2015年11月26日
植原葡萄研究所さん
・「日本のブドウ ハンドブック」というのが今年の7月に出ていた。最新のブドウ本というだけでなく、書いたのが日本の種苗会の横綱、植原さんだったので非常に興味深く読ませていただいた。まあ本の2/3は品種カタログ、前振りは歴史の話で、本当に面白かったのは後半のプチコラムだったのだけれど、ブドウの文化的側面まで考えて育苗を頑張ってこられている事は尊敬というか感謝というか。今更「そういえば」って気がついたのはブドウの芽の話で、黒系ブドウは芽が初期は赤い(葉緑素の発達以前にアントシアニンが多いため)と言う部分。これ、改めて考えて見ると、枝や紅葉もそうで、真っ黒になるスチューベンやパープルは紅葉が赤い。逆に白ブドウのナイアガラなどは黄色で、デラもそうだが枝は赤い。巨峰は黒葡萄だが葉っぱは黄色で枝が赤なのでデラと同じだ。
他に重要な話題として「裂果」と「病気」の話が出ていた。ただ病気にバンプが載ってない事はどうかと思う。ベトはボルドーなどで防げるので、欧州系の特別弱い奴でなければ問題にならないと思うが、バンプはもう出る奴は出るし被害も甚大になる。で、灰色カビ病など果実が腐る系の病気の対策として「房洗い」というのが紹介されていた。これは花ガラを洗い流す事でガラの部分が病気の温床になる事を防ぐのだそうだ。確かに指導でも花ガラを流す事は重要と言われていて、トルキャップはメリット黄色による薬剤処理、ジベのカップ処理で流す技術などは紹介されている。別個に洗う事はジベが飛んでしまう事や病気を逆に広げそうな危険も感じるのだけれど、お困りの人は試してみる価値はあるかも知れない。コンプレッサーがあればエアで拭いちゃうのが楽だと思うけどね。
裂果に関しては「水耕栽培でもベレーゾン以降で窒素を切れば弾けない」という事で、窒素の多さが裂果に影響を与えているのと、当然ながら大玉傾向も弾けると言っている。だからジベも満開後で太らせすぎない事だと言う。窒素に関しては施肥自体やめて石灰とかだけにするような感じを受ける。これはスレ果に似ているカスリ病でも同様だそうで、果実細胞を強くする事だそうだ。なるほど、確かに窒素が多そうな豊饒な土ほど裂果が出やすい気はするが、じゃあ窒素を切れるかと言うと難しいだろうな。私は化学肥料の窒素は元肥では使わず、葉面散布でちょっとだけ使うぐらいだが、それでもはじける。堆肥など土壌の腐植増加を考えると全く無施肥にはしづらいし、樹勢が落ちやすい。樹冠を狭めて1本あたりの窒素割合を増やすなどで微調整する事になるが、計画密植で窒素量から樹冠面積をきめ細かく調整するのは難しいんじゃないかな、実際には肥沃な土地なら疎植とか普通にするけどさ。また降雨と窒素の関係もあり、やっぱり雨が降ると水だけじゃなく窒素も吸い上げてしまいがちだ。
そうなると、適度な痩せ地に樹勢が強くも弱くもならない中庸ぐらいを目指して植えるって、ごくごく普通の事になるだろうな。
・今日はとうとう雪が降った。とうとう、というか、これまで異常に暖かかったのでやっとという意味。積もらなかったので、明日の軽い青年部活動は普通にやる事になりそう。
・MGS4二週目プレー、ムービーがいかに多いのかを思い知る中身だった。さて、ノーキルノーアラートは無理でもノーキルぐらいいけるかと思ったが乱戦での誤射が若干あって3人だった。被発見はもう誰が見たのか分からないような感じだからなぁ。
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Posted at
2015/11/28 00:58:54
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