マレーシア駐在中の4年4か月、
日本を感じられる心の拠り所として、
毎週末に足が向いていた、このお店…。
クアラルンプール、ハタマスの和食処、割烹『吉成』
大将の一番弟子で、厨房に立ち『吉成』の味を守る『マイキー(Mikey)君』。
チャイニーズ系マレー人の27歳。
『吉成』で働いて4年、刺身から煮物、天ぷら、焼魚に出汁巻き…。
と何でも料理ができて、今では大将がお休みの日でもお店は普通に営業しています。
帰国してしばらくしたある日、『吉成』の大将からWhat's Up のメッセージと電話が!?
「マイキーを日本で研修させるので、案内してくれませんか?」
「11月25日関西空港着のMH052便で向かわせます」
「えっ?」
「日本の文化や「料理に触れさせたいので、今回は一人で行かせます」
「いや、全日ではなく、入国日とその翌日に相手をしてくれれば」
「えー、まあ、いいですけど」
「ホテルは別に予約します。行先や内容は任せます」
去年、マイキーと大将は2人で東京に来ていて、渋谷『吉成本店』や豊洲市場などを回って日本の見聞を深めたそう。
そういえばそんな話もしてました…。あら!?
今年はマイキー1人で行かせるということで。
関西空港から入国し、まず福井を訪問。
そのあと京都、奈良に向かい、計1週間ほど日本に滞在の予定。
マレーシア航空MH052(JLコードシェア)に搭乗して、
関空到着は11月26日(日)の朝。
コロナ禍前と変わらなくなった入国手続きのあと、関空特急「はるか」と「サンダーバード」を乗り継ぎ、鯖江には11時に到着の予定、
のはずでしたが、
マイキーからWhat's Up にメッセージが…⁉
搭乗するマレーシア航空MH052便は、機材トラブルのためクアラルンプール国際空港出発が3時間遅れの午前2時頃になった、とのこと。
結局、鯖江に着くのは当初の予定より4時間以上遅い、15:30頃。
でも、京都の乗り換えもスムースだったようで、無事合流してPick Upできて良かった。
長旅だったけど、元気そうで何より!?
到着の日はまず観光、
ということで、あらかじめ案内を予定していた、福井県勝山の『恐竜博物館』へ急ぎます。
陽が傾き、閉館時間が迫る中、何とか到着⁉
入館最終の締め切り時間に間に合いました。
県立博物館の職員さんに、記念撮影をお願いすると!?
『ホントはダメですけどね』
と言いながらも、快く撮ってくれました。
マイキー、興味津々!?
『楽しい~♪』って言ってます。
閉館ギリギリまで見学。
福井県は恐竜の化石が数多く発掘されることで世界的に有名。
恐竜博物館、演出やレイアウトも凝っていて見ごたえあります。
夜はウチにご招待して、娘も加わりイエ呑み会。
マイキー君、日本食店で働くだけあって、日本酒もイケます。
![alt](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/userstorage/000/067/310/571/fd3532e052.jpg?ct=2bd00adfe7c5)
マイキー君、昨晩は殆ど寝られずちょっと眠そう。
そこそこでお開きにしてホテルまで送りました。
明けて11月27日(月)、
マレーシアからの客人をおもてなしするため、会社はお休み。
『研修』ということで、カミさんと行先を考えた末、金沢の近江町市場へ行くことに。
朝7:30にホテルへお迎えして、北陸道で金沢へ。
9:00過ぎ、近江町市場に到着。
私たちも久しぶり…。
近江町市場、かつては「金沢市民の台所」と言われましたが、今や金沢の一大観光拠点。
まあそれはそれで、活気があることはイイことです。
野菜や果物に、
何と言っても海産物。マイキー君、ここでも興味津々。
キレイに甲羅に盛り付けられた甲箱ガニ。買ったその場で食べることができます。
一匹買って、3人でシェア。なかなか美味しい⁉
その昔、北陸の港町では、セイコガニと言われるメスガニを、足を持って半割にして、おやつ代わりに子供に与えたそうです。
カフェコーナーで一休みします。
市場を、だいたいぐるりと2周くらいしたところで…。
せっかく金沢に来たので、近くの金沢城公園へ。
今年は紅葉が今一つ、と言われてますが、そこそこきれいに色づいています。
うろこ雲が不思議な雰囲気。
ここは、1995年まで金沢大学の丸の内城内キャンパスがありました。
金沢大学は郊外に移転し、跡地は公園として整備され、天守閣こそないものの三十軒長屋や菱魯など、往時の建物を復元。
石川橋から、石川門を仰ぐ。
金沢城に隣接するのが、日本三大庭園のひとつ『名勝 兼六園』
冬の風物詩、雪吊りの作業真っ最中でした。
手漕ぎ舟から荒縄で池の樹木の枝を器用に吊っています。
なんだか粋な作業。
池の近くの茶店で、あんころ餅を加賀棒茶と甘酒でいただきます。
近江町市場と金沢城と兼六園を堪能したところで…、
昼食は福井県武生の料亭で懐石料理を予約しているので、ちょっと慌ただしいですが、北陸道で越前市へ。
お昼過ぎですが、時間に間に合いました。
こちらは一日一組限定の、茶懐石の料亭。
カミさんの、お茶のお仲間夫婦が切り盛りされています。
山のふもとの郊外なので、お庭の木々も色付いていました。
お料理が運ばれてきました。
マイキー、ここでも興味津々。
懐石料理で云うところの、飯、汁、向付
松茸の土瓶蒸し
お刺身
季節の煮物
甲箱ガニ
カブのおろしの炊き合わせ
菓子は果物とゼリー
いやぁ、お上品なお味で、美味しゅうございました <(_ _)>
お食事の後は、
庭の一角にある『茶室』をお借りして…。
うちのカミさんが、お茶席を設けてくれました。
一応というと怒られますが、カミさん裏千家の免状、持ってます。
炉の釜のお湯が沸く音以外何も聞こえない、荘厳な時間が流れて…。
秋の日は釣瓶落とし...。
遅めの昼食でしたが、お茶席で一服いただいているうちに、あたりは日が傾く時間帯となり…。
『研修』の〆めは、福井名物の越前そばを食べに行くことに。
越前市にある、老舗そば屋さんへ。
福井名物の『おろしそば』をマイキーに勧めます。
こしのあるそば粉100%の冷たいそばに、辛味大根たっぷりの出汁を掛ける、
『ぶっかけそば』が正しい食べ方。
ココの辛味大根、季節によってあちこちの辛味大根を入手して提供しており、辛さが半端ではありません。
大根の辛味は、食べて直ぐではなく、後になってジワジワと辛さが口の中に広がるのですが…⁉
辛い食べ物はマレーシアで慣れているのか、マイキー全然平気な様子。
さすがですねー。
こうして『吉成』の板前マイキー君の『福井、金沢研修』は終了!?
翌朝、大将の知り合いを尋ねて、奈良、そして京都へと旅立っていきました。
一週間後、関空からマレーシアに戻るマイキーからメッセージが!?
![](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/userstorage/000/067/340/254/922aa5809c.jpg?ct=e5dca15848ae)
また、いつの日か、お会いしましょう。
そして後日、
お土産に持っていってもらった招き猫が『吉成』のレジに…。
\(^o^)/
単身赴任の頃、『吉成』に入り浸っていたのがつい先日のように思えます。
_