
石原社長・久米社長の時代に日産自動車で働いてたことがあります。(今から30年以上前です。)
JR新橋駅からテクテクテクシーで銀座の本社に通ってました。
現在は日産を辞めて全く畑違いの仕事をしてますが、日産には思い入れがあるので、今回の事件については色々と思うことがあります。
ゴーン前、私が働いていた時代の日産の経営は迷走してたと思います。
それは一介の平社員だった私にも感じられました。
だって、出す車、出す車、何コレ?何でこんなの作ったの?って感じなんだもの。
(散発的なヒットはありましたが)
何だかよく分からない車種を増やしまくって・・・それらがカッコいい、品質がいいのであればまだしも、どいつもこいつもトヨタには及ばない。
いったい、何がしたいの?(当時は本気でそう思ってた。)
ゴーン前はコスト意識が希薄でしたね。乾いた雑巾を絞ってコスト削減に磨きをかけてたのがトヨタとすれば、日産は濡れ雑巾を乾かしもしない感じ。
「技術の日産、販売のトヨタ」、それを感じることは確かにありました。
でも日産は持てる技術を真にお客様のためには使ってなかったですね。
独りよがり、ムダなこだわりで車を作ってました。それが消費者にうければいいのですが、理解されないもんだから分不相応に広告宣伝費を費やして、それでもやっぱり売れなくて・・・。もっとお客様に目を向け耳を傾けるべきでした。
そして忘れてはならないのが社内の権力闘争。当時の社長の石原氏は後に「社長任期中の大半は、塩路氏(自動車労連会長。日産の経営にも口を挟んでいた。)との対決に時間を費やした。」と語ってます。
社長が経営に集中できなくては会社がもつわけありません。
日産が事実上滅び、ルノーに身売りしなければならなくなった最大の原因は、まぎれもなく社内抗争でした。
端から見ればゴーン以降の日産は会社としてはまともになったと思います。
ただ今回のドラマみたいな逮捕劇を見て、迷走してたかつての日産との類似性を感じました。
・独裁者の存在
(かつて塩路氏も、組合内ではあるけれど長年にわたって権力を振るってた。)
・権力闘争
(今回のゴーン氏の逮捕は、ルノーとの経営統合問題がからんだクーデターという見 方があります。)
・巨額の報酬
(塩路氏も「労働貴族」と呼ばれる豪華な生活を送っていて、フォーカス(死語!)され たり組合員から激しい批判を浴びせられたりで解任された。)
独裁者・権力闘争・巨額の報酬問題・・・日産自動車のDNAにはこれらが組み込まれているのでは?そしていつの日かまた同じような事件が起こる?
まあそれは何とも言えませんが、これからの日産、そして3社連合がどうなるか、しばらくは目が離せません。
ゴーン氏の不正行為は残念ですが、1ファンとして今後の日産、日産車に期待です。
Posted at 2018/11/20 19:39:32 | |
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