
今回は、事務所がかなり力を入れてプロデュースしたにも関わらず、全く売れなかった純血B級アイドルです。
40 渡辺千秋
1968年10月16日生(49歳)
山口県長門市出身
彼女をデビューさせるプロデュースは、今考えても素晴らしく優遇されてました。
1983年 東宝『あいつとララバイ』のヒロインでスクリーンデビュー。
この作品は、ジャニーズ映画として一定の興行収入を記録しました。
1984年 『夏にフレッシュ』でアイドルデビューします。
因みにこの年は、何故か『渡辺』名のアイドルが4人もデビューしています。
○渡辺千秋
○渡辺桂子
○渡辺典子
○渡辺友恵
・・・単なる偶然なのでしょうか?
話を戻しますね。
この『夏にフレッシュ』は、作詞が後におニャン子クラブで大ブレイクする秋元康。
更に作曲は、当時既にニューミュージック界で名を馳せていたあの長渕剛!
長渕剛にあっては、アイドルに曲を提供するのは極めて珍しく、しかもデビューシングルときたら、やっぱり彼女はVIP待遇だったんでしょう。
加えてこの歌は、彼女自身が出ていた
CM花王ニベア
でも使われ、また当時の大ヒット番組
『ザ・ベストテン』
の放送枠内でも流された位の猛プッシュ度でした!
更に更に彼女は、1985年あの『スケバン刑事』の麻宮サキのライバル不良少女夢小路美也子なるふざけた脇役を見事に快演(笑)。
そこで、3枚目のシングル『予言』が挿入歌として使われる・・・
・・・等々、ひとつきっかけがあれば彼女は間違いなくトップアイドルになる要素を、幾つも持ってました。
・・・しかし、フロントの期待を完全に裏切って、デビュー曲はオリコン136位止まりで見事に玉砕。
その後の2枚も、全く浮かび上がることはありませんでした。
但し、彼女の事務所は、杉良太郎の『シルクロード』と言うドラマに比較的強い事務所だったこともあり、唄では売れなくてもしっかり芸能界での居場所を確保していきます。
特にフジテレビの出演頻度が異常に高く、『スケバン刑事』を筆頭に、当時の月9枠『月曜ドラマランド』だけでも、
○ビートたけしのこにくらじいさん2
○あ!Myみかん
○おそ松くん
○すし食いねぇ
○前略ミルクハウス
と、立て続けに出演、以前紹介した
『山本理沙』
に肩を並べる名バイプレーヤーになりました。
彼女の芸能界の弦は太かった様で、マネージャーがピンクレディMeの元バックダンサーだったからでしょうか。
また、月曜ドラマランドでビートたけしと共演した際に、プロデューサーの目に停まり、後に『おれたち ひょうきん族』にレギュラー出演なんかも果たしています。
トドメは、ドラマに強い事務所の押しで、1985年以降の時代劇のスポット出演はかなりにのぼります。
(流石に杉様の力ですかね?)
特に、
『遠山の金山3~4部』に3回
『暴れん坊将軍Ⅲ~Ⅳ』に4回
も出演しており、ここでも名バイプレーヤーとして活躍しました。
こんな太い弦を持っていたのに、巧く使いこなせなかったのは、彼女のキャラクターにあったのだと分析します。
彼女のキャラクターは、悪ぶっているオテンバ娘的な要素が強いのですが、何処かそれが自身の不器用さに見えてしまってました。
簡単に言うと、安っぽくて野暮ったいイメージがかなり強かった気がします。
その辺り、充分に事務所側も判っていたのか、売り込みに力を入れながらも、アイドルからさっさと女優にスライドさせたのかも知れません。
その後も、彼女は主役を張れない脇役ドラマアイドルとしてではありますが、一定の露出度を持ち続ける事になります。
シングル3枚
アルバムはありませんが、コンピレーションアルバムとして、
高橋美枝、村田恵里とのCDが出ています。
唄は、高音の不安定なパフパフしたビブラートが素人感が強くマニアには魅力的かも。
それ以外では、唄はさして下手ではないのですが、何故か唄い方に悲壮感を感じて、どうしても爽やかに聴き終われないのは何故?(笑)
お勧めは、3ndシングル『予言』です。
この歌もスタッフは豪華で、作詞康珍化、作曲芹澤廣明のコンビは、岩崎良美な『タッチ』などの名曲を輩出している名コンビです。
聴くか聴かないかはあなた次第!
80年代B級アイドル度・・・89%
とても強いチャンスが何回も廻り、周りのバックアップがあっても全く売れなかったのは、彼女本人の魅力が足りなかったのではなく、菊池桃子、岡田有希子を始め、個性の強いライバルが沢山いたからだと信じています。
でも、やっぱり彼女は不器用だったのかも知れません。
頑張って40回!
まだまだ続きますよ!
おわり
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80年代アイドル | 音楽/映画/テレビ
Posted at
2018/05/28 20:57:29