2013年11月28日
寒い・カブのボアアップ、メイトのボアアップ
・ちょっとビジネスバイクにも一度ぐらい乗ってみたいなと思っていたら、メイトがあったので、ボアアップ出来るのか調べてみたのだがかなり厳しい事が分かった。その前にビジバイのアンダーボーンフレームのモデルに関して大雑把な勢力を分類すると、言わずと知れたスーパーカブの他にヤマハからはメイト、スズキからはバーディーというのが出ていた。スーパーカブは今はタイ製の110になっちゃったし、スズキとヤマハももう作ってないようだが、各社それぞれ個性があった。
・エンジンに関して言うと、スーパーカブは4ストローク50ccがメインで、70、90、100(EX)、110(現行)が多分主な所。50ccも当初は4.3馬力だったのが最大で5,5馬力に達したが、その後排ガス規制でスペックダウン、3.7馬力らへんになる。他にも54ccだの中途半端なモデルは沢山ウィキに乗ってるが、実際問題C50ベースでボアアップストロークアップを行って125ccまで行けるので、わざわざ90ベースとかに拘る必要はなさそう。
・一方ヤマハとスズキは2ストメーカーだったので、当然ビジバイも2ストがあったのがホンダと違う所。2ストの方が同じ排気量では出力が大きく構造は簡単で軽く作れるといいことずくめであり、スクーターなんか長い事2ストばっかりだった。しかしビジバイは経済性も要求される訳で、メイトもバーディーも4ストモデルも出していた。バーディーの場合2ストロークバーディー、4ストロークバーディーと面白くもなんともないネーミングだったが、メイトの場合はV系が2ストT系が4ストとなっていて、4ストモデルはタウンメイトと呼称していた。ついでにタウンメイトはシャフトドライブというメンテフリーの駆動系を採用していて一発で分かる。
・フレームも以前書いたかも知れないが、カブが細いパイプでネックを支えているのに対し、バーディーは太いパイプにしてメインボディーまでの距離も長くしているし、メイトはそこもプレス鋼板のボックス形状にしている。他はタイヤサイズやらサスの構成は似たような物で、基本は2.25-17というタイヤを使っているが、排気量が大きいのでは2.5-17になったり、小径タイヤモデルでは14インチのも多い。バーディーがおそらく一番最後に残った機種で、キャストホイールとかライトが低い位置のフレームマウントとか、テレスコサスなど業務用を意識している。
・さて、カブは上で書いたように排気量のバリエーションが多いのだが、Vメイト系は少なくて50と80,バーディーも2ストだと50と常識的に普通なモデルでは80である。なんでか?それは2ストエンジンの作り方の問題だろうと思う。4ストの場合、ストロークアップとボアアップで簡単に排気量を変えられる。クランクが耐えられるかとか、吸排気系とのマッチング、車体とのマッチングなどはあるけれど。一方2ストの場合、50ベースのエンジンだと80以上のボアアップというのは(他のバイクも含めて)滅多に聞かない。大体は65ぐらい止まりだろう。一つはクランクケースの1次圧縮の問題があるので、ボアだけいじってもそこらへんのバランスが取れない。またチャンバーのマッチングが4ストより複雑なので、そこを無視してボアアップしても性能がむしろ下がる。また2ストだと80ccでも4スト90ccらへんと同等の出力が得られるってのがあるのかな?
・エンジンを調べるとメイトはV型になる時にロータリーバルブからクランクケースリードバルブという2ストでは一番効率がいい形に進化しており、さすがはRZを作ったヤマハだと思わせる。まあバーディーも同じ形式なんだけどね。さらにバーディーが面白いのはフライホイールと同軸のファンでエンジンの冷却を行っている点。汎用エンジンやスクーターはこの形式が多いのだけれど、カブやメイトは走行風による冷却をしているため、レッグシールドが導風ダクトの役割をしている。ファンを動かせばそれだけロスも出るので、それぞれの考えだろう。
・ただ、燃費に関しては4ストの方が稼ぎやすく、原付1種バイクでは30km定置燃費という実用とあんまり関係ない燃費計測が行われるため、カブではピークでは180km・リットルというとんでもないカタログ燃費が出ている。これは4速ギアがあるカスタムグレードでの燃費で、3速ギアのスタンダードモデルだと130km程度に大きく落ちるが、実際の道路状況ではそこまで差は出ないと言われている。まあ3速というのはバイクの常識からすると少なすぎるとは思うが。同様に2ストは効率は多少落ちるはずだが、メイトやバーディーも実用上は50kmらへんと言われている。それでも結構凄いが、今のハイブリッドカーが実用で20km超えているのと比べると、ただだか100kgちょっとのバイクがそれしか走らないのか?と思ってしまう。
・ちなみに、エコラン競技でカブのクラスなんかだと500kmぐらい走ったりするそうだが、公道でやったら完全にキチガイの部類である。速度は20kmちょっとだし、ブレーキが効きそうにない細いタイヤを高圧入れて、しかもヒステリシス対策でチューブもタイヤも薄いのでパンクしやすい(多分公道だとすぐにパンク)、エンジンは冷却損失対策で冷却フィン外してヘタするとオイル抵抗嫌ってオイルも入れない(ポンプもいらなくなる)。それを少し動かして加速してはエンジン切ったり入れたりを繰り返すのだそうだ。まあ、インジェクション化やツインプラグ化、組み立て精度の向上やバルブ抵抗低減などの普遍的な技術もあるのだが・・・だんだん何調べてんのか分かんなくなってきた(笑)
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Posted at
2013/11/28 23:18:00
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