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2013年09月16日

バイク事情を振り返る その3 「メガスポの歴史」

 ・ふっと思いつきで連載、バイク事情を振り返る。今回はメガスポの系譜です。今の最高速マシンは隼かZX14R/ZZR1400かって所かと思いますが、その走りななんだっただろうか?ってな所から。私がメガスポの走りだと思うのはZZR1100Rですね、当時のカワサキのフラッグシップで、改造すれば300kmに手が届くかという所にはじめて到達したマシンです。それまではビッグバイク、とくにリッタークラスというのは、ハンドリングではその下のクラスには敵わないけれど、最高速をすごいウリにしていたという感じでもありませんでした。余裕馬力とか車格とかが、国内正規販売の750ccより上という感じではありましたが、あからさまに尖ってはいなかった。そりゃGSX1100Sのカタナのように飛ばす事を主張するマシンもありましたが、トータルバランス的でメーカーの本音はツアラーだったでしょう。とくに空冷1000ccクラスは皆そんな感じです。レーサー系はZとかローソンとか乗っていたんですけど、日本はGPの方が盛り上がっていたし、国内でリッターのレースはあんまり無かったんじゃないかな?そこらへんはまた機会があれば考えて見ます。

 ・しかし、85年にスズキがGSX750Rを出したあたりで流れが変わります。ビッグマシンにもレプリカブームが到来して、従来のもっさりビッグバイクは変革を迫られます。一つはよりツアラー方向にシフトする事で、CBR1100FとかGLとかが出ます。またドラッグスタイルでV-MAXなども出ました。まあアメリカンは詳しくないので省きますが、ある意味もっとも先にこの宿命にさらされたハーレーを模範にしたとも考えられますね。カワサキもGPz1000RXだったかな?ああいうフルカウルで速い感じのマシンを出しましたが、今見るとやっぱり中途半端ではありますね。で、「やっぱりビッグバイク作るんだったら最高速が分かりやすいだろう」という方向に収斂していったのがメガスポーツです。

 ・さて、ZZR1000はスタイリングもパワーもハンドリングも高次元(当時)にバランスさせたマシンでしたが、300kmはちょっと怪しかった。スズキのGSX1100Rシリーズは見た目はレプリカでしたが、どっちか言うとツアラーでしたね。ギア5速だし倒立サスの採用も遅かったし、スパルタンな割にツアラーチックです。ヤマハはV-MAXなどに流れ、メガスポはあまり積極的ではないというか、今も実質そうなのはあってもバリバリ世界最高速に挑戦というモデルはないです。そんな中、ホンダがCBR1100XXスーパーブラックバードというモデルでZZR1100に挑戦状をたたきつけました。このモデル、かなり新規設計や独自の機構が多く、今見てもメガスポとしては異例にスマートです。普通パワーを上げるとエンジンが大きくなって寸胴なマシンになるし、それがメガスポの魅力の一つではありますが、スーパーブラックバードは流麗な魚のようなデザインです。こいつはキャブの頃の方が過激で300km到達だったと言われていますが、メーカーは世界最速とかは言ってません。

 ・で、ホンダから世界最高速を取り返したのは、カワサキではなくスズキでした。GSX1300R,隼です。名称は1100Rの上みたいな感じですが、別シリーズですね。名称の隼という鳥は獲物を狙ってダイブする時に300kmに達すると言われていた訳で、300kmを明確にうたったのはGSX1300Rが初めてでしょう。こっから先は以前書いたようにカワサキがZX14Rで320kmとか言い出したあたりで世界各国の行政が「そんなばかげたもん売るな」というお達しが出てメーターが280km止まりになりました。ただ、ポルシェとか車で300kmを公称しているのはあったわけで、バイク差別という話しも聞きます。ま、事故が多かったんだろうけどね。

