2013年11月25日
酔わせない運転
・最近人の運転する乗り物で酔った事が多いので、どうすれば酔わないか書いておきます。旅行のドライバーするとか子供が酔いやすいとか言う人は一読してください、いや読め。よく「酔い止めの薬を飲め」とか「遠くを見ろ」とか、酔う人が対処すべきのような話しが多いけど、大概は酔わせやす人の運転がヘタなだけだから。ほんとヘタなの増えたなぁって思う。
酔わせない運転鉄則その1:「アクセルはペカペカ踏むな、あおるな」
加減速が安定しないというのは真っ直ぐな道でもかなり辛い物です。ドライバーの随意なので同乗者は予想出来ないし。で、思うのですが、最近のドライバーはアクセルペダルを一定に踏みっぱなしって事が出来てない。プロのバスドライバーでもペカペカやってます(高速ですら)。アクセル操作はペダルの踏み込み量で微調整して、極力一定の負荷で回すようにしましょう。デジタルにオンオフで調整すんな。また速度も多少の変化は見越して5kmぐらい上下してもいいんです、無理矢理100kmぴったりでクルーズする必要はない(将来的には上下差5kmぐらいに抑えるべきでしょうが)。
これが出来ない車もまああります。一つはエンジントルクがありすぎてギアがショートすぎる場合とか、ターボのブーストが中途半端にかかっちゃう場合。私はあんまり経験した事ないんだけど、そういう過渡領域が上手く処理出来てない車はありますけど、乗用旅客向きではないのでなんとも。
こういう運転するドライバーは、車間距離を詰める事にきゅうきゅうしすぎです。市街地である程度車間を詰める必要があるのは当然ですし、割り込みが酷い地域もあるでしょうけど、私は一般的に昨今の道路では車間を皆詰めすぎに感じます。車間詰めると最前列の車の挙動を次ぎの車が反応速度分遅れて追随する必要があるので、数台後になるとタイムラグを全部潰して動かなければならなくなります。とくに最近はプライバシーガラスが増えて前の前の車のブレーキランプとか見えないし。他の車から不快に思われない程度の車間距離はあけましょう。前方は数台先の車の動きを見て、前の車の動きに過剰に反応しないようにしましょう。手前の車があやしい動きしてたら追い抜くとか離れるべきです。
ギアは出来るだけ高いのを選んで、アクセルオフも丁寧に出来るだけ踏みっぱなしで走りましょう。もしセレクターがあるならECOとかに入れる。
酔わせない運転鉄則その2 「急ブレーキは最後の手段」
カックンブレーキを3,4回やったら誰でも酔います。よっぽどダンパー周りが良く無ければ減速は不快なだけです。上と関係しますが、そうならないように周囲に気を配り、カーブなどでの減速は直線部分で8割り終えておく事。ペースが上がらないのはしゃーない。ただ、減速が必要なケースではエンブレよりフットブレーキの方が調整は楽。
酔わせない運転鉄則その3 「ハンドルはゆっくり切る、ブレーキは踏まない」
カーブ中の最大Gが高いのは辛いのですが、これは速度と曲率によるので、ゆっくりでもいきなりハンドル切ればGがかかります。むしろ最大Gより細かくGが変動するのが辛い。理想はゆっくりGをかけ、Gメーターが一定の場所で曲がり終え、再びゆっくりGをニュートラルに戻す感じです。これは決して「同じ速度、同じハンドル角度で曲がり続ける」って事ではありません。同じアクセル開度で走り続けると負荷が軽ければ加速してGが減りますし、速度が上がると遠心力が増してGが増えます。理想としてはゆっくり進入して手前から少しづつ舵を切って行き、クリッピングポイントらへんからは舵はゆっくり戻します。アクセルはゆっくり当て続けて多少加速するぐらいで。Rがきつかったら前半で多少ブレーキ残してもいいかも知れないけど。
酔わせない運転鉄則その4 「自分のラインを持て」
ヘタな人に多いのはカーブや白線にそって走ろうという意識が高すぎる運転です。実際問題高速道路なんかはかなり正確にラインが引かれていて、普通になぞればGが少なくなるクロコソイド曲線(緩衝曲線とも)が多用されています。ただ、自然地形に対面通行もある形で設置されている道路だとそうも行きません。どうライン取りをすれば安全でGの変化が少ないかを瞬時に見取って自分で走りを組み立てる必要があります。と言っても難しい事では全然ないはずですけどね、普通の速度なんだし。基本テクニックとしては、複合Rでも一個のRに大まかにしてしまう事でしょうか。あとS字切り返しは最初のコーナーを捨てるのが鉄則です。両方を同じに走ろうと思わない方がいい。
酔わせない運転鉄則その5「空調に気を配れ」
運転じゃないじゃんって言われそうですが、酔いやすい原因の大きなウェイトを占めるのが空調です。ほら、酔いそうになったら窓をあけたり温度を下げたりするでしょ?逆に暑くして内気循環やってるとかなり辛いです。ドライバーはそこらへんが標準で調整されて出来ているのですが、後席は出来てない事が多い(そもそもファミリーカーで後席にエアコン吹き出し口がついたのは割と最近だし)。基本はフレッシュエアーを入れて呼吸しやすくする事でしょうね。
まあ、もっとラフに言うなら、操作系は常に一定方向にって事になるかと思います。上でカーブでGを一定にって言ってますが、路面がデコボコしてたりして実際はGは増減を繰り返しています。それは直に乗員に返ってくる訳ではなくて、その間にタイヤやダンパーやシートで減衰されて最終的に乗員に来ます。だから良く出来た車の新車は乗員に行くまでにそれらが気にならないようにはなっている。なっているけど、同時にドライバーもそこらへんが分からなくなって、ヘタなのが増える遠因にもなっています。で、それらの大きな意味でのダンパーは使い込むと段々抜けてきて、動き始めがスカスカ(あるいはガチガチ)になります。微細なレベルで見るとそこでカタカタとかピクピク変動するGが辛くなってくる訳です。そういうガタや隙間を埋めるには、まず遊び方向に多少力をかけておけば、多少Gが抜けてもガタになりづらい。バックラッシュがでかいギアを常に踏みっぱなしで使うような感じです。例えば自動車のアライメントもトーインなど常に一定方向に弱い力をかけておく設計になってます。
ヘタさついでにいくつか車の傾向についても。ATはアクセル操作ヘタになりますね。トルコンが滑っているので、踏み込みが増えてワンテンポ遅れて加速しやがる。逆にアクセルオフではフリーっぽくなるのでドライバーは気にならないようですが、Gが抜けて気持ち悪い。丁寧にMTでアクセル抜く方がいいです。ターボは微妙、上の例はどっちもターボディーゼルっぽかったので、ターボラグが多少は影響しているかも知れない。過渡特性はNAの方が今でも上じゃないかと。MTでも丁寧に抜かなければアレですが。エアサスは嫌う人も多いのですが、バスに関してはあった方がいいように感じます。特に油圧ダンパーは劣化すぐするので、高速バスのライフタイムの中だとエアサスの方がよっぽど劣化しない。今の高速バスは全部エアサスだろうと思うのだが、時々ひどいガタピシ車にあたるんだよなぁ。あれは他の部分がダメになっているのだろうか?それとも併用している油圧ダンパーがダメになっているんだろうか?
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Posted at
2013/11/25 12:11:58
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