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2016年06月16日

主観と補正だらけのS3インプレ 【褒め倒しの前篇】

久しぶりのみんカラにシリーズものの連投など、テンションが上がって少々脱線してしまいましたが、次期戦闘機 Audi S3を3カ月乗ってみての、主観と補正フルトッピング、背脂マシマシのこってりインプレを徒然なるままに半自動書記状態で綴ってみました。いつも通り長文ですので、胸焼け注意です。

素人目線につき、BUR◯N!!のアルバム評みたいなものと楽しんで頂ければ幸いでございます。

では、まずは簡単にスペックのおさらい。

【アウディS3セダン】

ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4470×1795×1380mm
ホイールベース:2630mm
車重:1520kg
駆動方式:4WD
エンジン:2リッター直4 DOHC 16バルブ ターボ
トランスミッション:6段AT
最高出力:280ps(206kW)/5100-6500rpm
最大トルク:38.8kgm(380Nm)/1800-5100rpm
タイヤ:(前)225/40R18 92Y/(後)225/40R18 92Y(コンチネンタル・コンチスポーツコンタクト2)
燃費:14.4km/リッター(JC08モード)
《WEB CGより抜粋、引用》

スペックだけ見ると、今日び、2リッターターボで300psの時代。280ps程度のアウトプットとフラットトルクの特性は、特に取り立てるものでもなく、AMGやMのように、高性能を誇示する、オバフェン、エアロパーツなどの傾き者的なエクステリアは皆無、目立ったメカニズムも突出した数値、はたまたポリシーやバックストーリーも持ち合わせておらず、常識的なアピアランスを与えられたスポーティなコンパクトセダン程度の印象。
誤解を恐れず言うならば、燃費性能にも配慮しつつ日本市場のニーズに合わせて、アウディのありもので拵えたパッケージ商品のように見受けられます。

納車翌日の早朝、早速、高速走行を試すべく環状線へ連れ出し、完熟走行よろしく機関部が温まるのを待っている間も
『280ps?こちとら、343psからケレナーズチューンで360psオーバーに仕立てたM3に何年乗ってると思ってるんだい?
20代の頃なんぞ、フルチューンのZ31は400prを超えていたぐらいなんで、今さら280psぐらいで驚くことがあるものか。ま、せいぜい、頑張ってみたまえ。』
と、完全に上から目線。

最近のお気に入りである、オーディオから流れるスウェーデン産メロディックハードの新星『GRAND SLAM』の楽曲に合わせて、鼻歌まじりの余裕のクルージングをしていると、前方がオールクリアに。

すかざす、Sモードに変えてアクセルペダルを踏み込んだ途端

「し、正気の沙汰じゃねえっ!!」と情けない声が出てしまい、
「しゅごすぎて頭バカになっちゃう、、ら、らめぇぇぇぇ!!!!」
とまあ、危うくシートをメタラーの恥ずかしい分泌液まみれにするところでした(謎汁)

『嘘だろ?どう控え目に見積もっても330psは出てんじゃないの?』
βエルドルフィンなどの脳内麻薬が収まったところで、我に帰り、冷静に考えてみると、あのM135iをちぎった動力性能は決して伊達ではなく、納車走行での数キロの街乗りとスペックだけで舐め切っていた私への強烈な洗礼でもあり、
GT-Rほどではないにしろ、0-100㎞ 4.9秒ですから、E46M3はおろかE92M3をも凌駕した加速は快感を通り越し、うっすら恐怖を感じる。
低回転から湧き上がる極太トルクと高回転(とはいっても6500rpm+α)まで一気呵成にフリクションなく吹け上がる心臓部に、DSGのシームレスな変速が加わり、E46M3で体験していたトルク&パワーが回転数とリニアに直結した感覚とは全く異質なものでした。
もしかして、改ざんしてたのは排ガスだけじゃなく、S3の馬力表示も過少なのではと、勘ぐってしまいたくなるぐらい。
この辺り、シャシダイ載せるか、G-TECHのパワーメーターで測定するなりしてみます。

と、全開加速で面食らったところで、少しお話を戻すことに。

そもそも、私が抱いていたAudiのイメージについて、ぶっちゃけてしまいますと、当初、それほどポジティブなイメージは持っておらず、どちらかというと、徹底した合理主義の権化といいましょうか、
ドライビングプレジャーは二の次、とにかく人間性を排除し、車をコントロールするのは、あくまで先進技術と言わんばかりのテクノロジーの塊で、象徴的に画一化されたフロントマスクは、個性をなくし均質化された人間の表情を見ているような、そんな無機質で近未来的なイメージを勝手に浮かべていました。
周りにAudiオーナーが居なかったのと、実家で一時、80を所有していた時期もありながら、ほとんど乗る機会もなく、ラインナップに手が届くスポーツクーペがないのも手伝い、食わず嫌いに近く、そんなこんなで、そもそも購入候補に挙がることすらありませんでした。

