2014年12月30日
ATD-X飛ぶ
・ニュースでATD-Xが来年1月に初飛行というニュースが出ていた。本当なら独自開発戦闘機は1977年のF1以来という事になる。ニュースへのコメントなど読んでいて「なるほどなぁ」と思った点もあったので世界情勢との絡みで考えて見たい。あ、その前にATD-Xを試作戦闘機って紹介しているニュースはどうなんかなぁ。あれは試作研究機で兵器搭載能力は無い。一応武装のステルス化の研究としてランチャーは実装するそうだが、そこに乗せるミサイルがあるのか不明。でもサイズや推力見ると、F1より長さは3mほど短いが幅ははるかに広く、6t程度の推力に対して10t程度あるみたいだから、かなり高度な実験機にはなるはず。
よく、この手の問題で出てくるのは「米軍との関係」だ。実際F-X選定ではF22やF35、F18と並んでユーロファイターが出ていて、求める性能と価格ではユーロファイターが本命でもおかしくなかったのだが、結局まだ出てもないF35って事になった。端的に言えばアメリカはF22を日本に売らない事で中国やロシアに対して媚びて見せた訳だし、日本は同盟関係を韓国並みに下げられたという見方も出来る。まあ、現実にはF15でも充分ではあり、過剰な軍拡を嫌ったのかも知れないが、中国はそんなのお構いなしに軍拡やってるし、F22を売ってもらえなかった日本政府はアメリカからの圧力を再認識し、結果としてアメリカ依存への危険性に目が覚めたんじゃなかろか?
私は戦闘機による制空権確保がどのぐらい有効なのかはちょっと疑問には思う、特に専守防衛のケースでは。もし相手側に本格的な侵略の意志がある場合は、まず空爆だけでなく地上戦力も展開するだろうし、そういう時には飽和攻撃を行うだろうから戦闘機だけで守りきれる物でもないだろう。それはミサイル防衛に関しても同じである。そんでも原発あたりはイスラエルがやってみせたように絶対防衛目標であるし、そこにステルスが張り付いているかも知れないという事だけでも防衛上はかなり有利なんだろう。そうは言っても戦闘機だけ優秀でも意味はないのは事実。防空網から補給体制からネットワークから携行兵器(ミサイル)から全部を自前ってのは結構な負担だ。とは言え、試作するからには実戦機を作るまでは目指すんだろうな。
問題はATX-Dが実用機になって、そのコストをどう回収し、世界の政治の中でそれをどう使うのかという事でもある。この機体は政治的な問題でもあるのだ。私は武器輸出に積極的に賛成ではないが、どうせ作るなら中立国や平和的な友好国に選択肢として取り入れてもらうのはいい事だと思う。実際、日本でもFXの第一段階ではグリペンぐらいは考慮した訳だから、その逆がダメってのはおかしい。ただ、じゃあ、どこに売ってそれがミリタリーバランスにどう影響するか、ですよね。
まず売れない国は仮想敵国(今あんまり言わないね)、中国・ロシア・韓国ですね。特に技術コピーの観点からも韓国には絶対出せない。アメリカとかなんか言いそうだけど、そういうならF22でも売ってやれよって言えばいいでしょう。まF35を入れるそうだから、この問題は後で。北欧やスイスなど中立国はもしかしたらですが、航空防衛あそこらへん必要なんかな?アメリカの逆導入は難しい所です。F35の次の計画を聞かないので彼らが何を考えているか分かりませんが、F22ですら生産やめてる。あと、あの国は実際の戦争で使ってしまいそうなのも痛し痒しです。個人的にはF22売らないような非同盟国には売らないでいいと思う。中東はもっと使っちゃいそうなのでダメ、アフリカはいらないでしょ。東南アジア諸国では多分ベトナムやインドネシアあたりは買いそうな気はします、特にベトナム・フィルピンあたりは対中警戒もあるし。逆に言うとちょっと武器輸出がそのまま同盟拡大で周辺を無用に刺激しそうではある。
中東に並んできな臭いのは南アジアのインドあたりで、これ多分本命なんじゃないかと思いますが、ロシアすらモンキーモデル売ってる国なのでなんとも。パキスタンとかアフガニスタンも横にあって、お互い核保有だったりするし。安全なのはオセアニアでNZやオーストラリアは親日国でもある(あった)ので、関係改善の面でもいいんじゃないかな。ある意味対等な環太平洋の軍事・経済バランスとしてオセアニアとの関係はもっと深くなっていい。もう一つはNATOです。ユーロ圏はなんやかやと問題ありつつも、共産圏ともアメリカとも距離を持っていて、しかも軍事的にバッティングしない格好の相手ですし、戦闘機も今のところユーロファイターですから第四世代です。第五世代を試作したって話は今のところ聞かない。まあF35の協同開発国もありますが、フランスなど英国米国が嫌いな国もある(ここはユーロファイター計画から離脱してタイフーンを使ってるし)(もっとも、フランスは死の商人だからなぁ)。F35ではレベル1がイギリス、レベル2にオランダ・イタリア・レベル3にカナダ トルコ オーストラリア ノルウェー デンマークが並んでいて、スウェーデンやドイツ、フランスあたりは空白地帯です。ドイツなんかタイフーン以外はトルネードとF4ですから、状況としては日本とよく似ているかも(対艦能力は無駄になりそうですが)。
・ヤマト2199,監督が出淵さんなのでメカは結構いい。1の最初の所であやうく落涙しそうになるのだけれど、後からどんどん女性キャラが出てきてキャラ作画が甘くなるのはどうしたものか・・・とは言え、オッサンには楽しかったのことですよ。一巻に3話も入っててお得感あるし、音楽も良かった。声優も新しい人もいれば、古参もいて、そこのギャップも楽しめた。ドラマの伏線の貼り方も原作準拠でもあるのだろうけど、いいわぁ。
少し気になるのは、戦艦の重さ感とか宇宙であるためか妙に軽い事。また科学的に見れば宇宙の再現はかなり怪しい気はする。別にリアルが見たい訳ではないが。それから文句言ってしまったが、森雪とかツンツンしてていいです。松本作品的な感じとはまた違うし、ヘルメットの時のアップ髪がなかなか。
指揮系統はあれどうなってるんですかね?部門の長が前線に行っちゃったり、その間普通に艦長とかが司令やってて笑った。個人的には青臭い感じのオリキャラがリアルで良いが、これフラグがビンビンだな。
・巨峰の剪定やってると、「デラは終わったのか」と声を掛けられる。荒剪定なんですーって言うけど、個人的にデラを優先するという考えが全く無いので・・・
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Posted at
2014/12/31 02:59:49
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