2016年08月10日
苗がない・
・シャインマスカットの苗が中等苗しか残ってなかったみたい。うーん、標準に比べ2ランク落ちる最低品質品なのに、価格は1割程度しか差がないので、選べるなら絶対買わない苗なんだよなぁ。ここに限らず標準苗でも結構根が少ない奴はあるので、どの基準なのかで話が変わってくる。標準苗の中の悪い奴程度なら許容範囲だが、あれの下のランクより大きく見劣りするなんて問題外だ。大抵の植物は生長すれば差が分からなくなるけれど、一方で原因不明に調子が悪い苗ってのは後々後悔するような欠陥を抱えている事もある。うちであった例として、接ぎ木部分が折れた苗があって、これは穂木と台木の半分だけで繋がっていたケースで、成長したら自重でもげた(でも死ななかった)。でも一年待って、欠損部分を補植するぐらいの感覚なら、別にもうどうでもいいかって気にもなる。
・今年はブドウの検査評価が厳しくてめげそう。ハウスは毎度生育途中でしなびというか熱で焼けてダメな感じになりやすいんで、私も品質はそんな物だと思うけれど、例年の検査の中央値はもう少し下だったと思うので、誰が検査してんだか。てか、今年見てないワ。
・最低賃金を1500円にすると需要や消費額が増えるという試算が示されて、結構笑った。賃金が13兆円増え、消費が16兆増え、関連経済効果が30兆円とかになるのだそうだ・・・これは全労連の試算らしいが、シンパシーが吹き飛ぶ気がする。
第一の問題は、財政的裏付けがないまま最低賃金を増やすと中小企業が破綻する。ブラック企業撲滅にはいいと思うかも知れないが、そもそも労働基準法守ってないから問題なのであって、こういう最低賃金なんか意味ないだろう。また、この政策は結局労働力のインフレになるので、国内では完結するんだろうけど、国際競争力が著しく落ちる。それこそ移民問題に直結する。そして、税収が増えるとか予想しているが、物価比率で考えるべき所得が、単に数字で捉えられて課税がより酷くなる事や、移行期に生活保護などセフティーネットが変動を吸収できなくなる。
確かに大企業としては安い派遣労働者が高くなるんだったら社員にした方が良くなるが、実際は社員の実際の時間賃金ってどのぐらいなんだろう?1500×8×5×4=24万円となり、年収に単純にすると300万円前後だ。確かに派遣労働者が最低300万ぐらいないと生活していくのも無理という基準からするといいが、社員が300万円でこき使われると思うとあんまり良いとは思えない。まあ様々な社会保障もうなぎ登りになるから、実体経済は更に悪くなるだろうな。
最低賃金はまあ分からないでもないが、基本的に労働力も市場経済では需給関係で自動的に決まるべき物ではないかとも思う。これは再生産が可能かどうかすら関係ないので、再生産を割る金額になったら供給が減るというのが経済の初歩だろう。無理矢理供給を維持すれば、逆にさらに需要が無くなる悪循環になる。ただし、この需給相関曲線は裏返すと内需と供給の相関曲線になる。労働力があるから需要が生まれるのであって、片方をヘタに減らすと止まらないデフレスパイラルに陥る。簡単に答えが出る話ではないけれど、もう少し責任のある政策提言をして欲しい物だ。
・読書はビブリア古書堂の6巻一気に読み終えた。感想としては「本格は本格で難しいなぁ」という所。今回は推理パートは消去法的な、あまりスッキリとはしないやり方が多かったし、何度騙されてんだ・・・って部分もある。人物描写は犯人を犯人を分かるように描写したらまずいのだが、一方であからさまな容疑者から何も感じないと一人称の主観は人を見る目がないという事になってしまう。今回は容疑者が絞られているだけに、そこがリアルから見ると気にはなった。
しかし、最大の問題はやっぱり人間関係の狭さと、そのネットワークのワンパターンさである。作家というのはえてして人間関係の理由付けに深層心理にある特定のパターンを作りたがる。三上さんの場合はこれは「不倫」であり、とうとう登場人物がほとんど不倫・不貞関係の結果の親類になりかかっている。おいおいおい、である。しかも登場人物がシリーズ通して固定化しているので、「意外!あの人とあの人は実は親族!」みたいな、一回なら驚いた偶然の連発になっている。
さて、今回は物語の最初部分からの伏線回収というか、黒幕をあぶり出す回だった。しかし、作り方が丁寧なので、最初から怪しい人物が一人しかいなかったというか、特に引っ張らず実行犯から黒幕がすぐ出てきたので、あんまり黒幕らしくはなかった。メインの謎のためにサブの謎を解いていく必要がある、というRPGのフラグ管理のようなシナリオは大変良く出来ている。本の内容との関連づけも今回もしっかりしている・・・というか、太宰治をテーマにしたからこんな暗い内容になっているんだろうねぇ。失格人間のオンパレードである。むshろ、今回はそういうどうしようもない敵にどう抗うか、立ち向かうかという「ミステリー」というか「スリラー」的な要素が強かった。
作者はあと1巻か2巻で話を閉じたいと言っていたので、勝手に予想をしてみる。回収してない問題としては
1:母と娘の勝負がどうなるか。
まあ、主人公とヒロインの関係が、母親と父親の関係とどう違うかという所に落ち着くかと思う。そして、そんな親子の相克の作家と言えば夏目漱石をおいて他にないだろう。多分門とか三四郎あたりで勝負になるんじゃないかと思うが、日本の人気作家として「芥川龍之介」があまり触れられてないのは遺憾。2巻やるなら間に彼がはさまるはず。もう一つは宮澤賢治で情緒的に逃げる手も考えられるが。
2:母と父、母と祖父の関係の謎
そもそも失踪の直接原因も分かってないよね。まあ以前のテーマからすると、意外な人物とまた不倫とかそんな事があったとしか思えないが。
3:シダさん空気
シダの過去とか、母親との関係が語られていない。どこかの女性を助けるために会社の金を使い込んで破産となると、もうシダさんが母親と関係していたとかになる訳だが、恩人みたいな言い方しているのでちょい不明。
・仕事は出荷と収穫、ほとんど贈答グレードがなくてギリギリ要求分をでっちあげた感じ。発送の箱は一つ問題があるのを見落としていたので、元に戻さないといけない。夕方からはメリット赤の散布をはじめた。3日置きで3回ほどやるらしい。結構草やクモの巣があって走っているとひっかかるし、また孫房が沢山生えていてびっくりする。強い枝は先の方の副梢でも房を持つようだ。巨峰は一本完全に死んだので、穴埋めが急務。結構大きい穴なので2本ぐらい入れないと埋まらないかな。巨峰でいいのかという事も含めて考えたい所。
・明日も出荷、収穫。ハウスは大体1/3ぐらい終わったので引き続き頑張りたい。すごい遅いと悲観しがちだが、おそらくこのペースなら後一週間かそこいらで終わるし、そうすれば露地を9月中に終わらせる事も不可能ではなくなる。が、パープルの注文がもう多いので、お盆前に1日パープルづくしの日が必要そう。
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Posted at
2016/08/11 20:59:15
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