
現代のクルマでは“より安全な走行を楽しむため?!”に、最先端の技術を応用して高性能化ばかりではなく快適装備にも抜かりはありませんが、オートバイでも同様に大きく進化しています。
そのせい?!で、なんだか面白くないクルマやオートバイがたくさん見られるようになったと感じていますが、個性や魅力が薄れているように思います。
オヤジの戯言になりますが、30~40年前のクルマやオートバイは性能を見れば大したことはありませんが、本当に輝いていたと思います。
時代の流れ?!なのか、価値観の変化?!なのかはわかりませんが、運転する楽しさを味わうことではなく、より安全に高性能を味わえるようにすることや、より快適に移動できることを選んでしまったせいなのでしょうか。
クルマやオートバイを好きな方たちの中では、年齢・性別に関係なく“古いモデル”に魅力を感じている方たちが少なくないことを考えると、ちょっと残念に思える今日この頃です。
ここで“紹介したい情報”があります。
つい先日のことですが、ドイツで【ホンダ】がオートバイ『CB125F』の2026年モデルを正式に発表しました。

この『CB125F』の最大の特徴は、「自動スタートストップ機能」や「フルカラーTFTディスプレイ」を備えていることと、なんと“最大71km/L”という優れた燃費性能を発揮することです。
発売は2025年5月を予定しており、エントリーモデルとしては画期的な進化を遂げています。
[A1免許]を持つライダー向けに設計されたオートバイ『CB125F』は、2024年にはドイツで14番目に売れた軽量バイクとなり、2015年の発売以来の累計販売数は82,000台以上になっています。
【ホンダ】は今後も125ccのオートバイ市場での優位性を保つべく、技術と効率性に注力しています。
※A1免許とは“EUで統一された免許区分”の1つで、排気量は125ccまで、最高出力は15PS以下のオートバイに乗れる二輪車の免許です。

「自動スタートストップ機能」は燃費向上のために取り入れられた新機能で、信号待ちなどの停止時にエンジンが自動でオフになり、クラッチ操作で再始動します。これによって都市部での燃料消費を削減することができます。
これを可能にしているのは、ジェネレーター(発電機)にスターターモーターの機能を融合させていることで、静粛かつシームレスなエンジン始動を実現しています。
また「 eSP(Enhanced Smart Power)」と組み合わせることにより、エンジン内部の摩擦を低減し、メーカー公称値で“最大71km/L”の燃費を実現しています。
実際の使用においては平均60〜65km/L程度とされており、11リットルの燃料タンクによって最大航続距離は700km以上になるんだとか・・・。驚
メーターは4.2インチの「フルカラーTFTディスプレイ」であり、接続機能および排出ガス規制対応のための技術的進化の1つとして搭載しています。
「ホンダロードシンク(Honda Road Sync)」によるスマートフォン接続も可能で、音声による通話、メッセージ、天気情報、ナビゲーション、音楽操作などに対応しているほか、ギアインジケーター、リアルタイム燃費表示、エコインジケーター、USBタイプCソケットも備えています。

