
・エースハンターはバレルの精度が高くグルーピングが良い事は証明されているが、それらはすべてセットトリガーやマッチトリガーと言ったトリガーシステムを使っての場合という但し書きが付く。逆に言うなら、そういうアフターパーツを準備しないとエースハンターはロングレンジの高回数ポンプでは使えないという訳で、ノーマルがタダ同然のパーツならしょうがないけど、ちょっと商売を感じずには居られない。なんでもノーマルのトリガープルは8回ポンプで1.5kgぐらいだそうで、セットトリガーなどは200gを切る程度らしい。これは狩猟読本なんかでもハンティング用は暴発防止に1kgぐらいにしておきましょうというのを見ると軽すぎるのだが、あっちは多分散弾を考えているよね。空気銃は一発弾なので、1kgは重すぎる。それに私のエースは古いしノーメンテっぽいので、そういう条件で重くなっているかも知れない。
・という事でいきなり分解入ります。銃なんて車に比べりゃ単純なモンだろ(違)。いや、マルイのエアガンの方が嵌め込みだのスプリングの組み込みだのが複雑でいやらしいです。エースハンターはトリガーの下のネジ(また嫌らしいプラスネジ)を緩めるとストックがトリガーガード部分さら外れます。ビスにワッシャーが入っているので注意。さらにトリガー部分がポンプ室にネジ止めしてあるので、要はストックもトリガーベースに付いているという事になります。うーん、強度的に不安だなぁ。まあストックで捕虜になったイノシシを殴るのはやめといた方がいいです。さすがにトリガーを取り付けているビスは相当太いのですが・・・これもプラスネジかよ!!!!0番のドライバーでやっとですので覚悟しておきましょう。ちなみに、このネジはピストンチューブの中の真鍮の部品に止められているのですが、チューブの穴と真鍮のネジが同じ軸にはなってないので、若干斜めにしないと入りません。当初からの設計とは考えづらいのですが、本当はどうなんでしょう?トリガーが邪魔なので斜めから入れてしまったとか言うのは考えられますが・・・・
・そうするとトリガーアッシが外れます。この部分、ノーマルはほんとタダのシーソーですね。これでシアーを押し「上げる」と撃発する仕組みになっています。シアーはL時プレートで片方に穴が開いていて、その内側が斜めに削られています。ここにリリースピンが引っかかっており、押し上げると外れる・・・はずなんですが、私はイマイチ理解が出来ない部分です。傾斜からすると押し上げて発射のはずですが、だったら穴が開いている意味が分からない。傾斜を加工しやすくするためだけなんでしょうか?さらに傾斜があるという事は銃口側から何らかの圧力が掛かる仕組みになっていると思うのですが、実際は逆に銃口側のプレートが削れてピカピカになってましたから、テンションは反対側から掛かっている事になります。ま、一つ言えるのは、下手な加工は分からないうちはやらないに限ります。逆にヒントは沢山ありましたから。
・トリガーはただのシーソーでフリーだとぷらぷらしてますし、問題はこのプレートの上下動の抵抗がトリガーの重さという事です。一応スプリングがプレートを常に押し下げる方向に力を掛けていますが、これは充填時に必要な動きですし、かなり細いスプリングであり、1回ポンプでは軽く撃てる事からとりあえず関係ないでしょう。プレートを出し入れしてみると、引っかかりというか張り付きのような症状が見られます。プレートが磨かれちゃっている事からも分かるように、この受けとの間の潤滑グリス(一応ちょっと付いていた)が切れて摩擦が増えて、強い力で押しつけられると簡単には押し上がらなくなっていたのでしょう。という事で、ここの劣化グリスを出来るだけ拭いて、チキソグリースを塗ってやります。いや、極圧ではないとは思うので、柔らかい0番グリスとかを使った方がより軽くなるかも知れませんので、これは今後確かめたいと思います。あとはトリガーとプレートとの接点にもグリスを塗ります。
・これで組み直してトリガーを引くと、感覚としては半分ぐらいの力でトリガーが引ける事が分かりました。とりあえず大成功です。というか、多分これまでが重すぎたのでしょう。これまでは撃発する直前が一番重くて、落ちる瞬間に勢いがついてブレてしまいましたが、今はトリガープルが一定に近いまま引ききれるので(ちゃんと落ちる感覚はありますけど)ブレがかなり減っていると思われます。ちなみにトリガー側から見えている小ネジは単に遊びを調整するだけの物でした。フルオートの人はもしかしたら用事があるかも知れませんが、普通の人にとってどうでもいい事この上ない調整ボルトです。
・もう一つのこの銃の問題はスコープの倍率でした。シャープ純正の4倍だと50mはちと辛い。そこで手持ちの3~9倍のに交換したいのですが、レンズが大きいため純正マウントに乗せると干渉してつきません。純正マウントは特殊な10㎜レールのラウンドトップという物なので標準的なマウントはつきません。で、普通ならタスコあたりのハイマウントを取り付けると思いますが、とりあえずマウントが高ければいいんだろ!って事でスペーサーを入れてスコープを持ち上げて固定する事にしました。いやー、詳しい人が見たら卒倒するようなやり方なんでしょうね。でも、ちゃんとつきました。というか付く厚さのスペーサーしか入らないのが正解で、実際対物レンズは銃身と干渉しているので、あるいはまずいかも知れません。それだけ限界まで銃身に沿わせたマウントにしてあるとも言えます。これで今日頑張った照準調整はすべてパーです(笑)。ただ、このスコープは調整ネジが指で回せますし、ミルドットタイプなので少しだけ照準が楽になるかも。一応発光レティクルですが、狩猟だと日没後は発砲出来ないのであんまり関係ないです。
・もう一つ倍率が高いスコープがいいのは正しい方向から見ているかが分かる点です。純正の4倍程度だと多少斜めから見てもアイレリーフが大きいので照準出来てしまいますが、当然ど真ん中から見ている場所では無い所に照準しています。これを避けるにはちょっと遠くから除いてけられている(像が出ない)黒い部分と明るい部分とスコープの外周が同心円になるように見ればいいと言われています。倍率が高いスコープはアイレリーフが狭いので、自然とそういうのぞき方になるわけです。ただ9倍はちょっと大げさかも知れません。つうか、接眼レンズが大きいと倍率は単純には比較出来ないのかも。ノーマルはφ32で接眼も同じだからイメージはφ32に対して4倍です。ま、仮にφ8で覗いた範囲が見えているとしましょう。一方ズームレンズの方はφ40で3~9倍なので、4倍時に見えている範囲ってのはφ10の等倍で覗いているのと同じ感覚になります。つまり接眼レンズ内のイメージの割合としては、細いレンズの低倍率の方が切り取って見えるって事ですね。
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2012/12/22 23:47:41