2月16日(木)
ユーザー訪問のため「台湾に飛べ」との指示があり、
関西空港(KIX)へ向かいます。
久しぶりの海外出張ですが、台湾は初めて・・・。
放射冷却でやや冷え込んだ、天気の良い朝。
北鯖江から521系二次量産車の321Mに乗車。
鯖江から、683系4000番台「サンダーバード8号」に乗り換え。
旅のお供は40年以上買い続けているこの雑誌。
3月号の特集は奇しくも「東西私鉄対決」、表紙は阪神5700系。
大阪に到着~♪
隣は223系「快速」加古川行き。
快速発車後、思わずステーションシティ「時空の広場」を見上げます。
さて、地下に潜って、御堂筋線梅田駅へ。
京都か新大阪で関空特急「はるか」に乗り換えるほうが、時間的はロスが少ないのですが、今回は敢えて別ルートを選択。
「大阪市営地下鉄」正式名称は「大阪市高速鉄道」。
大阪市交通局が運営する公営企業体。

地下鉄御堂筋線は、戦前の1933年に梅田-心斎橋間が開業。
梅田駅は古き良き時代のドーム型天井が残っています。
以前は、ドーム左側に天王寺方面が発着していましたが、ホームが手狭になったため、この左側にトンネルを掘り直し、ドーム天井は新大阪方面専用となりました。
交通局最新の30000系が千里中央へ発車していきます。
天王寺行に乗車し難波に到着。電車は21系。

南海電鉄難波駅へ。高島屋の後ろに駅があります。
「南海電鉄」正式名称は「南海電気鉄道」
大阪難波から和歌山・関西空港に向かう南海本線と、高野山・泉北ニュータウンに向かう高野線の2系統を中心に、総延長154kmを営業する私鉄。
自動改札の向こうには、頭端式ホームが並びます。
お目当ては南海電車の空港特急「ラピート」
指定券を購入し、発車時間まで時間があるので、発着する電車を観察~♪
という訳で、今回は「南海電鉄」のお話し。
南海本線7100系。
普通鋼製車体で、既に引退した片開き4枚扉の7000系を両開き4扉に設計変更。
往年の南海スタイルを感じる丸みを帯びた正面デザイン。
元「大阪府都市開発」、現「泉北高速鉄道」が高野線乗り入れ用に製造したステンレスカー3000系。
南海に譲渡され、空港急行を中心に8両で運用されています。
高野線6000系。
南海本線7000系より先の1962年に登場した片開き4扉のステンレスカー。
車齢50年を超えても全車健在で、他線に転属することなく黙々と高野線輸送に携わっている車両。
南海本線特急8000系「サザン」和歌山市行。
こちらは4扉ロングシートの一般車。

和歌山市方4両は、「サザン」の座席指定車。
これは最新の「サザンプレミアム」12000系。

12000系は一般車と連結した「サザン」運用のほか、4両単独で高野線泉北高速鉄道線直通の「泉北ライナー」に使用されることもあります。
こちらは、1985年製の10000系サザン。 (Wikipediaから)
「サザン」が登場する前、南海本線特急と言えばこの正面二枚窓「湘南型」スタイルの1000系特急「四国」。
転換クロスシートを装備し、一部座席指定として、和歌山港から四国小松島港を結ぶ「南海フェリー」に連絡。貨車航送こそありませんでしたが鉄道連絡船として機能していました。 (Wikipediaから)
南海本線と言えば、戦前から行われていた紀勢本線、新宮、白浜方面への直通運転にも触れねばなりません。
戦前は鉄道省(のちの国鉄)の客車が和歌山市から南海電車に牽引されて難波に乗り入れていました。大戦後、南海は国鉄スハ43形客車をベースに、客車を自社発注。形式名は電車に合わせサハ4801と称していました。
南海線内では1201形などの電車に牽引され、和歌山市から国鉄客車列車に連結されて、新宮・白浜へ直通していました。
1959年紀勢本線の全通に合わせ、国鉄は準急「きのくに」をディーゼル化。
これに合わせるように南海も、当時の国鉄形キハ55系をベースに、片運転台キハ5501と両運転台キハ5551を製造し、気動車による直通運転が行われます。
和歌山駅で国鉄キハ58系に連結される南海キハ5501。
私鉄気動車の併結運転には、この他に島原鉄道から博多に直通した「いなさ」(キハ55、キハ20、キハ26)、富士急行から「アルプス」に連結して新宿に直通した「かわぐち」(キハ58)がありました。
しかしキハ55系はエンジン2台搭載車のため、構造上冷房用電源を組み込む余裕がなく、冷房化が見送られたこと。国鉄も紀勢本線を電化し、急行「きのくに」を381系特急「くろしお」に格上げするダイヤ改正が行われたことにより、南海から国鉄への直通運転は廃止されてしまいました。
高野線21000系急行とすれ違うキハ5501形「きのくに」。
南海線内では特急扱いでした。
続いて高野線。
高野線は、汐見橋から岸里玉出を経て橋本から極楽橋までを結ぶ64.5kmの路線ですが、運行系統は大きく4つに分けられます。

