2014年12月30日

ボクは冷たい鉄とアルミ、そして
プラスチックの塊から生まれた。
今年の1月ごろだったという。
仲間たちと一緒に大きな船に
乗せられた。遠くへ行くという。
1か月ぐらい波にゆられて・・・
着いた場所は、日本。東洋の
端のボクの知らない国だ。
いろいろ検査を受けて仲間たちと別れて
とある場所に着いた。新しい仲間たちと
出会った。疲れたし、暫く眠ることにした。
朝、いきなり迎えが来た。仲間と別れて
新しい場所にやってきた。
お兄さんたちがボクにペダル、ホイール
キャップなど細かい部品を付けてくれた。
その後、色々なパーツをお兄さんたちが
脚や心臓の周りに着けだした。話を聞く
限りでは、ボクにいろいろな能力をプラス
してくれるモノみたいだ。
怖いけど信じよう・・。
また5日ほど寝た。
どうやら・・・『主人』に引き取られる日が
決まったようだ。
朝、念入りに洗車をしてもらう。
とても、気持ちが良い。
お店の方を眺めるとS店長さんと主人?
らしき人が談笑している。
ボクに向かって歩いてきた。
となりに可愛い感じのおばさんもいる。
想像は・・・・外れた。
歳をとったミュージシャン崩れみたいな人。
ガッカリだ。
ボクたちだってオーナーを選ぶ権利は無い
のか(怒)?
でも、奥さんは優しそうだ。凄く。ボクの事を
可愛がってくれそうだ。だからコイツで我慢
する。いや、してやる!
運転がヘタレだったら、いう事は聞かないね。
そろそろ、ボクを連れて帰るようだ。
でも、ゆっくりだけど優しい運転をしてくれる。
とりあえずは『合格を出してやる』よ!
住宅街を通りながら、親子連れと出会った・・。
信号待ちで、その小さな女の子は
指をさして
『あっ、サソリ・・・』と言ったんだ。
Posted at 2014/12/30 18:39:37 | |
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アバ太郎 | クルマ