エンジンは124ccの空冷単気筒2バルブSOHCで、出力は11馬力・トルクは11Nmということですから、残念ながら高性能とは言えませんが排気量を考えれば十分な動力性能です。
5速ミッションを採用し、最高速度は95km/hで、もちろん「Euro5+」の排出ガス規制にも準拠しています。
※国内販売の「CB125R」では、排気量は125ccながら出力は15PS・トルクは11Nmを発揮しています。
空冷エンジンであっても、高出力を狙わなければ「Euro5+」の排出ガス規制にも対応できるという例なのかも知れませんが、だとしたら排気量をもう少し大きくしてトルクを稼げば、より走りを楽しめるエンジンに仕上がるかも知れませんね。
ただし[A1免許]では対応できなくなってしまいますから、ちょっと話しが違ってきますが・・・。
基本スタイルは従来モデルを継承していて、フレームは【ホンダ】の小型車に多いダイヤモンド型を採用し、サスペンションは費標準的かつクラシカルなテレスコピックフォーク(正立フォーク)+デュアルショック(2本サス)です。
ブレーキについては、前輪はディスクブレーキ、後輪はドラム式で、「ABS(アンチロックブレーキシステム)」ではなく「CBS(コンバインド・ブレーキ・システム)」を装備しています。
シート高が790mmということや、初代=2015年モデルに対して11kgも軽くなっている車重117kg(昨年モデル比では+1kg)など、扱いやすいスペックを維持しているのも魅力です。
さらに、2人乗りに重宝する大型のタンデムグリップや、センタースタンドも標準装備しているんですよ。
特にイギリスで人気があるという『CB125F』は、日本で販売中の“クラシックウイングシリーズ(『スーパーカブ』や『モンキー』など)”と比べると洒落っ気こそ控えめに感じられますが、高い経済性と実用性は長く付き合う愛車として魅力的に捉えられています。
日本に導入される可能性は低い(並行輸入車ならばリーズナブルに手に入ります)でしょうが、世界の道ではこういった【ホンダ】のオートバイがたくさん走っています。
この『CB125F』のドイツでの価格は53万円~らしく、『モンキー125』よりも15~18万円ほど安く買えるということですから、とてもリーズナブルなモデルです。
インドで生産されていて、ボディカラーも3色展開(インド国内では5色展開)であることを考えると、技術、経済性、価格のバランスに優れた新型の『CB125F』は、【ホンダ】が都市型ユーザーに向けて提供するスマートで手頃なモビリティの新しい選択肢になるかも知れません。
全体的なデザインも、搭載される最新の装備も素敵だと思えますが、どこか“垢抜けない”と思うのは私だけでしょうか。
最新の機能や装備を別にすれば、基本的な車体まわりのパーツ等は20~30年前の国内販売のモデルに近いと思ってしまうのですが、別の言い方をすれば“これはこれでいい”と思えてしまいます。
※隅々のパーツの仕様や仕上がり状態を見ると、ほとんどの部分に改良がされていますから、使いやすさ・乗りやすさが向上しているのも魅力です。

特にデザインについては、人それぞれの好みがありますから賛否が分かれるところでしょうし、パッと見て古いモデルと勘違いされるのを嫌がる方も居るでしょうから、現代風のスタイリング?!も悪くないかと思います。
またリーズナブルな価格はとても魅力的に感じられ、並行輸入車になりますが新車を手に入れられるのも嬉しいことで、ちょっと古さを感じさせてくれる“ネオクラシックなスタイル”と思えるならば良いかも知れませんね。
とはいうものの、この『CB125F』の「フルカラーTFTディスプレイ」は羨ましく思えますが、「自動スタートストップ機能」については、ちょっと考えてしまいます。
燃費を良くするためとはいえ、エンジンのオン・オフを自動でやってくれるのは、必要のない装備ではないかと思います。
クルマでは、様々な理由から“アイドルストップ”という機能が無くなりつつあったり、その機能をオフにするパーツが販売されていることを考えると、本当に必要なのかな?!と思ってしまいます。
しかしながら、オートバイに乗っていると信号待ちの間にクラッチを切ったままにするのも面倒に感じることもあり、ギヤをニュートラルに入れて待つことを考えると・・・、ちょっと便利かな?!と思うところもあったりして。汗
オートバイだからこその「自動スタートストップ機能」なのかも知れませんが、なんだか、またオートバイがまた便利になってしまったように思えて、私にはちょっと残念にも思えます。
それでも、基本スタイルや設計が新しいと思えない(本当は新しいかも知れませんが)ことに少なからず好感を持っているオートバイの1台であり、需要は期待できそうにありませんが、願わくば“1つの選択肢”として日本国内でも流通して欲しいと思います。
私のオートバイ『ホンダ FTR/HE゙AT HOPPER』も新しくないオートバイの部類ですが、ヘッドライトやテールランプ&ナンバー灯、ウインカーまでLED化しています。
諸事情によりまだ休眠中なんですが、すっかり暖かくなりましたから、そろそ目を覚まさせてやりたいと思っています。
今どき流行らないスタイルのオートバイには、ついつい“変な魅力?!”を感じてしまいます♪