それがなぜS3セダンを選んだのか
左足の不調からクラッチレスを選択しなければならないのは大前提として、M3と比べて遜色ない、もしくは、全く別のベクトルにするのか、さらに嫁の制約が課されたことにより、そんな車が見つかるわけもなく、無限回廊を彷徨い歩くこと、一年以上。
M135iと一度は決めるも、動画サイトでM135iと並走するコンパクトで精悍な姿に心を打たれ、水野御大のインプレで決定的になったのは、先回のブログでご紹介した通り。

私自身、RS4とS4の試乗はしたものの、S3は現車確認はおろか納車まで一切試乗をせず、水野御大のインプレを狂信ともいえるほど信じ込み、不安はなかったわけではありませんが、実際にハンドルを握り、選択に間違いないことを確信したのと同時に、Audiに対して抱いていたイメージを再評価できたのでした。

もともとクーペが好きで、Cピラーを低く倒したアピアランスは、実車を前にすると、まるでクーペボディがベースだったかのようなスタイリッシュな佇まいに、嫁もかっこいいいと高評価。
どうせ社外品を入れるからとマグネティックライド・レスにしたことで、さらに10mm低い車高が精悍さを増しています。



子供達はと申しますと、「やばい、なんか高級車が来た!」と、最初は遠慮気味だったのが、何度か乗ってる内に、次第にリラックスでき、今や、お気に入りに。
「ビーエムよりいい!」と言われた時は、大変、複雑な心境でございました。。。

そして、M3を手放すこと自体否定的だった友人たちからは、
「結局、メーテルを裏切り、機械の体を手に入れた鉄郎だよな。」とか、
「テリーマンだと思っていたら、実はウォーズマンだった。」や、
「ついに右手を捨て、オリ○ント工業に走ったか。」などなど、随分な言われようでして、、、
ただ、片っ端からS3のナビシートに座らせ、そこらへんを走り回ると、全員、口を揃えて、
「次はAudiにするわ。」と態度を一変。
もちろん、M3に乗せた際は、「M3、サイコー!!」と現金なやつらでしたけど(苦笑)

では、まず、乗ってよかったと思わせるS3の長所から。

納車時に、まず驚いたのは、乗り心地の良さ
ノイズが良く抑えられ、Sモデルとは言え、決して硬すぎない足回りは目地段差をうまくいなしてくれます。
そして、ストップ&ゴーが多い市街地でも、DSGの制御が優秀なこともあって、下からしっかりとトルクが付いてくるように感じるため、痛痒は感じません。
ただ、高圧縮NAで排気量の大きいM3と比べると、圧縮比の低い無加給領域での線の細さはやむを得ないところですが、それを余りある低回転からの鋭い加給の立ち上がりと鬼トルク、スムーズさは、2L 4気筒とはにわかに信じがたく、ドライバーが欲するだけのトルクを瞬時に与えてくれる心臓部は、水野御大の言葉を借りると『完全に調律された2リッターエンジン』に尽きると思われます。

そして、5ナンバーサイズに収まった全長からくる取り回しの良さは、旋回半径5.1mという小回りが利く通り、日本の道路事情、特に、私道が集中する私の居住地辺りでは重宝しています。

AWDとは思えない回答性の良さも美点。
名古屋高速の名物コーナーでもぐいぐいと鼻先が入るあたり、恐らく、電子制御で内輪に対して、ブレーキステア的なコントロールがなされているのでしょう。ドライバーにとっては、「あれ、こんなスピードで曲がれるんだ。」と、運転がうまくなった気にさせる心憎い演出です。
ブレーキの利き、踏み応えともになんの文句もございません。

オーディオも、残念ながらうちのS3はバング&オルフセンサウンドシステムではありませんでしたが、それでも、音響工学を取り入れたのではないかと思わせる上質なサウンド。
低音域がカットされ気味なのが、標準装備の限界かと思われます。

