2014年12月10日
今日の仕事
・シバウラのハンマーナイフモアの刃の取り外し終了、割りピンは面倒な部分もあるが、時間はかるとそんなでもなかった模様。ピンは消耗品なので、面倒なのはグラインダーで飛ばした。独特なのは一番端っこになる刃の固定方法で、ケースサイドと干渉するので端だけシャフトの挿入が逆になっている。ピンだと入るけどボルトだと無理で、そういう攻めた設計のためにピンは良いとも言えるが、その意味は未知数。確かに短いシャフトで多くのフレールを振り回したい場合は良いように思えるが、ボルト分の余裕をもうけたら同じじゃないか?みたいな。また枚数もへんな事に気がついた。32枚というのは16対であり、取り付け部が3列のシャフトに対して重量バランスが取れてない。
たとえば建機グリーンでこの分野で妙に存在感があるバロネスは3の倍数(72とか)だしクボタも3の倍数、ところがオーレック・共立と古いシバウラは32枚がある。あと、これを見てたらトラクターの刃が終わっていた事に気がついた。そして検索したらシバウラのSL1603についてるロータリー用の爪がナタ爪だけになっていた。以前は青い爪とか選べたのに・・・・
・その後、明日の剪定講習会の前準備で懇親会の買い物とかしたのだが、簡単にするはずが結構無駄な買い物に引き回される感じで疲れた。頑張ってやってくれるのはいいんだが、結局いろんなしがらみで古くさい方法に自ら飛び込んでいくし、簡単にするってって料理やるし、調理でどんどんオカン面されるのにいい加減嫌気がさしてた。どうして団塊世代って人との距離の取り方が下手なんかな、自分の息子と上手く行ってない訳じゃないだろうに、ほっときゃいいじゃんと。多少なら年長者だし立てた方が仕事してくれっからと思ってたけど、もう無理ぃ。
・最後にワイナリーで借りた本返して、もうアテにならないのでワイン会用のは自腹で買った。いいわ、いい加減もうあそこのガバナンスや営業は頼らない事にした。知られない方がいい事もあるだろ。その後リンゴ購入、王林というリンゴがほしかったので食べたが、フジに慣れたからかなんなのか、若干肉質がぼけているような感じはある。でも香りや甘さは王林ってリンゴは好きだわ。実は王林は農水省の登録品種ではない。なんのしがらみか政治的な話があったのか、これだけ優れたリンゴなのに登録品種にならなかった。しかし現実に青リンゴ系の爽やかな香りとフジ以上の甘さで栽培者が増えた。現在は黄・青系はそこそこ増えたので、そこまでメジャーでもないだろうが、リースリングに通じるカリンの香りは捨てがたい魅力がある。
・「新 ・日本のワイン 山本博著」 10年前に出た本の追補改訂版らしい。流行のワインツーリズム的な物、写真が多くワインの特徴網羅したカタログ的な物ではなく、文章のみでワイナリーの歴史や現在のスタッフなどを紹介してある「お堅い」感じがする本。興味があるワイナリーは取材してあるが、そうでないワイナリーも多数あり、著者が本当に一つ一つのワイナリーを取材してきたのだろうなと思わせるし、多分そこそこの歳で日本の業界を見てきた人なんだろうなと思わせる。見方が硬いというか正直おもしろみに欠けるし言葉のチョイスも古いと思ったら弁護士で今は80歳超えてた。
この本でよく出てくる言葉に毀誉褒貶という単語がある。意味は分かるが発音むずいよね、きよほうへん、口語で言われたのを聞いた事もない、言ったこともないが。んで、日本のワイン会で燦然と輝くパイオニア達に「きよほうへん」って気軽に書いてるんだな、このオッサン。まあ、言葉の意味としてはそういうのは分かるよ、でもこの単語はちょっと実在の人物に悪意なく使って良い言葉じゃないんじゃないかと。大人の物書きなら「評価が分かれる」「評価が二分される」「一部では高く評価されている」程度の方がいいんじゃないだろうか。普通の人間だって評価が皆が同じような人は少ない訳だが、この単語には積極的に嫌うニュアンスがとても強く出ている。つまり、評価が分かれるんじゃなくて、すごい嫌う人がいるって事になるので、「なんかやらかした人じゃないか」って意味合いが出てしまう。そして、それを知って尚この言葉を使っているとするなら、それはそれで正直すぎる本だなぁと思う。実際、そう書かれた人達はかなり思い込みが激しく自分の信念に忠実なあまり、世俗の大半の日和見主義者達に嫌われている。あるいは心ある少数の人には哀れまれ、エキセントリックな言動を好む過激派からは信奉されている。
ずっと昔にも「メディアはエキセントリックでドラマティックな話を繰り返しすぎる」と書いた。たとえば無農薬リンゴ栽培の木村さんとかを、ことさら特例として書いて逆に自然栽培を特殊な物にして希少性を高めてしまう。同様にワインもそういう文脈の本が少なからずある。しかし、調べると実際ワインはキチガイ薬というか魅力にとりつかれて人生誤った人達が辛うじて成功させた部分が結構あるのだと感じる訳で、そりゃ毀誉褒貶も激しい業界だわと。それでも日が当たらない部分で頑張っていた人達もいるので、メディアでの面白さと実際の貢献度を忘れちゃいかんよなぁと思う。たとえば今回川上善兵衛の岩の腹の話も出てくるのだが、この人は信念がほとんど狂ったレベルで、経済力がそれについて行ってしまったばっかりに家を傾けている。よく「新潟の零細農家のために殖産産業で」と言われるが、彼自身のお家はなだたる名家だったそうで、よく庭を潰してブドウ栽培を・・・と言われる庭はうちの犬飼ってる裏庭ではなくて、兼六園ほどじゃないにせよああいう日本庭園の名園だそうだ。殖産産業としてブドウを選んだのはよくある話の一つだが、零細農家云々は実は事業が破綻しかかって農家から委託醸造の形でやっとワインを作っていたという所もあったのかも知れない。ある時代以降は、むしろ娘婿の英雄さんという俊才が裏を支えていたのだそうだ。とは言え、そういうサラリーマンというか官僚の優秀なのは再生産出来ても、シグルイ的天才は一端出来上がった帝国にはなかなか生きづらく、栄枯盛衰は必定なんかもね。
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Posted at
2014/12/10 21:12:57
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