• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2011年05月29日

雨の日は名作映画 『エレファントマン』

雨の日は名作映画 『エレファントマン』 昨日、例年より一足早く入梅したここ東海地方。
土曜に予定されていた息子の運動会も延期、そして本日のタイヤ交換&インプレも荒天につき中止と、準備していたスケジュールが次々と消失し、久しぶりに手持ち無沙汰な週末を迎えてしまいまして、
これから本格化する梅雨の、こんな週末を有意義に乗り切るツールとして、私にとって欠かせないのが、ギター、良書そして名作映画。

ギターは、2ヶ月前に脱臼した左手中指のエクササイズとリハビリのため、機械的なアルペジオやシーケンスフレーズを繰り返し練習。
良書は光文社の古典新訳を大量仕入していたものを仕掛中。
で、名作映画としてピックアップした1本が画像のもの。

1980年、奇才デビットリンチによる、『エレファントマン』です。

実話に基づいたヒューマンドラマながら、アングラな見世物であるフリークス(リンク先、当時の画像多数につき閲覧注意です。)を取り扱うことで、当時、多くの賞を受賞するも、猛烈な物議をかもし出した作品。

私が初めて観たのが小学生のとき。
正直申しますと、当時の衝撃的なCMもあって、ストーリー云々よりもフリークスを観に行くのと同じぐらい下衆な動機でした。
しかし、友人たちと連れ添って行った映画館で、観終わってから激しい自己嫌悪を感じたのも事実。
それから、誰にもある残酷で猟奇的な好奇心と、主人公であるジョセフ・メリックの純粋さ、その生涯とに、どう向き合えるかが毎回試されている気がして、十代の頃から何度も観てしまっては自問せずにはいられないのです。

そして、彼の人権を取り戻した医者のトレベェスの家に呼ばれた際、彼の奥さんに対し、自分とは似ても似つかない美しい母親の写真を見せながら、「母が僕を見たら、さぞかしがっかりするでしょう。でも、僕が素敵な友人達と一緒にいるところを見れば、きっとこんな僕でも、ちょっぴり愛してくれるかもしれません。」と朴訥に伝えるシーンでは、毎回、落涙してしまいます。

ロンドン駅で絡んできたガキに頭巾を剥ぎ取られ、次第に膨らむ好奇の集団心理に追い詰められたトイレで、「僕は人間なんだ。」と叫ぶシーンはあまりに有名。

映画というよりも一大抒情詩のような『禁じられた遊び』のパリ駅の凄烈な悲壮感をただただ無機質に伝えるラストシーンといい、アンタッチャブルの乳母車を軸にした銃撃戦といい、どうして駅を舞台にしたシーンはこうも心にやき付くものが多いんだろう。。。


【禁じられた遊び ダイジェストシーン】

息子が物心ついたとき、一緒に観たいリスト上位にあるエレファントマン。
来週末は、慟哭がとまらなかった、北朝鮮を舞台にした『クロッシング』をもう一度借りてきて、息子を隣に座らせて鑑賞させる約束をいたしました。
価値観を押し付ける気もなく感じ方もそれぞれですので、語り合うことができれば相応の甲斐があるというものかな。

梅雨のこの季節、大好物のハイパーB級ホラーを封印して、名作達から降り注ぐ恵みの雨を、不惑を迎えて鈍くなった感受性に受けるべく、どれにしようか思案中です。


※下の画像は当時の実際のフリークス。
ブログ一覧 | My Life | 日記
Posted at 2011/05/29 23:41:47

イイね!0件



タグ

今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

今日のお昼はまた🍓イチゴ🍓を浴 ...
Jimmy’s SUBARUさん

天草、島原 フェリー三昧
さいたまBondさん

今週の晩酌 〜 楽器正宗(大木代吉 ...
pikamatsuさん

美味しい蕎麦を食べに(in Chi ...
福田屋さん

結果報告! 今年も頑張りました♪
ウッドミッツさん

快楽
バーバンさん

この記事へのコメント

2011年5月29日 23:46
タッピングで禁じられた遊びをよくやったな~♫
猫踏んじゃったとか(^。^)y-.。o○

・・・
寝ないと(T_T)/~~~
コメントへの返答
2011年5月30日 10:48
てるZさん、すいません、ブログ書いて寝落ちしてました(汗)

禁じられた遊びのタッピング、タッカンの十八番でしたね~私も最近のライブまでやってました☆
テンポもさることながら、ミスタッチが一番気を使う、尋常でないプレッシャーが気持ちよかったりするドMな私(笑)
猫ふんじゃった、懐かしいです!!
「鉄腕アトム」、「国歌」、そして「運命」の両手タッピング、またライブで観たいなぁ。。。

