
私のオートバイ『ホンダ FTR/HE゙AT HOPPER』のエキゾーストパイプの遮熱バンテージを巻きなおすことにしました。
今回使用したのは【ビリオン】の「スーパーサーモバンテージ100」で、遮熱性能を期待するのであれば、価格が高くても?!最も信頼できるメーカーの製品を選ぶべきでした。
『HE゙AT HOPPER』ではオフロードバイクのようにアップタイプのマフラーにしているため、エキゾーストパイプからの排気熱による熱害が著しく感じられて、走っているときは大して気にならないものの信号などで停まると脚の内側がとても熱く感じられるので“遮熱バンテージ”を巻くことにしました。
使用して製品は、ちゃんとしたメーカーが販売している製品を選ぶべきだと考えて【ライズコーポレーション】の「遮熱バンテージ/黒色25mmタイプ」を選んでいたものの・・・残念ながらその効果は期待に副うものではありませんでした。

いくらか熱さは軽減されたような気がするものの、もしかしたら気のせいかも?!なんて思えるようになってきてしまったので、考えに考えて出した答えが“信頼できる性能を持った製品に替えて試してみたい!!ということです。
それで選んだのが【ビリオン】の「スーパーサーモバンテージ100」になったわけで、色は白色になってしまいますが、耐熱性能はもちろん、断熱性能もかなり期待できそうです。
この製品の特長は次の通りです。
BILLION「スーパーサーモバンテージ100」は、圧倒的な耐熱性能を誇る新素材 " シリカファイバー " を採用した強度と耐久性に優れるエキゾーストバンテージです。
柔軟性のある素材で非常に巻きやすく、取付け作業時に、チクチクする皮膚刺激もありません。
● 新素材 " シリカファイバー " 採用!高温炉をはじめとする超高温の環境にも対応する、究極の断熱素材“シリカファイバー”をエキゾーストバンテージに採用しました。
● 対応排気温は、驚愕の1650℃!群を抜く耐熱温度により、高温耐久性が格段に向上しました。もちろん、排気温度の高いレーシングカー、チューニングカーにも最適です。
● 補強材として、特殊ステンレス鋼繊維を使用!強度抜群のステンレス鋼繊維でありながら、一般的な繊維と同等の加工ができる「ナスロン」にて、バンテージに補強を入れました(特許取得)。この加工により、排気管が膨張する高温時に、バンテージ繊維の破断を大幅に抑制することから、強度が格段に向上しました。
● こだわりの巻きやすさ&豊富なバリエーション!" シリカファイバー " は、柔軟性のある素材ですので、複雑な形状にもピッタリとフィットします。また、バンテージの幅は、パイプの曲がりに合わせて、25mm/35mm/50mmの3種類をラインナップ。バンテージの厚さも、断熱性能とパイプ間のスペースにより、0.8mm/1.2mm の2種類からチョイスが可能です。
今回用意したのは断熱性能を優先して“厚さ1.2mm”のタイプで、サイズ的には先回と同じく“巾25mm×長さ10M”のバンテージになります。
柔軟性のある素材ということなので、長さとしては心配のないところでしょうか。
アップマフラーの『HE゙AT HOPPER』では、エキゾーストパイプがエンジンのシリンダの横を通り、いったんフレームの内側に入ってから後方のマフラー本体=サイレンサーに繋がっています。
ここで気になるのが排気熱による影響で、高温になるエキゾーストパイプが空冷式エンジンのシリンダの直近を通ってしまうだけでなく、それはキャブレターにも影響を与えそうに思えますし、何よりも乗り手の右脚がとても熱くなるので困っていました。
走っていれば空気が流れていますから熱害は考えなくても良いのかも知れませんが、街中では大して速度は出ていませんし、停まることも多くなりますから、脚だけでなくキャブレターやオイルクーラーなどへの影響も考えて遮熱バンテージを巻くことにしたわけです。
しかしながら、残念なことにリーズナブルな製品では期待に応えてくれませんでした。
黒色の遮熱バンテージならば見た目も悪くならないと考えてトライしてみたのですが、安価な製品(2,700円)だったとはいえ、結果的には“マフラー脱着とバンテージ巻きの練習”になってしまったようです。
気持ちを引き締めて“新たな作業”に取り掛かり、再びマフラーを車体から取り外します。

次に巻き付けてあった遮熱バンテージをエキゾーストパイプから取り外すことになるのですが、遮熱バンテージに触るとチクチクするので今回は使い捨てのビニール手袋(毛染め剤などに添付しているもの)を付けて行いました。
それにしても、エンジン付近の高温にさらされていた部分はバンテージの色が白く変わっていたことから、そのうちに黒い色が消えていくのだなと思うと、色は次第に抜けていくものだと思っていた方が良いようです。
油断していたわけではないのですが、巻き付けてあった遮熱バンテージを取り外していた際に含まれていた繊維等が飛び散ってしまったらしく、作業を進めていると肌が露出していた腕などが痒くなってきました。
そお~っと丁寧に古いバンテージを剥がし取っていたつもりでしたが、予想以上に室内に舞っていたようです。
ちなみに店には換気扇が二基取り付けてあるのですが、それを作動させても既に手遅れであり、効果はありませんでした。
巻き付けてあった遮熱バンテージを取り外したならば、エキゾーストパイプをいったん拭いてキレイにしてから、新たに「スーパーサーモバンテージ100」を巻き付けます。

