
私のクルマ『HE゙AT CYCLON』の“次のリフレッシュ”を、やっと進めることができました。
それは以前にお知らせしていた“ラジエターおよび冷却水の交換”であり、新たな製品「ビッグコアラジエターA」のフィッティングの確認をしつつ、新しいラジエターを取り付けたうえで冷却水も交換することができました。
取り付け前の状態はこんな感じでした(リフレッシュ時の画像)が、アルミ材の大きなラジエターが鎮座することにより、大きく見映えが変わることと思います。
そのラジエター本体については、より効果的な冷却を目指して“ラジエターの搭載角度を起こして取り付けたい”と考えていたので実践していますが、いろいろと工夫しなければならないこともありました。

製品「ビッグコアラジエターA」のフィッティングの確認というのは、要は“電動ファンおよびファンカバーがちゃんと取り付けできるかどうか?!”ということで、結論から言うと“ファンカバーには加工が必要!!”です。
実はそれを気にしていたので【パーツ工房】用の画像を撮り忘れてしまって、ちょっとショックを感じています・・・涙
この製品はもちろん『ホンダ ビート』用のラジエターとして販売されていますが、やはり輸入品ですから純正部品と同じようには取り付けられませんで、少なからず詰めが甘い(寸法の写し取りが悪い)と言わざるを得ません。
取付けに際しての加工は“ファンカバーのみ”で済むと思いますが、そういったことが得意ではない方には銅二層の「ビッグコアラジエター」をおすすめしたいと思います。
このラジエターの上側ステーは純正部品と同様にアッパータンクから生えて(溶接して)あり、やや仕上げが悪いものの取付け穴も長穴になっていますから自由度があり、取付けには困らないようです。
またラジエターの下側はしっかりとした取付用のネジ穴が作られていて、さらにアルミ材のステーも付属していますから、こちらは重宝しそうです。
下側に使用する付属品のステーは純正部品の代わりに使えるので、既存のラジエターを取り外すときに錆びて劣化しているステーを目にすることと思いますから助かりまが、ステーの仕上がりは良いとはいえません。
私のクルマの場合は“ラジエターの搭載角度を起こしたかった”ので、強度的に安心できそうな純正のステーを加工して再使用していますが、付属品のアルミ材のステーも問題なく使用できると思います。

強いてあげれば、ラジエターを交換するときには、ラジエターを支持している“3カ所のゴムブッシュ”も交換しておくことをおすすめいたします。
私の場合には、“3カ所のゴムブッシュ+ボルト+カラー(2,300円程度)”をセットで新品に交換していますが、それほど高額な部品ではありませんので交換しておくのも悪くないと思います。
当たり前のことですが、取り外して再使用するパーツ=電動ファンおよびファンカバーは汚れていますから、これを新品のラジエターに組み付けるのはもったいないと思えてしまったので・・・
いつものようにクリーニング&メンテナンスをすることになりました。
いったんバラして各部の汚れを落としながら再塗装できるように足付けをして、さらに錆のある部分については「サビチェンジャー」で前処理をしておき、最後は艶消し黒色のスプレーで塗装して仕上げました。
思っていた以上にファンカバーに錆が多く出ていたのですが、ちゃんと手を入れておけば今後も十分に機能してくれるはずですから、手間がかかって面倒なことばかりですがトラブル予防のためにメンテナンスは必要です。
電動ファンの樹脂の羽根とコード部分はクリーニングのみとしていますが、モーター部分はクリーニング後に保護(防錆)の目的で同様にスプレーで塗装しておきました。
もう2度と電動ファンまわりのメンテナンスをすることはないと思いますから、なおさら“今できることをやっておこう!!”という感じですね。
電動ファンとファンカバーのメンテナンスを終えたならば、新しいラジエターに組み付けます。

