
お盆も特別休みなしなので、夜ドラに行こうと一週間ぶりにお嬢に乗り込みいざ、伊良湖岬に向かいました。
お盆休みなのでドライブの車は若干多いものの、快調に流し90分程で伊良湖岬に到着。
海上保安庁巡視船しまなみの前で記念撮影して、さあ帰ろうとクラッチを踏み込んだ瞬間、???
クラッチが緩い....あれ、クラッチが戻らない!
あちゃぁ~、クラッチ壊れちゃった!
直ぐにエンジンルームを開けてオイルを確認...入ってる。
見える位置のホースを見ても抜けてない。
...ということは、マスターかレリーズシリンダーが完全に抜けた...んだと直感しました。
どうしよう、ここは愛知県の最南端伊良湖岬、JAFに頼んでもお盆の時期だし最底2時間コース、更に自宅まで運んでもらうにも70km越えで...追加は○万円かな?
あっという間に色々な事が頭を駆け回り、そして思い出しました、悪魔の囁き究極の対処法を。
それは...シンクロ走法です。
皆さん、MTをお乗りの方は改めて私が紹介しなくてもご存知だと思いますが、一応説明を。
クラッチが故障した車を動かす方法で定番な方法です。
1エンジンを切り、シフトを1速に入れる
(クラッチがなくてもシフトは入ります)
2セルを回しエンジン始動。
3セルが回ると1速に入っているので、車がノッキングしながら前に若干進むので、それに合わせてアクセルオン。
4エンジンがかかり1速で走り始めたら、回転数を合わせてシンクロのみでギアチェンジ
以上の手順で走ることはできます。
ただし、それは短距離移動なら有効な対処法です。
しかし、移動が長距離になるにつれ、信号で止まるたびにエンジンを切り、その手順を踏む回数が増え難易度も緊張度も激増します。
バッテリーにもかなりの負担が掛かるし、無理にシフトを入れるのは危険、後方の車にも不審がられるわ、迷惑がかかるなどリスクは山盛り!
しかも自宅までどのコースを使ったとて70kmはあります。
信号機もいくつあるのか?何回止まらされるのか...怖い、怖すぎる~っ!
駄菓子菓子~っ、私は敢えてチャレンジすることにしました!
幸い伊良湖岬周辺は信号が少なく直線も多い、深夜(22時)近く交通量も殆どないので、波に乗れば停まらずに20キロ位は行けるかも!
豊橋に入ればこれまた幸いに23号バイパスを使えば止まらなくて済む!
淡い期待だけを頼りに、男独り孤独で辛抱の旅の始まりです。
午後10に伊良湖岬を出発。
もちろんセル発進、1速でスカッと加速、すかさず回転数を合わせて2速3速。
私の車は3速は3000rpm前後て刺さります。
ただ、どうも2速のシンクロが忙しくて中々合わないので、2ストップ目からは1から3速へ。
前後の車の流れと信号のサイクルを巧みに計算して3速ホールド状態で信号機をかわしながら走行。
途中どうしても合わない信号で7回程止まったものの、セル発進を無難にこなしシンクロも弾かれないように慎重に押し込み信号機停止をクリア、後方の車にハザード出したり譲ったり、時には3速フル加速と胃を痛くしながら何とか無事に車庫まで完走!
その距離実に75km、いつもより遅いペースで、いつもより周りに気を使い、いつもより汗をかきながらの地獄のような90分でした。
でも、考えてみれば、こんな状態で70キロ以上走った方は余りいないかも。
貴重な体験なのでしょうか(笑)
今回、初めて故障らしい故障をかましましたが、今回の故障は粗方原因は分かってますし、こんなときMTは融通が利くもので、ほっとしてます。(セル発進~のシンクロ走法)
それから、昔々オンボロ車で遊んだり職場で学んだ事が今生きるとは...ヤッパリ知識は宝ですね。
MT乗りの方は、どんな車種でもクラッチトラブルは少なからずあります。
交通量、道路事情諸々ありますが、シンクロ走法は覚えておいて損はありません。
まあ、75kmも極度の緊張を強いられて走るより、JAFを待って運んで貰うのが普通の選択だとは思います。
ヴィンテージカーのはしくれを持っている、ある意味洗礼なのかも知れません。
それは甘んじて受け入れるしかないと感じました。
シンクロ走法中、お嬢のその他計機類は全く問題なし、バッテリーも持ちました。
どこの警告ランプも点灯せず。
まあ、それだけが救いです。
でもって、お盆開け早速入院して、クラッチの修理です。
あぁ、愛犬は死んじゃうし、お嬢は故障。ここのところ良いことナイナァ(涙)
ご静聴ありがとうございました。
Posted at 2015/08/13 00:50:19 | |
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