ラテンフュージョンの第一人者で、中森明菜のミ・アモーレの作・編曲でレコード大賞を獲得した事もある
松岡直也さんが4/29 AM10:22に亡くなられました。報道によると前立腺ガンだったそうです。
享年76歳。ご冥福をお祈り致します。
公式HPにコメント(下記にリンク先)が載せられていますが、2001年に病気が発覚してからも治療をしながら音楽活動を続けて来られた様ですが、2012年に音楽活動60周年を迎える事が出来たのは奇跡的だったと伝えられています。
2014年3月に体調を崩して入院され、5月の77歳の誕生日を待たずに他界されてしまいました。
2013/3/17にモーション・ブルー・ヨコハマで、松岡直也ラテン・セッション -61周年記念-コンサートを最後にその後のコンサートの話が聞こえてこなくなり、
昨年5/12の誕生日以降ブログも全く更新されていなかったため心配していました。ついこの前の日曜日に公式HPを覗きに行ってみた矢先の訃報で驚きました。
2012/11/30に渋谷区文化総合センター大和田・さくらホールで、松岡直也&Wesingの音楽活動60周年記念 スペシャル・コンサートがあり、久しぶりのBig Band形式でのコンサートでしたので参加して来ました。
Big Band形式でメンバーを揃えるのは大変なので、松岡直也&Wesingのコンサートはめったに開催されず、1992年に10年振りに音楽活動40周年記念で再結成コンサートがあり、
そこから20年振りで音楽活動60周年記念の記念再結成コンサートが奇跡的に行われました。
私自身30年振りの松岡直也&Wesingのコンサートとなりましたが、
やはりBig Band形式のコンサートは素晴らしく感動的なものでした。本当に参加できて良かったと思います。
松岡直也さんのピアノの演奏も全く衰えていない、力強い演奏でした。ただ、顔がむくんでいる感じがあり、どこか体調が悪いんだろうなとは感じていました。
松岡直也&Wesingとしては最後のコンサートかなと思っていましたが、残念ながら翌3月のコンサートが松岡直也グループとしても最後のコンサートになってしまいました。
リズムが高速で複雑であり、かつ力強いタッチのラテンジャズピアニストとしては、日本で唯一無二の存在だったと思います。
また
作曲家としても数多くの素晴らしい実績を残しており、A Season Of LoveやThe September Windなどの
バラードの美しいピアノの旋律は他に代え難い物がありました。
TV番組やCMでも多くの曲が使われ、かつて三菱自動車のCMに多くの曲が使われていましたし、所ジョージの笑ってコラえてではNoche Corriendoのワンフレーズがずっと使われ続けています。

【松岡直也&Wesing 60周年記念Live DVD】
2012/6/8 STB139
松岡直也&Wesing 11/30出演メンバー
松岡直也:pf、高橋ゲタ夫:b、村上“ポンタ”秀一:ds
和田アキラ:g、カルロス菅野:perc、大儀見 元:perc
土岐英史:sax、佐藤達哉:sax、片岡雄三:tb、奥村 晶:tp、松島啓之:tp
Set List
1. Stormy Weather
2. Rap Out(Oye Baila Mi Son)
3. Que Pasa Amigo
4. Caribbean Sea
5. Fisherman's Break
6. A Season of Love
7. The Wind Whispers
8. Adria
9. Santa Monica Frwy
10. Noche Corriendo
**Encore**
1. One Last Farewell
松岡直也を聞き出したのは大学の頃で、大学の同期が学園祭の時に体育館を借りてバンドを招聘する事になり、多少運営の手伝いをしました。1年目はCasiopeaを招聘し、2年目松岡直也のBandを招聘しました。
Casiopeaは当時ミーハーな若手Fusion Bandだったので比較的チケットが裁きやすかったのですが、松岡直也はCasiopeaに比べると年齢層が高いためになかなかチケットが裁けず苦労しました。
打ち合わせで、六本木にあったライブハウスのPit Innに見学に行ったりして、松岡直也さんの奥さんや2人の娘さんにもお目にかかりました。
奥さんが非常に気さくな良い方で、今度みんながビックリする様な事を発表するから楽しみに待っていてねと言われた事がありました。
すっかり忘れていましたが、学園祭の少し前に
中森明菜のミ・アモーレが新曲としてラジオで流れ始めて、なんか松岡直也の編曲をパクっているけしからんやつがいるなと思っていてレコードを買ってみたら、
松岡直也の作曲、編曲でビックリした思い出があります。その時初めて奥さんが言っていたのはこの事だったんだと思い出しました。

【ミ・アモーレ】
progre-fanは当時プログレもFusionも聞きながら、実はデビュー前から中森明菜のファンでもありました。
中森明菜は当時実力がありながらも事務所の力が弱くて賞に恵まれず、ミ・アモーレで初めてレコード大賞を獲得して感動した思い出があります。
でも当時レコード大賞を獲得する前に本人はあまり好きな曲ではないと言ってたんですよね。
で、この
ミ・アモーレは元々赤い鳥逃げたという題名で全然違う歌詞だったのですが、いまひとつピンと来ないということで
歌詞と題名を変えてヒットにつながりました。
後から赤い鳥逃げたの方もロングバージョンが12インチシングルとして発売されていましたが、確かに演奏はロングバージョンなので悪くありませんが、歌は当たり障りの無い感じでした。

【赤い鳥逃げた】
松岡直也自身もいくつかのアルバムで、いくつかの編曲でミ・アモーレのアコースティック版を収録しています。
松岡直也さんは音楽活動が非常に長かったのでAlbumの数も多く、わたせせいぞうのハートカクテルのサントラ版は持っていませんが、その他一部の特殊なAlbumを除いてほとんどCDを買い直して、絶版になっている物はオークションでかき集めました。ベスト版も含めて全部で50枚ほどになってしまいました。
生の演奏が聞けなくなってしまうのは残念ですが、これからも聞き続けて行きたいと思います。
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Posted at
2014/05/01 00:08:43