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2014年05月07日

秘太刀 馬の骨

 ・なかなか眠れないのは藤沢周平の作品が面白いからです。最近ほんと時代劇とか大衆小説が美味しいなぁと感じるようになった。誰かが「日本のほこるべき小説家は夏目漱石でも芥川龍之介でもない、藤沢周平だ」って言ってるのを読んで「ああ、その通りだなぁ」と納得していた。純文学とか否定しないけどさー、正直面白くないじゃん?屈折しすぎで、それが分かってくれる人だけはまってりゃいいみたいなネクラな根性が気に入らんわけですよ、そういうのをお高く評価しちゃう所もね。その点時代劇とかの分かりやすいエンターテイメント性、日本人の根底に流れる倫理観の帰る場所、分かりやすい文章と魅力的なキャラクター、起承転結がしっかりしつつ、意外性もあるストーリー、言う事ないです。まあ、最近、テレビで時代劇のシリーズ物が減っているのは残念なんだけど、それだけ奥深い演技が出来る役者が減っているのかもね。山田洋次監督のシリーズは最後の砦だったと思うけれど、これも武士の一分が最後かな?あれも悪くは無かったけれど、やっぱり「隠し剣 鬼の首」や「たそがれ清兵衛」の方が好きだったなぁ。

 ・さて、この「馬の骨」、とても良く出来たミステリーなのだが、文庫本の巻末の寄稿に訳分からん話が出てきて混乱させてくれる。この小説は、ちゃんと犯人が明示されるのに、「それは間違っている」と言うのである。その正体を探しかねて夜更かししてしまったが分からず、結局ネットのお世話になった次第、我ながら情けない。んでもって、この問題は巻末の話以前からファンの間では話題になっている事が分かった。もっとも顕著な話をすると、この小説、連載時の犯人と単行本での犯人が「異なる」のだそうだ。以下ネタバレ注意。

 ・単行本での犯人は「矢野」、連載時のそれは「庄六」、単行本巻末で書かれているのは「杉江」である。とりあえず「杉江」はおいとくとして、タイトルや秘太刀の名前からして想像するのは「庄六」である。実際、加筆修正されているとは言え、こいつが犯人であってもなんら問題ない構造になっている。んが、敢えて言えばあまりに出番が少なく、物語の本筋に全く絡んでこないので、そんな分かりやすいボールを投げられてもナーって感じはする(まあ、そうであっても、小説としては見所は沢山あるんだけれど)。矢野の場合も作者が解説させたような理由は充分納得が行く物であり、意外性はもっとあるし、改めて読むと納得づくでああ言う言動をしていた事にびっくりする。この両者は決してメインを争うような容疑者ではなく、比べたりもしないのに、ちゃんと物語が成立するのはすごい。

 ・さらに異説としては「北爪さん仮病説」もまあまあ説得性があったし、色々無理はあるが権兵衛も「馬の骨」のイメージには結構近い。しかし「杉江」説が堂々と巻末に載ってるのはいかがなもんだろうか?と思って検索すると、この真意は別の所にあるのだそうだ。要は物語の傍流である妻との話が、実はストーリーとしては主眼であって、かの妻女がつかった剣こそ「馬の骨」である、というのである。だからこそ、表の物語の犯人がコロコロ代わってもいい、むしろ変える事で本来変えてはならない物が明らかになると言う。まあ、私としては、鈍感な読者のために、もう少し分かりやすくその点を指摘する解説であって欲しかったと言う所だが・・・考えて見れば、山田洋次の三部作も全く同じ構造を持っている。移ろいやすい世の中や強欲渦巻く権力闘争に否応なく巻き込まれる主人公達、だが、その反対は常に家族や大切な人との日常であり、ストーリーとしての比重は半分か7:3ぐらいかも知れないが、重視しているのは後者なのだ。

 ・時代劇はワンパターンで飽きた、役者が年功序列でおかしいなどなど言われる。そうかも知れない。でも、私が一番テレビで見ていた再放送のドラマって、刑事物でもアニメでもなく、水戸黄門とか銭形平次とか暴れん坊将軍、三匹が行く、必殺・・・はあんま見てないな、のような気がする。でも、一番は、時代劇が大事にしていた日常の大切さを我々が失ってしまったからかも知れない。

 ・水田の減水深は一晩で40㎜だった。ドレンから出た分もあるんだけど、単純計算で1日8cm・・・昨年とたいして変わらんorz 甘く見ても6cmは確実で、これは掛け流しでやっとと言った所か。水田管理の難しい所で、用水路が太くてそこから直で取っているとか、水田が充分に広いとかなら、ある程度掛けっぱでもオーバーフローとかしないんだが、山の急傾斜の棚田に近い所だと、透水性は高いのに水路は細く流れは急で、上が使うとすぐに止まるくせに、上があけるとすぐに出てくるので、平均してこのぐらい入れたいというのの調整が難しい。まあ、私はまだ塩ビパイプにしたので、調整が出来るだけマシと言えるが。

