術に大きく共感します。
ホンダは団塊ジュニアというとてもいいマーケットを持っていたのに、軽薄な戦略で本物志向の人を捨ててしまいました。
その結果、今のNシリーズ軽のフィットの安いクルマばかり売れるメーカーになってしまったというのがワタクシの考えです。
とは言え、アメリカでのイメージは今だいいと思いますし、今後はNSXやS660などスポーツカーも出て来ます。
本当はシビックという素敵なブランドをゴルフのように育てて欲しかった。
定点で頑固に貫くことってなかなか難しいと思いますが・・・
マーケティングからクルマを作るから、日本車はこうなるのだと思います。ワーゲンみたいに作りたいものを作り続けることは素晴らしい。
ホンダの次の一手を楽しみにしています。
Posted at 2014/05/24 09:04:12 | |
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