昨晩は早く寝過ぎたせいか、朝も早くて、恐らく昼食後に気絶してます(白昼夢)


2011年5月30日 0:27
こんにちは。
遙か昔に劇場で見た以来ですが・・・
枕を外して亡き母の元へ旅立つシーンは、朧気な記憶でありますが非常に印象的でした。

D.リンチと言えばツインピークスでして、当時はどっぷりその世界観に浸かってしまいました。
LD版で全巻持っていたのですが・・・(滝涙)
コメントへの返答
2011年5月30日 11:00
M_Powerさん、こんにちは~
劇場でリアルタイムにご覧になっていたとは、当時、カラーではあまりに際どいので白黒にしたり、メイクを控えめにしたりとそんなエピソードも御存じかと。
仰向けに眠ると窒息することを重々承知ながら、子供が暖かいシーツにくるまって眠る絵を見て、最後の床に付き、母親の胎内へと戻っていこうとするラストシーン、彼が一番望んでいた姿を象徴するものだと改めて感じます。。。

こんなヒューマンドラマを取りながら実は相当やんちゃなデビットリンチのツインピークス、一大ブームになりましたね~
LD版、まさか奥様の愛と言う名の犠牲に・・・(もらい泣)
2011年5月30日 10:59
>タイヤ交換&インプレも荒天につき中止

この軟弱もの!
ウェット性能をみる絶好のチャンスではないですか(笑)
我々は長野県までバーベキューに出かけました(爆)
あ、僕のクルマ出してない…。
愛知も岐阜も長野も、もちろん雨です。

この映画、懐かしいけど、内容あんまりおぼえてないなぁ。
観たおぼえは、あります。
コメントへの返答
2011年5月30日 11:11
ほろ酔いさん、うはぁぁぁスパルタありがとうございます。いっそもっと汚い言葉で、、、あ、いやいや(爆)

実を申しますと、車のシートを剥ぐのが面倒で、、、って、本当に軟弱かも(汗)

ウェット性能どころか雨の長野でBBQとは、なんという攻めの姿勢!!
しかも、E30M3は温存すると言う、まさに戦わずして勝つの孫子に通ずる哲学を見ました(笑)

私は気に入った本も映画も何度も読み返したり観たりしてしまうんです。その度に同じように楽しめる割と得な性格である反面、買ったこと自体が頭から抜け落ちて、何度か本やCDを買って来ては嫁に罵られたりしています(泣)

エレファントマンはまた何年後かに観たい1本ですね。


2011年5月30日 12:14
その昔、自分も映画館に足を運んでみた記憶があります。
母と兄と三人だったと記憶しております。

当時は小学校低学年だった為に
全体的に暗い描写の映像に恐怖した記憶と、
差別という現実になんだか胸がモヤモヤした記憶があります。

久しぶりにこのタイトルを目にしましたが、
一度大人になった自分が見てみたいと思います。

コメントへの返答
2011年5月30日 14:24
い~さんも多感な時期にご覧になっているんですね。
上映当時、かなりセンセーショナルな宣伝がされていたので、私も周りも多くの同級生達が観に行ってました。

そうなんです、鬱屈とした重い映像が淡々と続いてますが、実はテンポも速く、伏線もあったりとデビットリンチの巧みさが光る作品でした。

お恥ずかしながら、何度も観ているにも関わらず、胸に去来するなにかが掴み切れていないという・・・

今受ける印象では、人間よりも人間であろうとする主人公の純粋さと母への愛が際立って感じられました。最初は研究対象だった医師が友人へと変わる時の葛藤も良く分かりますし。
お時間ある時は是非!!
2011年5月30日 13:17
あの頃の 映画は 今のより 何故か映像に重みがありました・・・
その分 心にも永く とどまっているような・・・・

いまだと その重さに耐えられないかも・・・・

クリストファーリーの ドラキュラ映画も好きでした
何故か冬の場面が多くて 透き通るような美女の胸元・・・・
当時の若者には・・・刺激的過ぎました(^^;;;
コメントへの返答
2011年5月30日 14:39
かいまんさん、あの頃の台本と演出の巧みさ、そして役者の演技力、、、
スティングとかタクシードライバーしかり、エクソシストなんぞ未だにナンバーワンホラーで、思い出しただけで鳥肌が立ちます(ブルブル)