 ・トラクター持ってってデラ園中耕、藁しいて散水している所。雨よけ園の表面はほんと土が微粒子になっていてこれはいかん状態。隅っこをテーラーでやったら、テーラーの冷却エアの流れが目に見えるほど土煙になってしまった。もう一つの園はさほどでもなかったし、潅水したのでとりあえず大丈夫。パープルは発芽は結構速いのな、ピオーネのイメージがどこかあるんだけど、巨峰と一緒かやや早いぐらい。トラクターはその後ジャガイモ畑まで持っていって耕し中、爪がちびた所が耕し残しになるのと、ロータリーカバーのゴムの部分がどうもないと土が飛び散っている感じ。車のマッドフラップみたいな物で作るか。田植機はうんともすんとも言わず、ロープスタートも無いのでバッテリーを探して四苦八苦、どこに隠したかと思ったら機体の一番前にあった。生意気にもA19サイズつんでやがる・・・が、補充電すると電圧はそれなりにあった模様で、もしかしたらメインキー側になんか問題があるのかも。巨峰園で気になっていた皮もあらかた剥がしたが、改めて木の寿命がやばい。あと5年とか思っていたけれど、そこまで持たないな、コレ。普通なら、ダメになる部分に補植して
成木と交代していくものだが、新短梢は最低でも半分単位、出来ればごっそり改植というのを勧めている。植える場所の制限や成長バランスなんかを考えての物だが、今大粒種の改植が進んでいる所が5年で物になるかどうか・・・・

 ・散水に関しては、今回も一応ポンプを使う訳だが、確かに毎度ホースを引っ張るのは面倒。ホースを一々引きずるのも面倒だし、散水場所だけ垂直浸透しちゃうのも問題。ノズルで拡散させると手で持ってないと樹上にかかったりするしね。ドリップチューブを考えていたが、ともかくアレ高いのが問題。上水道との相性はいいんだろうけど、地上設置なので作業でダメにしてしまう可能性も気になる。まあ、適当に転がしてもいいんだろうけど。あと、配管が長くなる。マイクロスプリンクラー(棚下スプリンクラー)は確かに邪魔になりづらく、散水範囲も直径で5mぐらいのもあるので、2列あれば大体どの木も乾きすぎるって事はないと思う。んが、水量をすごい使う事になってしまう、むう。ドリップなら幹回りだけだからなぁ。それにスプリンクラー使うんだったら、もう普通の散水チューブを柱の回りを通せばいいんだしなぁ。

 ・アグリサポートは2名ほど候補がいるみたい。デラのジベ時期が読めないんだよなぁ・・・大規模農家さんなら、ある程度の幅の中でやっちゃえるんだろうけど。あと天候が今年ややけにカラカラで続いているので、ジベ前に一度荒れるはずで、それが早場の所を直撃しそうな気も。ま、雨よけは平気だけど。

 ・覚え書き ふとした時にもらす何気ない一言が後でなんか心に掛かる事がある。今日思い出したのは、先日のブドウ栽培を習った先生に出荷規格の話をしていて、「2kgを7割にすれば出荷の手間は大分違う」と言った後に「2kgを自分は5つの等級に分けている」って言葉だった。この人は検査員もたしかやっていたはずなので、大前提としてブドウの等級を付けられる目を持っている。5つと聞いて普通に思うのは、ブドウの品質等級をそのまま当てはめた物、つまり秀1,秀2,マル秀1,マル秀2,良の5グレードである。農協から市場への出荷等級は3グレード、秀、マル秀、良であり、良はそもそもロットとして出したくない選外なので実質は2グレードだと言っていい。ま、同じマル秀でも本当にいい物、ちょっと見劣りする物があって、同じ評価だと悪いので内部では区別しているのだ。外部だと「秀1ばっかの秀が欲しい」とかあるのかも知れないが、そこらへんはノータッチなので分からない。
  さ、て、じゃあ内部評価基準の5段階なのか?でも良品の2kgなんてフツー作らないぞ、それはパックにすべき等級だ・・・でもサイズ的に2kgの方が収まりよくて2kgにするとか、盆前出荷で量が欲しいって時に出すのかなぁ?いやいや、大体良品作るような人じゃないし、そうすると出荷規格とは別のランクでも作ってるのか?って気になる。実際、秀1が農協出荷規格の一番上だが、作っている人達の間では、むしろ秀1の中でより良い物という感がある。地域全体でみれば秀1なんだが、それは言ってみれば「ある水準以上」は全部そこに入ってしまうので、あんまり価値を感じないのかも知れない。ちょっと穿った言い方をするなら、需要と供給があって全体の出来があると、6割秀、3割マル秀、1割良、みたいな割り振りがあって、絶対基準でやる訳にもいかないのかも知れない。実際、審査が甘かったり辛かったりする事はままある(が、トータルでは公平ぐらいに考えて私はそこにあんまり不満はない、元々品質良くないし)。ま、5段階があって、その日の収穫を5段階にする訳ではないけれど、なんか気になった話だった。
  あ、もう一つ、覚え書き、デラの出荷は9月25日あたりで締めきられる訳だが、この人ですらギリギリまで出しているらしい。盆前出荷ですごい価格が良い時に全部出せればいいと分かっていても出来ない、それは熟度の問題もあるだろうが、出荷能力の方も聞いただけでびっくりする量だ。1日1000房って言ってたかなぁ、24個入る箱だと40箱、いや、80箱って言ってたか・・・私は20箱でも毎日はちょい厳しい(ただ36房は入ってる)。月に出荷日が20日あるとして、8月10日あたりから9月25日まで30回出荷出来るとする。単純に言って3万房で、これは3反前後の平均量だから、あってるか・・・昨年も私は巨峰が完熟しちゃってるの分かっていてもデラを優先して出さざるを得なかった。それはその人も同じらしい。そこをどうするか・・・だな。





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Posted at 2014/05/07 22:42:45

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