Nick Beggsは1961年12月生まれで現在54歳。
苦労人で幼い頃両親が離婚し妹と母方に引き取られ育てられてきたものの、18歳の時に母親をガンで亡くし、デビュー前は15歳の妹を学校に通わせるために美術専門学校をやめてゴミ収集人として働いていたそうです。
1978年美術専門学校に通っていた際にArt Nouveauと言うバンドを結成。1980年にVocalとしてLimahlをスカウトしバンド名をKajagoogooに変更。1981年にLimahlのガールフレンドがDURAN DURANのSimon Le Bonと知り合いで、そのつてでNick Rhodesがプロデューサーを務めることになりEMIと契約。
翌1982年12月にデビューSingleとして元々Art Nouveauの曲を編曲して「Too Shy」としてリリース。1983年1月には一躍全英No.1を獲得し脚光を浴びました。
そして4月に当初から予定していた2nd Single「Ooh To Be Ah」と、1st Album「White Feathers」をリリース。6月に3rd Single「Hang On Now」をリリース。 しかし、Hitに気を良くしたLimahlがギャラの50%を要求して他のメンバーとの間で確執が生じ、結局7月にグループを解雇されることになりSoloに転向。 Kajagoogooはレコード会社の意向もあり残る4人でグループを継続し、Nick BeggsがVocalを任されることになりました。
しかし、Nick BeggsがVocalを任されたことから、Nick BeggsがわがままでLimahlを追い出したと事実と全く異なる情報が出回りKajagoogooは人気が下降。1984年5月に2nd Album「Islands」 、1985年9月に3rd Album「Crazy Peoples Right to Speak」をリリースするも年末にバンドは解散の憂き目にあいました。
自らのグループとしては、1987年3月にSimon Ellis(Key.)、Austin Howard(Vo.)と3人で「Ellis, Beggs & Howard」を結成し1992年まで活動。 1989年から1990年にはCeltic RockのIONAのAlbum「The Book Of Kells」と「Beyond These Shores」の2枚に参加。
Belinda Carlisle、Emma Bunton(元Spice Girls、album Life in Mono) 、Fish on Friday、John Paul Jones(元Led Zeppelin)、Howard Jones、ABC、Cliff Richard、Gary Numan、Go West、Kim Wilde、Lonely Robot、Magenta、Midge Ure(元Ultravox)、Nena、Nick Heyward、Nik Kershaw、Rick Wakeman(元YES)、Seal、Steve Hackett(元Genesis)、Steve Howe(YES)、 Tina Turner、Tony Hadley(Spandau Ballet)、Warren Cuccurullo(元Missing Persons、元Duran Duran)等
特に1996年頃から元Led ZeppelinのBassistのJohn Pole JonesやHowerd JonesのTourに参加。2000年にはHowerd JonesのSelf-Remake Album「Perform.00"(※日本盤タイトルは"Metamorphosis")にBassistとしてRecordingとツアーに参加。
そして、2009年からはSteve Hackett Bandの準メンバーとしてRecordingとツアーに参加。
参加Album:「Out of the Tunnel's Mouth」(2009年)、「Beyond the Shrouded Horizon」(2011年)、「Live Rails」(2011年)、「Genesis Revisited II」(2012年)、Wolflight(2015年)。
更にSteven Wilson Bandのメンバーとして「Grace For Drowning」(2011年)、「Catalog / Preserve / Amass (live)」(2012年)、「Get All You Deserve (live)」(2012年)、「The Raven that Refused to Sing」(2013年)、「Drive Home」(2013年)、「Hand. Cannot. Erase.」(2015年)に参加。ツアーにも同行。
また、It BitesのJone MitchellのSolo ProjectのLonely Robotの「Please Come Home」(2015年)にも参加しています。
自らのBandとしては、2013年2月に一時期John Wetton BandやASIA、Green Sladeにも参加していたJohn Young(Key.)、元Cutting CrewのMartin Beedle(Drums)らと「Lifesigns」を結成しSelf TitleのAlbumをリリース。
Nick BecksはSteve Hackettとのツアー等で忙しく2014年に脱退していましましたが、素晴らしいAlbumでした。NEOプログレのIt BitesやFrost*に通じるメロディアスさ、UKに通じる様なテクニカルな面もあり、ドラマチックな展開の曲が多く、ASIAに通じるコーラスワークも秀逸でした。
更にゲストとしてSteve Hackett(元Genesis)、 Jakko Jakszyk(現King Crimson)、Thijs Van Leer(Focus)等の大物も参加していました。
そして、2016年1月には、新たなプロジェクトとして、Roger King(Stenve Hackett Band、Key.)、Marco Minnemann(Steven Wilson Band、The Aristocrats、Drums)とThe Mute Godsを結成。 1st Album「Do Nothing Till You Hear From Me」をリリース。 3人とも凄腕のMusicianで、非常に忙しく活動していますが、片やSteve Hackett Band、片やSteven Willson BandでNick Beggsと一緒に活動しているため比較的一緒に活動しやすいものと見られます。現在2nd Allbumの制作も進めている様です。
なお、Kajagoogooの活動の方ですが、2003年10月26日に、アメリカのケーブルTV「VH1」の「Band Reunited」の企画で、1日限定で「Kajagoogoo Together Again」として20年ぶりに5人揃ったライブをLondonで実施。「Hang On Now」、「Too Shy」、「The Never Ending Story」の3曲を演奏し、2004年1月にこのLiveを含めた再結成の特番が放映されたとのことです。