 ・面白い事にホンダはこの不毛な争いには参加せず、スーパーブラックバードはフラッグシップとして改良しながら売り続けました。それも卓見だったと思いますし、CBR900RRより最高速が出ていれば存在価値があるという考えだったのかも知れません。さすがに国内仕様の100馬力のXXとかはどうかと思うけど。このエンジンの派生でX11とかも出しましたが、排気量的にはこの上のCB1300SFなどは普通のネイキッドであり、「スポーツバイクは1100ccまで」という感じだったのかも知れません。もちろん、バイクの速さという単純な夢を追求するカワサキ、ホンダの姿勢もそれはそれで魅力的です。特に隼は低重心な事もあり、意外と町中で扱い安いそうで、ジムカーナでも回転半径こそ大きいですがちゃんと走ってます。ZZR1400もまあ似たような感じですが、ZX12Rはモノコックフレームの煮詰め不足か久々にカワサキの狂気が炸裂した感じで、今は滅多に見ません。ちょっとスーパーブラックバード系の格好良さもあるんですけどね。スーパーブラックバードはコンビネーションブレーキというホンダのお節介なブレーキシステムのおかげでジムカーナ界ではまず見ません。一応キャンセルも出来るのですが、そこまでして笑いを取る人はオーナーにはならないのでしょう。

 ・ヤマハは蚊帳の外だったので補足すると、彼らはホンダコンプレックスだけで生きているのでカワサキやスズキは眼中にないのが見えてきます。RC30コンプレックスでFZR750(OW01)出したり、CBR900RRコンプレックスでR1出したり、CB1000SFにXJR1200をぶつけたり、永遠の2番らしいメーカーです(褒めてます)。スズキのようなデザインを出すなら彼らはグランドピアノを5バルブ化するでしょうし、カワサキのような空力ボディーを作るぐらいなら、ジェットスキーにタイヤつけるでしょう。いつも「ホンダに似ているけれど、ホンダとはどこか違い、ホンダと直接性能競争は挑まない」んですから、速度でトップに立とうとも思ってなかったといった所かも。

 ・価格ですが、ぱっと調べた所、ZZR1100Rが30万以下、XXが50万、隼が60万、12Rが70万(いずれも初期モデル)、14Rは新しいので120万ぐらいかな?やっぱりZZR1100は少し時代遅れ感が出てきている感じですが、値頃感というか底値を売ってる気はします。どのみち、ここらへんのマシンに乗るとタイヤや免許点数など消耗品代がおっそろしいので、CBR250R(MC41)あたりと車体価格を比べて買うとえらい事になります。

 ・ついでにハーレーの話しをちょこっと。よく日本の高性能バイクがアメリカでイギリスのバイクと性能競争して優秀性をアピールして日本の工業製品の評価が上がったという話しを聞きます。実際先日読んだCB750F(K0だっけ)なんかも、その文脈で語られていまして、まあスペック的にはCB450あたりですでにトラとかを陵駕していたらしいのですが、本当の意味でライディングに目覚めだしたのは90年代ぐらいでしょと言った所です。ではアメリカお膝元のハーレーはどうだったのかと言うと、知っている人は知っているでしょうが、ハーレーもダートラとか割とスポーティーなモデルは出していたんですよ。アメリカンという形は別にハーレーのアイデンティティではないんですね。確かデイトナとかでは割と優秀だったはず(あんま興味ないが)。ちょっと前まではビューエルというハーレーの技術者が作った会社がスポーティーなハーレーを復活させて人気を博しましたしね.。しかしハーレーはそっからアメリカンという穴蔵に入り込んでしまいます。というのは、イギリスや日本の高性能マシンと同じ土俵で戦うのはしんどいので、レースレギュレーションをいじって「ハーレーの出ているレースは750ccまで」とか「ツインはハーレーに有利な所でマルチはハンディーキャップつけすぎ」とか「鉄ヘッド限定」みたいな事をやったんです。レース業界見ると「ああ、今もよくあるな」みたいなアレです。そういう保護政策をやった結果、ハーレーは技術革新をしなくなり、決定的に時代遅れになって没落した、と書いてありました。本当か知りませんし、未だハーレーは一番売れている外車らしいので、どうでもいい話しかも知れませんが。

