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2011年12月27日 イイね!

イタリア娘 凍傷にかかる

イタリア娘 凍傷にかかる週末の予報ではホワイトクリスマスになるかと思いきや、1日ずれ込こんでのクリスマス当夜から降り積もった雪により、高速道路が軒並み通行止めになるなど、当地でもそこかしこで影響が出た月曜の朝。

我が家でも、ボディカバーに包んで雨風をしのげる車庫に置いてあるM3は大丈夫として、青空駐車のGTVは、ボディ全体を覆った純白の雪肌からアルファロッソがうっすら透けて見え、イチゴ大福のようになりながらも、息さえ白く凍りつきそうな冷気の中、健気に鎮座しておりました。



ほぼ毎日の仕事の相棒として、大人の刺激と穏やかな癒しを与えてくれるGTV。
月曜は「これだけ積もれば、さすがに今日は駄目かな。」と思いつつ、軽く雪を叩き落とすも、凍結した駐車場から動かすことは不可能と判断し、やむを得ず公共交通機関で仕事へ。

そして、本日早朝、昨日の日差しで雪も大方溶け、アスファルトの日陰に僅かに白い塊が残るばかりとなったことから、仕事に向かうべくGTVのもとへと足を運ぶと、今度は、イチゴ大福ではなく、雪見大福のようにカチンコチンに凍結した姿がそこに(汗)
しかも、フロントガラスやルーフ、ボンネットに溶け残った雪がそのまま氷結し、最大厚さ2cm程度の氷の膜となって張り付き、タオルぐらいでは落とせないほどの堅固な凝固ぶり。
ドアのプッシュ式ボタンも凍り付いていて、ロックを解除してから、何度も押し続け、パリパリと氷が破砕する小さな音とともにようやく開く始末。

しかし、今日の朝一はGTVで行かなければならない遠方でのミーティング。

今から、お湯を汲んでくる余裕も無く、たちまち感覚がなくなり悴む手を擦りながら、シベリア強制収容所にて極寒の労役を耐え抜いた父祖の苦労に思いを馳せつつ、トランクから内装用のプラスチックベラを引っ張り出して、フロントとリアガラスの氷をゴリゴリとそぎ落とし、最低限の視界を確保してなんとか出発することにいたしました。

夜行性の変温動物につき、エンジンが掛かるのかとの一抹の不安もございましたが、身震い一つで元気にお目覚め。
今思えば、この時点で、冷え切ったハンドルやら操作系に体温を奪われると、思考すら働かなくなることに気がつくべきだった。。。

視界は前方60%、後方40%程度と、依然としてところどころ氷塊が残ったまま。
特にフロントガラス下部からワイパー部分に掛けては、雪が九十九折に重なり合った形で凍りつき、手ではどうにも砕くことが出来ない状態。
視界の邪魔になる部分につき、一刻も早く除去したいと思うのは自然の心理。

最初の交差点に差し掛かった時、全く考えもなしに、私が反射的に取った行動とは、、、
よりもによって、ウォッシャーを噴射してしまったことなのです(涙)

当然、噴射口すら凍りつき、氷の塊にがっちり絡め取られたワイパーは、液が飛ぶどころかピクリとも動かず、ただ、モーターのうねり音だけが、フロントガラス越しに響いてくるだけ。
外気温は氷点下。
ガラスの氷は溶けるどころか、さきほど手拭をした時の水滴がたちまち凍っていく。
「ウィィイイ、、ウィ、、、ィ、、ィ、、、ィ、、」
フロトガラスに氷の拘束衣を着せられ、微塵も動く気配のないワイパーに、苦しげなのモーターが上げる悲鳴は、やがて事切れる前の断末魔のごとく絶え絶えになっていくばかり。

GTVのワイパーは、一度信号を送ると、エンジンを切っても、1往復して止まるように設定されているため、バッテリーを抜かない限り、動作はキャンセルできない。
やがて、「ギ、、、ギギギ、、、、ギギ、、、」と不吉な声へと変化し、
「やばい、ワイパーユニットASSY交換か・・・・」
と、諭吉さんカルテットが頭を過ぎった瞬間、
「ゴキ!!」という聞いたことも無いような音とともに、ついに、動き始めたのでした!!


左側のワイパーだけがorz


運転席側では、依然として氷に覆われたまま、もがくモーターと凍りついたワイパー。
さらに悪いことに、左側のは、フロントガラスの中央付近で屹立したまま、律儀にもう片方が立ちあがってくるのを待っているじゃありませんか(もらい泣き)

シングルワイパーだなんて、誰がそんなスパルタンな車にしろと(嘆息)

あと少し行くと高速の入り口。
どこかで氷を落とす時間はほとんどない。
こんな状態でクライアントさんにお伺いしたら、またしても、喜ばしてしまう。。。

未だコキュートスから抜け出せない右側のワイパーに、最後に残された選択肢は、デフロスターの全開。
ただ、長時間連続すれば、↓をご覧の通り、再びヒューズがBOXもろとも溶解し、最悪、走行不能になる危険と隣り合わせ。


このスイッチは、セナとマンセルがしのぎを削った頃のF1のオーバーテイクボタン。
もっと古いところで言えば、星飛馬の大リーグボール三号のようなもの。

そう、使い続けた先には破滅が待つ、諸刃の剣・・・

「やるしかないのか、、、、」
意を決してスイッチに手を掛け、「ポチッとな。」と右側に捻り上げるとほどなくして温風が吹き出し、徐々に溶け始めるウインドウの氷。
同時に、加熱し始める足元のヒューズボックス。

もう少し、もう少しで右側のワイパーが動くぐらいにまで文字通り氷解する。。。
一方、触れて分かるほど熱を持ったヒューズボックスは、内部でプラスチックが変形し始めている可能性がある。

ここが限界か!?

フロントガラスのセンターで雄雄しく屹立した左側のワイパーに、往年の村西とおると豊○(ピンと来ない良い子達は大人になってから検索してね。)の我慢比べが浮かんで見えた、その時!!

ワイパーにこびりついていた氷の塊がゴロリと落下するのと同時に、右側のワイパーが弱弱しく立ち上がると、左側のワイパーに並ぶように再会する感動の光景が(感涙)

ただ、感動の対面はいいとして、いつまで経っても元の場所に戻らないのは一体(汗)

そんなオーナーの焦燥をよそに、そのままクライアント先に到着して、エンジンを切ると、何事も無かったかのようにあっさりとワイパーが元の場所へと収まり、昼の動作確認では全く普通に動くGTVに、氷の微笑に登場するシャロン・ストーンを重ねてしまいました。

イタリア娘の細腕を襲った軽い凍傷に、積雪時は、ワイパーをおっ立てて駐車しないとこうなることを、身をもって知った雪の日の朝。

画像は、この時のものは何一つ撮影できませんでしたので、雪を見るやいなやテンションいきなりMAXへと達し、転げまわってこんなことになった愛犬RANDYの姿です。
折角トリミング行ったばかりなのに、ものの数分でドロドロに成り果て、なぜか私が嫁に怒られてしまい、厳しい冬の到来を予感せずにはいられないのでした、、、、トホホホホ(泣)

Posted at 2011/12/27 17:30:14 | コメント(11) | トラックバック(0) | GTV | 日記

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何シテル?   08/04 15:32
20年前に偶然出会った96年式M3CLimousineを溺愛すること4年、そして涙の別離を乗り越え、その後、やって来たE46M3と忘れえぬ10年来を共にした不人...
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