2016年12月19日
混迷の世界・黙って俺についてこい
・発表直後からネットではさんざん叩かれたトヨタのソリオ、というかダイハツのトールだかルークだかタンクだかもうわけわからんのだけれど、それが目標の10倍も売れているそうで、やっぱり識者や自称評論家が叩く物は当たるという嫌なジンクスがまたしてもあたった。まあトヨタがそのクラス売れば絶対売れるとは思っていたし、売れるから良い悪いではないのだけれど、世間はあれに抵抗がないのか・・・というのが本音。オッサンにはもうあの形でケバいメッキちゃらちゃらしてるとどれも同じに見えますです。
・今更だけど、トップを狙え2のバスターマシン19号ことディスヌフ、ずっとどこかで「この形の大型ロボって見た気がするんだが」と思っていたのがやっと映像見て分かった、ブラックゲッターだ。真ゲッターで出てくるゲッターロボなのだが、こいつがダークヒーローしていて、あの雰囲気がすごいある。というか、今更なんだけど、バスタービームとかゲッタービームなんだよな。進んだ科学は魔法と見分けが付かないというのが、リアルロボ志向だったトップをねらえとスーパーロボ系元祖の一つゲッターロボでも言えるんだなと。
・ミニキャブのキャブレターについてた意味不明のジェットの名前が分かった。パワージェットだそうだ(多分)。パワージェットってあまり聞かないのだけれど、HRCが解説をしてくれているので大雑把に書くとこんな感じ。普通のキャブはNJ,SJ、MJらへんで燃料の調整をしている。が、高回転高負荷にMJのピークを合わせるとその前後の燃調が濃くなりすぎ、逆に周囲を合わせると薄くなりすぎる。そこでピークパワーに合わせて燃料を吹くようにしたのがパワージェットで、要は新しい燃料系が存在するんだからそこは濃くなる訳で、その分MJは番手下げる形になる。
2000年頃までのRS125はパワージェットは補助的に燃料を補給していて、MJの番手は高かったそうだが、それ以降ではパワージェットの割合を増やして逆にMJを下げていくセッティングがそうだ。このメリットはよりオーバーレブ特性が得やすい所だろうと思われる。で、パワジェットがないキャブの人間はこう思う訳、「ニードルジェットで低い方の燃調は取れるんじゃないの?」って。つまり、低い側でのピークパワーへの燃調カーブはニードルジェットの形状やクリップ段数で絞れる。キャブにもよるが、これだけでピークでも大分下がったりする。この問題はレーサーのように高回転までしっかり使い、低回転はそこまで重視せず、しかも強制キャブのようなライダーの意志にダイレクトに反応する必要がある物の場合じゃないかと思う。
じゃあ車に使うのは意味がないのか?これは車は車でかなりワイドレンジに対応する必要があるからではないかと思う。低回転だけ使うなら多分いらなかったんだろうけど、90年代後半のキャブ車はかなりパワーも出しているのにシングルキャブのままだった。本来ならこの排気量をシングルキャブでカバーするにはツインボディーにするとか独立キャブにする必要があったと思うのだが、コスト的にも排ガス規制的にも出来ない。そこでシングルキャブに様々な後付けをして対応していたのではないかと。インジェクション化はそういう意味でもあの時代が限界だったのかもと思う。この後さらにジェットを複数にしてデジタル制御にして・・・ってやるぐらいなら、インジェクションにした方が都合がいい。実際インジェクションモデルに乗ると、生気は薄いけどそつない印象は受ける。
一方でU42Tが戻って来て感動した事もある。まず乗り味はTTサンバーよりずっと軽快だ。履いていたタイヤとパワステ無しのせいもあるが、やっぱりサンバーは重かった。クラッチ正常ならミッションの扱いもいいのだけれど、サンバーがかなりローギヤードに感じた割にミニキャブもギアはさほど高い訳ではなく、回転感があるサンバーの方が伸びはいい。
・世界がまた一段と時計を巻き戻しつつある最近、年末はどうしてこうヘンな事件ばかり起こるのだろうかと思う。難民問題はポピュリストと罵られようが、結局民族国家に近い近年の国家の成立を踏まえると、もう移民排斥しかないんじゃないかと思う。確かに共産主義が強かったソ連時代や現代アメリカのように多様な民族が混在する世界はあるが、結局上からのタガが外れたソ連崩壊後はバラバラだし、アメリカは崩壊しない分ずっとトラブル続きだ。ユーゴもそうだし、シリアもそうだし、民族間の内戦に大国が荷担して戦争が続くという状況を打破するには、民族主義を認めていくしかないような。もちろん、そうやって大枠の民族を認めると、今度内紛を起こすのがイスラム教徒な訳で、それがイラクへの派兵などの論拠になっていたのだが、もう自国でやってる事に世界が一々介入するのは無理な気がする。なんとなればクメールルージュみたいな事もあるんだろうけどさ。
次、トルコにおけるロシア大使暗殺に関しては、インガオホーというかなんというか。というかトルコとロシアって永遠の敵対関係だったはずなのだが、シリア問題でトルコが反政府組織・アメリカと組み、ロシアがアサド政権支持で内戦助長してたのに、エルドアンがクーデターを鎮圧して恐怖政治やってからどこに走っているのか分からなくなってきた。アメリカとの関係悪化が引き金なんだろうが。
中国関係の記事を読むと、キンペーがスターリン的な独裁者になっていっている事件が羅列されていた。なんだかんだ言って中国が伸びている間はいいけど、トランプショックで停滞した時に自由経済から一転ロシアのようなマフィアの国になるかスターリンや毛沢東の時代になるのか。毛沢東時代は対外的にはチベットやインドベトナムとは争っていたが、日本とはそれほど関係なかったというか日本は戦後賠償している敗戦国扱いだったけれど、今回は外に敵を求めて色々やりそうで嫌な予感。
・仕事は研究部の剪定講習会があったが、またデラかよという気がしないでもない。側枝の取り方などベテラン中のベテランがノウハウを伝授してくれるのは勉強になるし、「タブー枝を捨てていけば楽になる」というのを実践出来ていてすごいなとは思う。よく剪定はチェンソー>ノコギリ>ハサミの順と言われ、残すべき物を大まかに決めてから作業すべしと言うのだが、現実にはノコギリからはじめろって言われて出来る人はそうは多くない。思い切りや見えている樹形が分からないので、どうしても現状から木にお伺いを立てて作業する事になる。それを今年は8割作付けでいいんだと割り切って綺麗な樹形に先行投資的にやっていく、確かに正しい。じゃあお伺い立てるのが悪いのかと言うと、まあその人のスタイルだよね。「黙って俺についてこい」か「木のおっしゃる通りに」かだが、果樹栽培は人為的な物だしノウハウがあるなら前者、自身がないから後者って感じかな。棚下短梢とかはもう人為のキワミ。
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Posted at
2016/12/21 22:38:17
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