2013年04月13日
パイロットバルブと直動バルブ
・ユンボの動きはコントロールバルブと言う油圧弁で行われているが、その開閉には直動バルブってのとパイロットバルブ式というのがある。直で動かすのは読んで字のごとく手でバルブの弁を動かして、油圧のON/OFFを切り替える方式だ。パイロットバルブ式というのはバルブの中に一次と二次の油圧差を利用して作動するベーンがあって、そのベーンを動かして間接的に油圧をON/OFFする装置だ。私は大型の物はパイロット式なので、パイロット式が優れていると思っていたが、大きいのはそもそも手で油圧をコントロールするのが難しいから、パイロット式で操作を軽くしているという事らしい。実際、ユンボを操作してみると、一番難しいのは微調整だ。強い力での旋回はレバーを目一杯にすれば機械が正常ならその範囲内で力が出るが、どこを掘りたいってのを調整するのはレバーのレスポンスが重要。ところが、微速で回ってくれなくて、回り出すと異常に速いとか、レバーを戻しても少し動いてしまうとか、応答性には問題がある。
・じゃあ、応答性はパイロット式と直動式、どちらが優れているのだろうか?私見だが、直動式の方がリニアなんじゃないかと思う。ってのは直動式ならバルブ径を連続可変出来るのだが、パイロット式はベーンが想定外の動きをするので、ハーフバルブにならずハンチングするような動きを見せる事がある。もっとも、パイロット式か直動式かを私が確かめる技能はないのだけれど。他にもトータルの油圧リリーフ圧を調整している部分もあるしね。
・懸案だった某団体の会計の引き継ぎが終わって一安心、いやー、やってみると2時間ちょっとの仕事だったのだけれど、その前の心理的な抵抗で徹夜しちゃったよ。幸い書類などは揃っていたので、大きな問題もなかったと思う。それにしてもペーパーメディアって狂ってるよね、とくに会計分野で伝票に書くってのはもう計算ミスとか記入ミスとかてんこもりで、あんなの相手にしてられないというか。
・仕事では新しく借りたデラ園の皮剥きを高圧洗浄機で少しやってから、消毒。消毒って言うけれど、実際には毒を散布してんだけどね。ブドウでは何種類か劇物も扱うのだけれど、正直そこらへんは濃度も薄いし急性毒でもないので、あんまり怖くない。スカウトとかライメイとかかな。しかし一般農薬(ハンコつかんでも買える)なのに非常に危ない農薬がある。それがラビキラー(あるいはトラサイドA)である。これはよく知られているスミチオンとマラソンの混合で、両方とも有機リン系の神経毒で、コリンエステラーゼ阻害による交感神経の増幅で死ぬ。人間用で有名、というか、そこから始まったと言えるのがサリン。そこから、マイルドに死ねる程度になったパラチオンを経て、温血動物だとすぐに分解されるような組成になっているのがスミチオンとかマラソンで、一般家庭でもアブラムシとか相手に使っていると思う。しかし、それは1000倍とかに薄めて使っているからそれほど気にならないのであって、ラビキラーやトラサイドAは200倍と高濃度で使う。それは成分が浸透移行して枝の中にいる虫にも効くようにとの考えからだ。まあ、実際は浸透系展着剤のアプローチBIを使ってもほとんど死なない。てか、まず死なない。でも、新しく借りたデラ園はトラカミキリの量がハンパではないので、100匹に1匹でも死んでくれればいいぐらいのつもりで散布した。前の園主さんのデッドストックでおいてあったから、いずれ使うか廃棄しなければいけないし。んで、今回は手散布で念入りに散布したので、結構薬液の被曝があり、瞬間的に頭が痛くなった。ここが有機リン系のもう一つの怖い所で、多くの農薬は薬剤が水に溶けてそこに殺菌成分が出てくるような物なのだが、こいつらは有効成分がガス化して揮発して作用する。つまり防御するには被曝を避けるだけではなく、ガスマスクがないといけないのだ、本物のカートリッジフィルターの奴で。当然だが、そんなファンキーな農家は見た事がない。そんな訳で私が嫌いな農薬散布NO1はラビキラー。
・高圧洗浄機ははじめて水道直結で使ってみたが、やっぱり有圧で給水されていると水圧が上がりやすく、比較的エンジン回転が低いままでも皮が削れた。巨峰に慣れるとデラなんか一瞬で皮が取れるから楽だしね。ただ自然樹形はやっぱり向いてないのも事実。枝細いと狙いも大変。消毒はポンプの圧はちょっと高すぎる感じだけれど、手元コックを調整すればOK、6畝だから標準のだいたい半分でいけるはずで、実際100リットルで黒木防除は丁寧にやれる。ただ、古い風呂桶を薬液タンクにしており、ポンプが10リットルは余裕で残してしまう。底を上げて吸い込み口だけ落とし込む形状にするのが一番だろうか。
・あとは畑のゴミの類を焼き場に運ぶ。これ、全部砕いたら軽く2年分の冬の薪になるよね?逆に焼いたとすると、どんだけすさまじい火柱が上がるか見てみたい気もする。これと同レベルってお祭りでも無理で、本当の火災級だ。ただ、害虫が入っていて、ストックヤードから出たのが庭木に悪さする事もあるので、少なくとも数百度にあげて表面は炭化させちゃうのもアリ。水分もかなり飛ぶだろうし、周辺からも文句が出ない。ただ、後から炭を掻き出す時に分離が面倒か。二度に分けて焼くか・・・
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Posted at
2013/04/13 20:29:19
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