重いと言えば、ちょっと新しめなところでダンサーインザダークなんぞも・・・

クリストファーリーのドラキュラですか!
ゾンビともども再放送で観ましたよ。
吸血鬼映画の金字塔ですね。
断末魔の姿は、アウフヘーベンそのもの。
当時はただ怖くて、にんにくを窓に置いたりしてましたが、まさかそんなムフフがあろうとは、、、言われてみれば、親父がなんとなくバツ悪そうにしていた気が(汗)
2011年5月30日 20:28
Vさんが名作を見てる頃、私は「エクスペンダブルズ」という、出演者(スタローン、ジェットリー、ミッキーローク、シュワちゃん、ブルースウィルスなどなど)はそうそうたるメンバーですが、内容は薄い楽しいB級映画を見てました^^;

エレファントマンは、なんとなく暗い映画だったことくらいしか憶えてません。

一番重かった映画は、メジャーですが、「シンドラーのリスト」。
ひたすら、人間が、淡々と、簡単に殺されていくシーンをまざまざと見せられ、非常に重く感じました。

映画は、できるだけ楽しいのを見るようにしてます^^
コメントへの返答
2011年5月31日 0:34
namachaさんエクスペンダブルス、あのガチムチ親父達が脂っこい銃撃戦やるやつですよね~女子をあそこに放り込んだら、一瞬で妊娠するという(笑)
ギャラで制作費のほとんどを分捕られたかのようなB級ぶりが楽しかったです☆

エレファントマンはある種の陰鬱さと緊張感が物語を全体を装飾しているため、どこを切っても口元が緩むなんてことないですね。。。
自分自身についても何のために観ているのか、ついつい考えさせられてしまいます。

シンドラーのリスト、ユダヤ人であるスピルバーグが魂込めただけあって、凄みのある映画でした。救われなさと業深きホロコースト、、、、戦場のピアニスト、ライフイズビューティフルもそうですけど、テーマが重いと受け止めるのが大変です。。。

そう言えば、娯楽映画、最近全然観てない・・・
今週末は青春ど真ん中コメディにします☆
2011年6月1日 0:14
エレファントマンという映画ははじめて知りました。機会があれば是非見たいと思います。

ちなみに私が重すぎる!と感じた映画はサイコ系、戦争系、事件系を除けば『ナイロビの蜂』『めぐりあう時間たち』『ソラリス』『ミリオンダラー・ベイビー』ですかねぇ。特に前者2つは精神状態が悪いとき見てはいけません!ただ4作とも行き場のない愛に満ちていますが。
コメントへの返答
2011年6月1日 10:16
xenonさん、封切り当時を知っている世代にとってはヒューマンドラマながら衝撃的な1本でしたので、温故知新として是非。
差別と偏見、そして偽善の狭間につきつけられる内面的自我がきつい(汗)

ナイロビの蜂は考えさせられました。。。
ミリオンは救済観念を映像化したものでしょうか。ソラリスはSFものとして観てしまった気が(汗)
しかし、どれもメッセージ性が強いモノばかりですね。
めぐりあう時間たちだけはまだですので、ソラリス含めてレンタルしてみようかと☆

プロフィール

「【後編】名古屋喫茶コ〇ダととあるメタラーとの千年戦争 http://cvw.jp/b/192969/48418586/
何シテル?   05/08 14:12
20年前に偶然出会った96年式M3CLimousineを溺愛すること4年、そして涙の別離を乗り越え、その後、やって来たE46M3と忘れえぬ10年来を共にした不人...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/5 >>

    12 3
456 7 8910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

リンク・クリップ

蛇使いたちの特濃空間 エテロドッソさん 
カテゴリ:メンテ&チューン
2011/12/06 10:03:34
 
BMWのマイスターショップ TKsquareさん  
カテゴリ:メンテ&チューン
2011/12/06 09:56:25
 

愛車一覧

BMW M3 セダン おハナさん (BMW M3 セダン)
M3最後であろう純粋な内燃機関をどうしても乗っておきたく、大好きなF80M3を手放し、迎 ...
BMW 1シリーズ ハッチバック BMW 1シリーズ ハッチバック
スイフトRS-Tを嫁に進呈し、その後釜としてやってきたのがこちら。一度は真剣に購入を考え ...
スズキ スイフト スズキ スイフト
初めての新車として我が家にやってきたスイフトRS-Tです。 旧型よりも格段に向上したボデ ...
BMW M3 セダン 電子制御の鎖で繋がれたバイエルンの獣 (BMW M3 セダン)
難病が寛解したら絶対にこれに乗ると心に決め、闘病し続けた3年半。 2020年に待ちに待っ ...
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation