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2017年01月24日 イイね!

カーボンこわい

まんじゅう怖いと言えば、古典落語の定番。
あらすじは、ググるか演芸場で名演を楽しんでいただくとして、カーボンもタングステンをはじめ、高価ですが、それを使うメリットは大きいですね。

さて、今回は、厄介な方のカーボンについて。

先日、家族が寝静まる中、遅めの夕食を一人寂しく終え、部屋で牛のように寝転びながら、ふと手に取ったオートメカニック誌のバックナンバーを何気なくパラパラめくっていると、とある記事に目がとまり、あまりの恐ろしさに総毛立ってしまいました。

それは、マークX(2.5Lの初期型)の直噴エンジンにおける、インテークバルブ周りのカーボン固着を洗浄するという内容のもの。


被験車両の走行距離は6万キロ、しかも2万キロ時にカーボン除去をしてあるにもかかわらず、直噴エンジン固有の燃焼により、シリンダー内に大量のスラッジが発生、その一部が吹き返しによってインテークバルブにどんどん堆積し、バルブ周りやインマニには凝り固まったカーボンがベッタリと・・・


※ネットで拾った画像につき、詳細不明です。

ポート噴射がないため、インテークバルブのガソリン洗浄がなされずにこうなるのも頷けるものの、この惨状は、リコールやPL事例になってもおかしくないレベル。
「ほえ〜、GR系エンジンの持病なのか。にしても、こんなにひどい状態だなんて、大変だな。」なんて、腰紐が緩くなったジャージから半分顔をのぞかせた尻をポリポリ掻きつつ、次のページをめくろうとしたその時、

「そう言えば、うちのS3も直噴だった、、、」
これに思い当たった途端、他人事としてお気楽に読んでいた記事が、突如、愛車の心臓部へと置き換わり、気が気でなくなってしまったのです。

走行距離も、このマークXがこれでもかとカーボンを付着させた2万キロになろうとしている。
ヘッドを開けた途端、SFWは受けられなくなる。かと言って内視鏡も持ち合わせておらず、どうにも確認する手段がない。
プラズマダイレクトを奢って、マフラーの黒ススは目立って減少したものの、すでにカーボンが堆積していたら無意味。
ガソリン添加剤は、そもそもインマニへのガソリン噴射がないため、効果なし。
WAKO`SのRECSを施行したとしても、記事によれば、完全に除去できないとのこと。
カーボンを完全に除去するには、ヘッド周りをばらして、クルミやドライアイスの粉粒を直接カーボンにぶつけてこそぎ落とすしかないらしい。
放置しておけば、圧縮漏れやデトネーションに繋がり、エンジンへのダメージも甚大なものなること間違いなし。

「何てこった。。。。」orz
最新の車種だから、メカニカルなトラブルは、まず大丈夫だと踏んでいたのに、こんなどでかい落とし穴があるなんて。
M3の名器S50シリーズは走れば走るほど調子を上げていくユニットだっただけに、まさか、走れば走るだけ調子を落としていく不憫な心臓部だったとは、トホホホホ(嘆息)
と、半ケツのまま自失呆然し、明け方までカーボン除去についてネットを漁るも、どうやってもヘッドをバラす他はなく、たどり着いたのが、メーカー純正のガソリン洗浄剤の存在だったのでした。

「これも気休め程度かな。」とは思いつつ、直噴エンジンのこの事症をメーカーも問題視しており、その対策として出しているのであればと、一縷の望みに掛けることに。

で、次の日、ディーラーに在庫を確認し、有りとの回答でしたので、その日のうちにお伺い。
ここに来るのは、都合、2回目。
E36M3、E46M3と並行車両を乗り継いできた私にとって、『ディーラー』とは、ブルジョアの特権階級のみに許されたプレステージ。
遡れば、魔改造を施したZ31の頃からディーラーは禁足地でもあり、かつて、E46M3が数度のエンジン停止に見まわれた時には、「あ~この車両ね、うちではちょっと。」と事務的にあしらわれ、新車を見に立ち寄った際には、コーヒーどころか駐車場の誘導もしてもらえなかった、名古屋のバチカンともいえるご神領なのです。


心身共に汚れきった私なんぞ、その清らかな空気に触れるだけで瞬時に存在ごと浄化されかねないので、受付でさっと受け取って、お会計して即退散するはずが、
「V様、お待ちしておりました。」と仰々しくお出迎えされ、あれよあれよという間に、奥の方の椅子に通され、気が付いたら、紅茶とおしぼりが。


メタルにどっぷりと浸かり、日の当らないアングラ街道を分相応に生きてきた私にとって、こんな眩い場所に居ていいはずがなく、隣のテーブルから、「お支払総額が、○○○○万円となります。」「うん、じゃあそれで。」なんて印鑑を取り出す光景が目に入った日には、ケツが浮き、そのまま羽化登仙してしまう。
伸びきった背筋のまま、定まらない視線をキョロキョロさせる不審な挙動を繰り返し、
『早く、、、早く持ってきて~!!』との願いむなしく、担当者は全く現れず。
しかし、この紅茶がまた美味しいのなんのって、学生時代、リプトンティーパックを最低5回は使いまわした西荻窪の下宿の思い出に浸っていると、

「お待たせしました。」と添加材を二つ持って爽やかに登場するお洒落な担当氏。
「こちら、どうぞ。え~と、伝票はこれですね。」
と差し出された左手のスイス製高級腕時計が、これまた神々しい。
「あ、はい。ありがとうございます。」
負けじと、愛国心の証でもあるカシオデジタル(時価980円)を堂々開陳して受け取る私。



とまあ、一人不毛な心理戦をゲルマンディーラーで繰り広げ、会計(2個で税込み4,104円)が終わり、すぐさま退出したいのは山々ながら、肝心なことを聞かずしては帰れない。
使用方法をひとしきり説明し、釣銭を持ってきてくれた担当氏に、
「効きますかね。」とズバリ。
「う~ん、それなりでしょうか。車検ごとに投入させていただいてはいますけど。」
当たり障りのない回答は、あの排ガス疑惑の時のプレスと同じ。
「でも、インテークバルブには効果ないでしょ?」
ここでグーグル先生から教えてもらった伝家の宝刀を抜き、一体、この落し前、カーボンだけに、どう織り合いを付けてくれるんだと言わんばかりの私に、
「そんなことありませんよ。」と涼しい顔の担当氏。
「ん?だって直噴ですよね?」
彼の自信がどこから来るのか、皆目見当がつかずにいると、
「お車、デュアル・インジェクションですから。」
「マジ?」
「はい。ですので、効かないことはないです。」
「と言うことは、ポート噴射ついてんの?」
「あります。ユーロ規制が2012年ごろから厳しくなりまして、最近の車種は大体、デュアル・インジェクションで対策してあります。」
「あ、ふーん、別に知らなかった訳じゃ、、、あの、確認までにさ、一応、うん、そう、なら、効くよね。そうだよね、デュアルだもんね、トカゲやサメと同じなんだよね。」とキョドリながらブツブツと席を立ち、慇懃にお送りしていただき、帰路に付いたのでした。
すでにお気づきの皆様も多いと思われますが、直噴エンジンのカーボン除去方法ばかり検索していたため、自分の車の燃料制御方法を良く調べもせず、赤っ恥をかいてしまったのです(涙目)

夕方、行きつけのGSで給油がてら投入。
ガソリンはもともと洗浄性能の高いシェルピューラだけに、効果は未知数。



二本目は5000km走行後ですので、しばらく様子見です。

え?何?トカゲやサメと同じってどういうことかって?
それは、トカゲやサメのはデュアル・インジェ、、、え、あ、いや、良い子は大人になってからということで(謎)
Posted at 2017/01/24 11:05:59 | コメント(3) | トラックバック(0) | AUDI S3 | 日記

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何シテル?   07/13 15:34
20年前に偶然出会った96年式M3CLimousineを溺愛すること4年、そして涙の別離を乗り越え、その後、やって来たE46M3と忘れえぬ10年来を共にした不人...
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