汐見橋-岸里玉出間は、以前は岸里玉出で南海本線とクロスしながら橋本方面と線路がつながっていましたが、1985年南海本線の高架改修工事に合わせて分断され、高野線電車は全列車難波へ直通。 汐見橋-岸里玉出間は、区間運転のみの孤立路線となっています。
次に、難波-橋本間。愛称は「りんかんサンライン」。
難波-岸里玉出間は南海本線を走りますが、線路は独立して線路別複々線になっています。橋本までは、南海本線と同じ20m級4扉の車両が走ります。
中百舌鳥で分岐するのが「泉北高速鉄道」
以前は第3セクター「大阪府都市開発」の路線でしたが、現在は南海の子会社となっています。泉北高速線の列車は南海高野線と一体に運用され、線内折り返しのほか、難波から和泉中央への直通系統には各駅停車意外に、通勤ライナー「泉北ライナー」や「区間急行」「準急」が走ります。
そして橋本-極楽橋間。
半径100m最急曲線、50‰急勾配(100m進んで5m登る)が連続する山岳路線。
橋本までより車両限界が小さく、この区間へは全長17m級の車両しか入線できません。また車両は、高速性能と急勾配の登攀性能を併せ持つ、通称「ズームカー」が運用されています。
高野線特急「こうや」20000系デラックスズームカー 1961登場-1985廃車
現行 特急「こうや」30000系ズームカー 1983- (Wikipediaから)
難波-橋本間の特急「りんかん」11000系。
「こうや」は17m車体ですが「りんかん」は20m級車体。 (Wikipediaから)
ズームカーには一般型もありました。
21000系、本線の1000系と似ていますが、車体は短い17m (Wikipediaから)
21000系は島根の一畑電鉄と静岡の大井川鉄道に譲渡されました。
一畑電鉄は今年1月に運転を終了。残るは大井川鉄道のみとなっています。

22000系ズームカー 南海スタイルの片側両開き2扉17m車体。(Wikipediaから)
観光列車「天空」に改造。車号は2200系に改められました。(Wikipediaから)
たま駅長で有名になった「和歌山電鐡」にも譲渡されました。
正面貫通扉が埋められた2270系「たま電車」 (Wikipediaから)
一般型ズームカーの最新系列2300系 (Wikipediaから)
高野線急行 橋本行き。6200系50番台。
泉北高速線直通の準急 和泉中央行 新1000系。
と、ひととおりホームを歩いたところで、ラピートの発車時間が近づいてきました。
ちょうど、「ラピート」50000系が入線してくるところ。
南海50000系 空港特急「ラピート」入線!
1994年の関西空港開業時に登場。
他に類を見ない、奇抜で独創的なデザインですが、20年以上経過した今でも存在感があります。
で、やはりイメージするのが、コレ。

でも、似ているようで細部は全然違うのですが…。
「ラピートβ31号」、専用ホームから乗車します。
側面は、これまた特徴的な丸窓が連続します。
間もなく乗車。50000系「ラピート」は6両編成。
愛称は公募で「Rapid」をもじって付けられたとか。
広告板です。
車内です。
今回はちょっと奮発してスーパーシート。乗車時間わずか37分で関空へ。
このシートならもっと乗っていたいと思うのですが…。
関西空港線に入り、りんくうタウンからはJRと線路を共用します。
関空快速223系とすれ違い。
関空が見えてきました。
関西空港到着。ホームは南海1面2線とJR1面2線が並びます。
向こうには JRの281系「はるか」の姿が。
改札を抜けて、
ターミナルビルへ。
4階の、国際線出発階に上がります。
吹き抜けのホールを見下ろして、
中華航空「CHINA AIRLINE」の国際線出発カウンターへ。
搭乗するのはCI153便台北行。
久々の、国外逃亡~、いや海外出張・・・。
わずか2泊、明後日には帰国です。<(;^^)