ラジエターにファンカバーを合わせてみたところ、ファンカバーの下側がラジエターのウォーターホースやサーモスイッチの接続部分に大きく干渉していましたから、上の画像のようにハンドグラインダー等を使って加工を施しておいたのですが、それでもウォーターホースやサーモスイッチを接続する際に少し干渉してしまっていたので、この画像よりも大きく切り込んでおく必要があります。
またファンカバーの下側の取付穴(解放穴=溝)の位置も上下に大きくズレでいましたから、上方向に4~5mmほど穴(溝)を削って広げて取り付けは容易になりましたが、ラジエターとファンカバーの隙間が3mmほど開いてしまうので座金をスペーサーとして入れて組み付けています。
ファンカバーの上側の取付け穴も少し広げておく必要がありますが、こちらは内側に1mm(片側0.5mmづつ)削っておく程度で取り付けが可能になりました。
メンテナンスを終えた電動ファンおよびファンカバーを新しいラジエターに取り付けると、こんな感じになります。
パッと見には“ピカピカのラジエター&電動ファン”に見えてしまう(あくまでも自己満足)のですが、ラジエターを新品に交換する場合には電動ファンとファンカバーもキレイにして、気持良く頑張ってもらいたいと思っています。
次に、いよいよラジエターを車体に取付けます。
私のクルマでは“ラジエターの搭載角度を20~25度くらい起こして取り付けたい”と思っていましたので、まずはラジエターの下側の取り付けステー(純正部品)の“への字に曲がった部分”をおおむね平らに伸ばして整えて再塗装しておき、新しいゴムブッシュ等を取り付けて作業を進めています。

ここでちょっと問題が発生したのですが、ラジエターを少し起こして取り付けるべく位置を合わせようとしたら、フロント補強パーツとして取り付けてあった「マッスルフレームF1」に干渉してしまうことがわかりました。
なので「マッスルフレームF1」はいったん取り外していますが、メインパイプの位置が15~20mmほど前方向にズレていれば干渉しなくなるので、新たに図面を書いて「マッスルフレームF1/特別仕様」を発注して製作することにしました。
ラジエターの取り付けに関しては、下側の支持は“先のプラン”で対応できましたが、上側の支持は新たにステーを作らなければなりません。
起こしたラジエターを支えるだけの簡単なモノになりますが、材料も新たに用意しないと作れませんから、こちらも新たに図面を書いて発注して製作することになりました。
接続するウォーターホースについては、IN側(上側)のホースはいったん切ってアルミパイプで延長して対応していますが、OUT側(下側)のホースは接続する角度が少し変わっただけなので無加工で接続できています。
少なからずホースにストレスがかかることになってしまいますが、大した量ではないので問題ないと考えています。
ラジエターのフィラーホース(上に伸びるホース)はラジエターキャップを取り付けるとボンネットに当たりそうになるので、初期の『HE゙AT SPRINT』で使用していたアルミ材で作った「めくら栓」を使用することにしました。
この部分は冷却水を入れる時には必要になりますが、通常はラジエーターキャップは無くても困らないので取り外すことにした次第です。
ラジエターの上側のステーが出来上がったので、それを取り付けて完成となりました。

ステーはすんなりと取り付けられてホッとしていますが、出来上がりの見栄えとしては、カッコよく取り付けられたとは思えませんで、ちょっと不細工に感じています。
それでも“次のリフレッシュ”を無事に終えられて、本当に良かったと思います。
今回の“ラジエターおよび冷却水の交換”も、たっぷりと時間がかかってしまいました。
単純にラジエターの交換および取付けだけならば、それほど時間はかからないのですが、いつものようにクリーニングやメンテナンスをしながらやっていると驚くほどに手間と時間がかかります。
しかしながら、ラジエターを交換するなんていうことは滅多にやらない作業でしょうから、せめてラジエターまわりだけでもトラブルの発生等が出ないようにしておきたいので、今この時に手を入れておかなければと思って後悔しないようにやったつもりです。

フロント側(上側)から見ると、こんな感じになります。
このままの状態で電動ファンが作動すると、ボンネット内は温かな風で満たされてしまうのですが、走行中はボディ下を流れる気流に連れられて行くと思うものの、それでも冬場はかなり暖かく過ごせそうな予感がします。笑

ちなみに、ラジエターのコアに当たった風は上下・左右方向に逃げて行こうとしますから、それを防止するための「導風用シュラウド」を作る必要があると考えています。
ラジエターの冷却効果を左右する大事なパーツになりますから、近日中には何らかのモノを用意したいものです。
暑い夏場のことを考慮すると、温まった空気が車内に入ってこないように、ラジエターを抜けた風が速やかにボディ下に流れるようにする工夫も考えたいですね。
さらに、温められていない新鮮な空気を車内に取り込めるような“ダクト&ホース”も検討したいと思っています。
今回の作業も“面倒なことになりそう・・・”と思って、ついつい後回しにしていたのですが、とあることを切欠にして作業を始めてみました。
結果的にいつも手間をかけて面倒なことばかりやることになるわけですが、それでも“自己満足できる仕事”ができていると思いますから、最終的には自分で納得できる仕上がりになっていると感じています。
今回の作業では「マッスルフレームF1」までも作り直すことになりましたが、また1つ“必要なリフレッシュ”が終えられたことを嬉しく思うばかりです♪