この製品は水に濡らさなくても巻くことができて(水に濡らして巻いてはダメなんです)、またチクチクすることもありませんから楽に感じるとともに時代&製品の進化も感じますが、バンテージ自体はそれなりに柔軟性はあるものの、両脇に入っている極細ステンレスワイヤーのせいでほとんど型崩れすることなく巻けてしまうために、やはり力一杯に引っ張りながら巻かなければなりませんで、手や身体が濡れないことがありがたいものの本当に疲れました。
せっかく巻いてあった遮熱バンテージを取り外し、また新たな遮熱バンテージを巻くという“元に戻すような作業”は、少なからず抵抗があり面倒にさえ思えましたが、こうして巻き付け終えてみると・・・ちょっと清々しさを感じます。
白色の遮熱バンテージは包帯を巻いているようにも思えて好みではありませんが、見方を変えれば、どことなく精悍になった気もしますから悪くないと思えるようになってきました。
そしてエキゾーストパイプおよびサイレンサーを車体に取り付ければ完成になりますが、白く仕上がったエキゾーストパイプを汚さないように取り付けたいので、手を洗ってキレイにしてから取り扱うなど気を遣っています。
全体的には妙にエキゾーストパイプが目立ってしまったように思えますが、知っている人には“白い遮熱バンテージを巻いているのは【ビリオン】の「スーパーサーモバンテージ」を使っているのかな?!”と思わせることができるかも知れません。汗

マフラーを車体に取り付けが終わったならば、エンジンをかけて遮熱バンテージに“焼き入れ”をする必要があります。
この製品では煙がほとんど出ないというレビューがありましたが、製品によって煙が盛大に出るものもあります(【ライズコーポレーション】のものは結構出ました)から周囲からの視線を含めて注意が必要になることがあります。
一休みしてからエンジンをかけたところ、あのレビューとは異なり普通に煙が出てきました。
数分ほどアイドリング状態でエンジン等の温度を上がるのを待ち、その後に空ぶかしをしながら様子を見ていたのですが、慌てるような煙の量ではありませんが、温度が上がっているところから順に煙が出て、15~20分すると煙が収まって無事に終了することができました。

焼き入れを終えた部分は少しバンテージの色が変化していて、ほんのりと黄金色っぽく見えます。
エンジンの排気口付近の大きく曲がったエキゾーストパイプ部分が最も温度が上がりますから、その部分の変色はハッキリとわかるほどに色が変わっています。
バンテージの変色は後方に向かうに従って緩くなるようで、エキゾーストパイプの遮熱板が取り付けられている部分から後方は温度がそれほど上がっていないためだと思いますが、現時点では色の変化はほとんどないように見えます。
話しは変わりますが、マフラーのサイレンサーを取り外したときに、その内側にかすかにタイヤが接触した痕を見つけました。
マフラーを作った時に私の好みとしてサイレンサーをあまり外側に出したくなかったことから、結果的に現状のようにかなり内側に入ってしまったのですが、サイレンサーの内側がタイヤと干渉しそうなほどの位置関係だったのです。
それでもギリギリで接触はしていないことを確認していたのですが、マフラーの取り付け方が少しだけズレていたので、今回のように“ほんのわずかに干渉”したようです。
マフラーがズレた原因はわかっていたので本来の位置に是正してありますから、もう干渉するようなことはないと思いますが、それでも余裕がなさすぎると判断したので、この機会にサイレンサーの内側を少し凹ませておきました。

樹脂ハンマーで叩いて凹ませているので、やや凸凹になって見栄えが良いとは言い難いですが、タイヤとの隙間はきっちりと開けられていますから、今後は一切干渉することはないと思います。
今回の遮熱バンテージ巻きの再トライにより、エキゾーストパイプからの排気熱はかなり抑えらるようになりました。
以前に使っていた【ライズコーポレーション】の製品のときとは比べ物にならない具合で、ハッキリと熱量が抑えられていますから、やはり【ビリオン】の製品は高価ながら期待を裏切りませんね。
エキゾーストパイプに手を近づけてみると、最も高温になる部分でさえ2~3cmくらいまで近づけることができるようになっています。確実に断熱効果が発揮されているようで、とても驚かされました。
実はずっと以前にも【ビリオン】の「スーパーサーモバンテージ」を使ったことがありまして、それは『ホンダ ビート/HE゛AT SPRINT』のエキゾーストマニホールドに巻いたことがあるんです。
当時はこの「スーパーサーモバンテージ」しか選べなかったように記憶していて、エンジンルーム内の温度を測ったわけではありませんが、それでも結果的には正しい選択だったのかも知れません。

今では【アマゾン】などで簡単に手に入るリーズナブルな遮熱バンテージがあり、特に人気があるのは耐熱性能の高い玄武岩繊維を使用している製品だと思いますが、耐熱温度1600℃?!というのは驚きです。
うちでも「ヒートブロックバンテージ」として販売しているのは玄武岩繊維を使用している製品ですが、バンテージ自体が分厚く巻きにくいのが難点の1つながら、分厚いがゆえに断熱効果に期待をしています。
こうして【ビリオン】の「スーパーサーモバンテージ100」の性能を目の当たりにしてしまうと、うちのラインナップ製品としても用意したくなりました。
必要なのは耐熱性能ではなく断熱・遮熱性能になりますから、この【ビリオン】の「スーパーサーモバンテージ100」が最も好ましい製品になるのではないかと思います。
今回は一念発起して“超高価な製品(定価15,400円!!)”を購入して使うことになりましたが、コストパフォーマンスについては期待通りの製品と考えて良いかも知れません♪