
ここ最近は新しいオートバイがたくさん発売されていて、にわかな【バイクブーム】が到来しているように思えて、なんだか嬉しい気持ちです。
しかしながら“最新のオートバイ”には魅力を感じるものの欲しいとまでは思えませんで、簡単に買える金額でもないことも理由の1つですが、それ以上にオートバイらしさを感じられなくなったように思います。
それもこれも法律や規制に基づいた新しい方向性が関係していると思いますが、オートバイをより安全かつ快適な乗り物に進化させているようで好ましくないと思っています。
オートバイが危険な乗り物であってはいけないと思いますが、私の個人的な意見としては、それをオートバイ=マシン側で解決するのは正しい方法ではないと思いますし・・・。
オートバイらしさを求めるならば、私は1970年代の後半あたりのオートバイのスタイルや雰囲気が大好きです。
名車として名高い『ホンダ CB750』や『カワサキ Z1・Z2』が登場した時代であり、現代につながる新たなオートバイが次々に生まれていた時代だと思います。
今見るとかなりレトロチックに見えてしまいますが、当時はかなり垢抜けたデザインのオートバイだったことでしょう。
そんな中で私が気になっていたオートバイの1台が『ホンダ XL125』で、1975~1978年まで発売されていたオフロードバイクのエントリーモデルです。

このモデルは『ホンダ FTR』のご先祖様ともいえるオートバイですが、ずっと以前に私も乗っていた『ホンダ XL125S』とバトンタッチして姿を消してしまいました。
見ての通り古臭さは否めませんし、性能的にも優れているとは言えませんが、オートバイらしいスタイルであり、2サイクルのオフロードモデル『エルシノア』にも似た雰囲気があって素敵なオートバイだと思います。
この『ホンダ XL125』は海外では排気量を上げたモデル『ホンダ XL175』があり、そのせいなのか日本では排気量アップのキットが販売されていて、たった50cc増えるだけですがパワー&トルクアップは劇的なものがありましたので魅力的に思えたものです。
2002年には同じ様なスタイルで『ホンダ XL230』として復活して販売されていて、ビンテージなオフロードバイクとして登場していたのですが、このオートバイには私もちょっと惹かれました。

エンジンは『ホンダ FTR』と共通(正しくは『ホンダ SL230』と共通)であり、現代風なセルスタートのみだったのですが、当然のように『ホンダ XL125』からいろいろと進化していました。
スタイル的には『ホンダ XL125』も『ホンダ XL230』も大好きなんですが、オートバイの作りとしては私には不満が多かったので自分の愛車として乗ってみたいと思うところまではいきませんでした。
しかしながらオートバイらしいスタイルや雰囲気がとても好ましいですから、この感じを真似してみたいと思ってしまって、この際、私の『ホンダ FTR/HE゙AT HOPPER』のゼッケンプレートをすべて取り外すことに決めました。
まずはサイドカバー部分のゼッケンプレートを取り外して、サイドカバーの上側(本来は燃料タンクと同色になる部分)を艶ありの黒色に塗装してみました。
サイドカバーに空いていた4つの穴(ゼッケンプレートを固定するためのΦ10mm穴)は、位置を微妙にずらしながら等間隔っぽくなるようにΦ20mmの穴を開けて誤魔化しながら仕上げています。

当初は別の車種のサイドカバーを流用して作り直そうと考えたのですが、かかる手間や費用を考えると取り付けてある純正サイドカバーを仕上げ直すことにしてチャレンジしました。
自分としては『ホンダ FTR』のサイドカバーは好みのデザイン・雰囲気ではないのですが、こんな感じならば“悪くはないかな?!”という塩梅で仕上げられているので良しとしています。
問題はフロント/ヘッドライト周りで、ゼッケンプレートを取り外すとメーターが露出してしまうので仕上げ直さなければなりません。
ゼッケンプレートがカバーになっていることが前提で作ってあったので、1からやり直しということになってしまいましたが、ウインカーの取付け位置まで見直さなければならなくなってしまいました。

今回のカスタマイズについては、実は前々から考えていたところがありました。
それは“もっとオートバイらしさを出したい”と思っていたところで、そのためにゼッケンプレートのないスタイルに戻してみようと思っていたんですよ。
ほとんどのオフロードバイクがレース車両をお手本にしてナンバープレートを模したデザインなのはカッコいいと思っていますが、私の好きな1970年代の後半あたりのオートバイのスタイルにはそれういうものがありませんから、それに近づけてみようと思った次第です。
決して“ストリートファイター”として走りを楽しむことを忘れているわけではありませんで、あくまでも雰囲気として“本来のオートバイらしさ”を忘れたくないという想いです。
ゼッケンプレートを取り外したくらいで“オートバイらしさ”が演出できると思っているわけではありませんが、走りについては憧れの『ホンダ XR200R』に近づけられるよう求めつつも、外観については『ホンダ XL125』のエッセンスも取り入れてみようと思うところでしょうか。
フロント/ヘッドライト周りが出来上がったら、あらためて報告するつもりですが、丸いヘッドライトや正立式フロントフォークの美しさなんかも活かしたいと思っています。

それから、後方から私のオートバイを眺めてみたらドリブンスプロケットの大きさが目についたことも報告しておきます。
スプロケットがかなり大きく感じられていて、Φ320mmのフロントブレーキローターとともに個性的に思えます。
話は変わりますが、新たな“メンテナンス用のスタンド”を作ってみました。
後輪の脱着を伴うメンテナンスをするために欲しかったもので、耐荷重150kgの「踏み台」をベースにして、上面に分厚い板材を張り付けて、さらに高さを稼ぐために下側に板材で土台(ズレないようにストッパーあり)を作ってあります。

その高さは26~27cmほどで、ちょうど良いサイズのスタンドは売っていませんから自分で作ることにしたわけですが、後輪を取り外すなんて滅多にしませんし、手持ちのメンテナンススタンドでほとんどの作業に対応できているので、あれば便利かなと思って作りました。
普段は作業用の椅子や踏み台として使えますから、意外と重宝するんじゃないかと思います。
ただし椅子として使う場合には、座る部分は板材のままなのでスグにお尻が痛くなってしまいますから、クッション等を用意すべく【ダイソー】等で使えそうなものを買ってこようと思っています。
実際に『ホンダ FTR/HE゙AT HOPPER』を持ち上げてみると、こんな感じになります。
この時には腕力で持ち上げたので苦労しましたが、さすがにモトクロス・レーサーのように軽くないとかなり難しいです。

このオートバイが浮いている高さは、手持ちのメンテナンススタンドで上がっている高さとほとんど変わりませんでした。
なので、いったんメンテナンススタンドで上げておいて、そこからエンジン前部のフレーム下端をジャッキで1~2cm持ち上げればこのスタンドが入るようになり、その後にメンテナンススタンドを抜くと簡単にこの状態になることがわかりましたので活用できそうです。
こうした踏み台のカスタマイズは推奨できるものではありませんが、専用の道具を買ったり作ったりすると結構な価格なので、自己責任において工夫してやっていくのも悪くないと考えています。
あくまでも壊れないものを作ることと、安全に作業を楽しめることが前提になることを、忘れないでチャレンジしていただきたいと思います。
ゼッケンプレートが無くなった『ホンダ FTR/HE゙AT HOPPER』のスタイルも、楽しみにしていただければと思います♪