室内空間は、このボディサイズにしたら、大人4人とワンコ1匹(キャリーケース使用)がきちんと長時間の移動に堪えられるもの。

最初は戸惑うばかりだったMMIも使い慣れてみれば、理にかなった操作方法だと納得させられました。インテリアも奇をてらった意匠はなく、黒ですっきりと纏められたシックで落ち着きのあるもの。



燃費性能は、何度か給油し、それほど燃費走行を気にしていないにも関わらず、10㎞/Lを割り込むことはなく、納車前は、スポーツセダンに似つかわしくないとアレルギーを持っていたアイドリング・ストップ機能も、使ってみると違和感どころか、今では、「早くエンジン切れろ~」と燃費計とにらみ合うまでに。

そして、どのインプレにも書いてないことですが、駆動部分を初めとしたフリクションが徹底してそぎ落とされていること。
このことを顕著に感じるのが、Eモードでの走行していると、燃費向上のためか、ニュートラルのような空走モードに入り、その間、滑っているかの如く、どこまでも走っていきそうな感覚になるのです。
事実、赤信号で減速する前車より、かなり早めにアクセルを抜いても、常に前車に追いついてしまい、ブレーキを踏むことになってしまいます。
これが燃費性能に寄与しているのはもちろん、ドアの開け閉めから、操作系に至るまでの、製品精度と組付け精度が極めて高い水準で実現しているように思えます。

さて、ここまでぶっちぎりに褒めたところで、お次は、ネガについてもきちんとご紹介しなければフェアでないというもの。

後編では、そのネガを中心とした独断と偏見の辛口インプレでございます。

(後篇に続く)
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Posted at 2016/06/16 22:36:24

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この記事へのコメント

2016年6月17日 6:40
かなり的を得ているレビューで笑えます笑!!
僕のはSじゃないですけど、加速は鬼ですね。。
高回転時のトルクの無さはNA好きとしてはやはり違和感をすごく感じます。
最近は常にMモードで運転してますが、DSGのギアの切り替えが早いので、まるでマニュアルの楽しさがありますよ!!
コメントへの返答
2016年6月17日 12:12
344ROCKさん、ありがとうございます!
バイアス、ばりばり効いてますよ~たまたまマッチしただけかもしれません(笑)
同じ形式の2Lターボですから、出力特性も似てますよね。どの回転域からも、あの鬼トルクが瞬時に沸いてくるので、NAみたいな感覚の同期がなく、今でもビビります(汗)
DSGはベスモでも土屋圭一のシフトワークを超えてしまっていましたよ。0.2秒のシフトチェンジときちんとレブに当たるまで回してくれるマニュアルモードは本当に気持ちがいいですね!!
つい先日、条件反射で、エア・クラッチを踏んでしまい、思いっきりフットレスト蹴っ飛ばしました(笑)
2016年6月17日 8:16
4躯ターボの加速動力性能は魅力ですが
公道ではいつもそんな運転は出来ず・・・・・
直6の蜜のような回りの良さを恋しむようになるでしょう(^m^v
一度は否定したメルセデスですら直6に戻るようですからwww
コメントへの返答
2016年6月17日 12:18
かいまんさん、そうなんです、4駆ターボ、特に最近の2Lターボの鬼トラクションとスタビリティが半端じゃないですから、オーバースペック過ぎて、使う場所は限られてしまいますね。
ああ、そんなこと言われたら、思い出しちゃうじゃないですかぁぁぁぁ(悶絶)
考えない日はないですよ~ううう、元気にしてるかな、あいつ。。。
直6のネガばかり言われてきましたけど、いよいよ復権ですね!!
足が完治したら戻ろうかなと、小さく呟いてみたりして(謎)
2016年6月18日 0:25
結局のところ、VさんがドMからドSに変貌した、ということでよろしいんでしょうか?
うちのクルマはド紫になってしまいましたが。
コメントへの返答
2016年6月18日 0:57
ほろ酔いさん、うは~実は受けも攻めもどっちもいける口なんです(爆)
数々のマイナー&メジャートラブルに調教され、開花したMが、今度は、クールで冷静な愛車を目覚めさせようと、「敢えて」、大事なことですからもう一度申しますが、「敢えて」、ドSの役割を甘んじて演じております(笑)
決して、喜びを感じているとか、甘い背徳感に身もだえするとかでは、、、あ、すいません、PCに涎が・・・

紫は冠位十二階の最上位、やんごとなきお色ですね~
にしても、ステッカーいいですなぁ(羨望)

プロフィール

「断捨離 裏表 http://cvw.jp/b/192969/47776711/
何シテル?   06/12 10:29
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