F-1はもうチャンピオンもMercedes AMGのルイス・ハミルトンに決定し、McLaren Hondaのあまりの不甲斐なさにコメントする気力も失せてしまいました(>_<)。
しかし、無事バトンの残留も決まり、ここに来て
漸くエンジンの改良、トラブル・シューティングも進み、
ほ〜んの少しばかり微かな光明が見えつつある感じもします。まだ予選Q3進出を果たせていませんが、
メキシコGPのFree2で一部Wet状態ながらアロンソ8位、バトン9位に着けることができました。予選となると周りが早くなるのでQ1敗退でまだ一度もQ3進出できていませんが(>_<)。
今シーズンのMcLaren Hondaは、当初から懸念された事ですが
Hondaに奢りがあって前回の失敗の反省が全く活かされておらず、少なからず現在のF-1を舐めていた感が強く感じられました。
その結果、懸念した通りと言うか、
懸念した以上にシーズン前からエンジントラブルが相次ぎ、まともにテストができず開発が進まなかった事は隠しようのない厳然たる事実で、この点は
弁解のしようが無いと思われます。
それに対してHondaの F-1プロジェクト・リーダーの新井氏が楽観的な発言を繰り返し完全に狼少年と化し、
McLaren側やMcLarenの意を汲んだ英国を中心としたメディアから大批判が巻き起こり、
新井氏への謝罪要求、解任要求騒動にまで発展してしまいました。
まあ、
シリーズ・コンストラクターズ・ポイントが第9位でMacLaren Hondaの下が古いシャシーでただ参加しているだけで0ポイントのManorだけで、資金難で全く開発が進んでいないSauberにも劣っている状態では
致し方が無いと思いますが。
しかし、そもそもHonda苦戦の要因の一つがMcLarenの基本設計で超コンパクトなエンジンを求めた
サイズ・ゼロ・コンセプトに遠因があり、究極のコンパクトエンジンを求めた結果、排気の処理、熱対策に非常に苦労し、エネルギーの熱回収が十分行えず、回生エネルギーが1週持たずに切れてしまう点に大きな問題があると言われています。
加えてMcLarenのシャシー、空力にもかなり問題がありそうで、最高速がトップチームからかなり遅いのは、決してエンジンだけの問題では無く、McLarenシャシーの空力性能の低さにも問題があると言われています。また、リアのトラクションの掛かりも弱い様です。
実際McLarenは2013年、2014年と、最強のMercedesエンジンを積みながらも優勝は1度も無く、コンストラクターズ・ポイントは第5位にとどまり低迷が続いていました。1998年以来コンストラクターズ・チャンピオンを獲得していません。
McLaren側がシャシーの問題を棚に上げてHondaエンジンへの批判を強めたことから、
表向き不協和音は無く協力して改善していくとしていますが、Honda側も一方的に批判されたことでMcLarenへの不信感を募らせた様です。
そして、
ここに来てRed Bull Racingが性能に劣るRenaultエンジンとの契約を破棄して、新たなエンジン供給メーカーを探すことになりました。優れたシャシー性能、チーム力から簡単に調達できるであろうとの奢りが招いた結果ですが、
Mercedes、Ferrariに対してワークス同等エンジン供給を要求するもあっさり拒否され、話がこじれて
まさかの撤退を余儀なくされかねない事態に陥ってしまい、結局
Hondaに助けを求める事になってしまいました。
元々H
ondaは投資の回収のため、復帰2年めには2チーム、3年めには3チームにエンジンを供給する計画を立てていました。しかし、今回
McLarenが相手がRed Bull Racingとなると自らのシャリー性能の低さが露骨にバレる危険性があるためか、拒否権を発動してきました。
Hondaエンジンの性能問題もあり、Red Bull RacingはFerrariの型落ちカスタマー仕様のエンジンを使うのかと思ったら、それすらも拒否されてしまった様です。
FIAの要請もあるのか、McLarenの意に反してHondaは引き続きRed Bull Racingとの協議を継続していると新井プロジェクトリーダーが話しています。
下位カテゴリーのシャシーにF-1エンジンを積んで独自に性能テストをしてみるとか、
あまりにエンジンの性能ばかり攻撃されたため、このところHondaからもMcLarenへの反撃と思われる情報が出てきています。仲違いするのは良くありませんが、
空力性能が優れているRed Bull Racingにエンジンを供給するのは、
Hondaにとっては一部投資回収につながる上、
空力の違いをハッキリと認識できる利点があります。Red Bull Racingに供給しても
低迷したままだったらHondaにとっても逃げ道は無くなりますが。
McLarenの拒否権が有効で、2016年シーズンはRed Bull Racingへの供給はできず、2017年からの供給となり、Red Bull Racingは1年休養するとの話も出ています。しかし、これで
McLarenも不用意にシャシー性能を棚に上げてエンジン性能を口実に出来なくなってきますので、
お互い協力体制が強化されれば良いですね。
来シーズンへの微かな復活期待を持ちたいと思います(^^;;
Posted at 2015/11/01 08:48:38 | |
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