 ・ある所で料理教室があった。やっぱり料理ってのは性格が出て人が良く分かるわ。で、びっくりしたのだが、料理をやらない女性が多く、出来る男性が多い、という事。カマトトとかじゃなくて、本当に料理しないのな。そりゃ女性が料理をすべしという法律はないし、むしろ公言したら叩かれるんだけど、サラリーマン世帯は現金収入で総菜買うのは自由だからそれでいい。いや、食育からすると疑問だけど、それは世帯の判断だ。でも農家の場合、食材の自給率がとても高いし、地産地消を言っている手前もあるし、家の味というのがまだ生きている。まあ、男がつくって女性が農作業するという選択肢もあるし、私はそうでもいいけどな。逆にすごい盛りつけとかに気を使うのも素晴らしいけど自分は要求しない性質なんだろうな、と思った。繊細で食材に対するセンスが現れているんだけど、自分はもう少し大雑把に速くやる事の方が好き。でも、まあ、そこら辺含めていい勉強だった。一つ気になったのは会場には包丁が準備されていたのだが、柄の部分にテプラーで「平成24年3月研ぎました」みたいなのが張ってある訳。砥石も一個青研があって、それはまあいいんだが、1年以上も研いでないのかと(笑)。私もトマト切ったら案の定ベチョベチョに潰れるので研ぎ直したら、KAIの割と普及品の包丁だがよく切れるようになって貝印を見直したのだが、料理教室からしてこのレベルなんだと。あと、文化包丁は使いづらいとは思った。まさに三徳包丁とかの器用貧乏な所なんだけど、あれの何が悪いって野菜への対応が悪いと思う。腹が厚くて皮が剥きづらい。元々肉なんかは切ってから焼くなり蒸すなりするので気にならないが、野菜を料理するのにはあの包丁は文化的後退だわ。それを含めて料理ってのはどんどん贅沢品になっているのかも知れない。今回の料理だって1時間以上かかっているから、3食やると3時間にもなり、自給で3000円もかかる事になる。食材が自給出来ても(ってもタダにはならんが)3000円あれば総菜買えるからな。
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Posted at 2013/09/16 10:10:58

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この記事へのコメント

2013年9月16日 10:59
こんにちは!

う~ん、今現在、台風通過中でしょうか?

さて、以前TVで、「ポーンスターズ」という番組をやってまして、アメリカ版なんでも鑑定団みたいなやつなんですけど、そこに、例の隼がでてました。

オーナーが、世界で一番早いバイクだ!と、豪語してたのを思い出しました。

ホント、判りやすいセールストークです。(笑)

バイクを知らないひとでも、何馬力?とか、どれくらいスピードが出るか?なんてのは、バイクのイメージに合うのでしょうね。

で、スポーツカーも昔はそうなのかもだけど、現在では燃費はどれくらい?というのが、これからの定番クエッションになるかも!?

ちょっと寂しいでしょうか…。(苦笑)
コメントへの返答
2013年9月16日 11:26
こんにちは、今は雨がすごいですね~。空梅雨だった分、こういう雨は懐かしくさえあります。

 アメリカ版鑑定団なんてあるんですね。アンティークの歴史から言うとヨーロッパの方がありそうですが、アメリカのもどういう物に彼らが価値を見いだすのか興味があります。隼の車体の漢字は日本人からはオーナーが勝手に書いたようでダサイと不評ですが、アメリカなんかだと漢字が流行でクールなんだとか。タトゥーなんかで当て字の名前を彫るのと同じ感じなんでしょうか。

 私は燃費とスピードがどちらも技術力の結集になっているので、最近の燃費ブームは割と好きです。ミライースなんかマイナーチェンジで気筒ごとの燃調やら点火制御を入れ、空力的にもアンダーカバーまで付けて車高もいじっているし、軽量化も頑張っています。おそらく燃焼室容量とか製造公差も煮詰めているでしょうし、技術的にはメガスポと同じ方向なんだと思います。一時期の希薄燃焼のようなあからさまな燃費スペシャルも消えましたしね。とは言えバイクはまだモード燃費すら導入されておらず、カブという永遠のチャンピオンに敵うモデルはもう出て来ないでしょうし、最高速同様カタログスペックをたたき出す事は難しいのが実情でしょうね。

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「[整備] #その他 脱穀機のエンジンオイル交換 https://minkara.carview.co.jp/userid/217764/car/636308/6573958/note.aspx
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