2019年12月28日
パーツリスト楽しい
・パーツリスト届く。バイクや車は普通サービスマニュアル(SM)とパーツリスト(PL)が存在するが、PLは図解になっているので慣れてくると構造の把握はSMよりも楽だったりするし、パーツ番号が分かる。パーツ番号が分かると何がいいかと言うと、もっと根本的な設計が分かったりする。分かると何がいいかと言うと、整備が安く上がる可能性があるのである。
例えばブレーキシュー、今回整備推奨が来た訳だが、調べるとリアのはアドレスV80とかセローとかヤマハ車一般に広く使われているのだった。いや、純正形式は違うみたいだけど。一方リアのは・・・型番は違うんだが、やっぱりメイトやセロー、あとスズキ車もカバーする互換品がある。おそらくサイズとしては入るのだろうが、摩擦力関係でロックさせづらいように違ってるんだと思う。純正なら3000円ちょっとだが、安ければ700円ぐらいかある。知ってるブランドでも1000円ちょっと。まあ摩耗してないと思うので保留。
次はVベルトだが、これが全く出てこない。純正は出てくるが今ネット価格は7000円を超えている。うーん、保留。しかしウェイトローラー(WR)を調べると同じ品番がシグナス125で使われている。まあWRはサイズがほんと決まり切った物しかないので重量違いかマイナーチェンジで摩擦材の高性能化(こっちは滑らせるためなので上位互換)や品番統合がされる。で同じ品番が使われているんなら、きっとエンジンはシグナス125の物だろうなぁ、みたいな推測も出来る。であればVベルトも案外似たような物じゃないかな、とも。まあベルトは採寸すれば流用が容易なパーツなので、これも後で調べればいいだろう。ただエンジンはシグナスの物とはボアストロークが異なった。特性的にスクーターとATVでは要求性能が違うのでよりロングストロークになってるのは分かるが、安いエンジンでわざわざ作り分けるメーカーは少なく、カム程度で調整出来るのでちょっと謎。まあここまで書いてなんだが、ATVの型番も外見で決め打ちしただけなので、違う中身って事もよくある。そうそう、当然だが構造もこれで把握出来たが、スクーターのエンジンだねこれ。
ただ、大きく異なるポイントが一つある。これは私も他のスクーターでさんざ経験した事なんだが、「やっぱり対策してあるか」ってのがクランクケースのエアインテーク。原付一種はクランクケースは密閉されている事が多いが、二種や良い物になるとケースにブリーザーが付いている。ここはかなり熱を持つので、ここを冷却する事で駆動系の寿命が飛躍的に伸びるのだ。もっと言うとVベルトは変速性能は高いがロスが大きく、それは駆動系で熱として蓄積されている。熱が上がると潤滑すべき部分の潤滑性能が下がり、ベルトのゴム強度が下がりゴムが焼け、スプリングも焼けてバネ定数も下がり全部設計と違う性能になってしまう。なのになぜ開放しないかと言うと、ゴミが入るからやりたくない。だから一種のようにパワーがないスクーターだと密閉してるがハイパワータイプだと問題が出る。で、ATVは負荷はそこまでじゃないと思うが、交換が面倒そうだし、ゴミの侵入は逆に多いので、すごい凝ったインテークとアウトレットを備えたいいブリーザーが付いている。
他にPL見ていておもしろいのは仕様地向けバリエーションの存在、たとえばキャリアーがなぜかカナダだけ違う品番だ。ぱっと見同じなので不思議だったが、後の方のリフレクターのページでカナダだけサイドリフレクターが付くようにキャリアにもステーがある。森の中でも衝突を警戒した法令があるのだるか。あとヘンなのはプラグがCR7HSAなのだが、何故か日本仕様だけ別品番である。熱価が違うとかレジスターが違うとかなら分かるが、NGKのまったく同じ品番で純正品番が違うのははじめてだ。まあカブに使ってるフツーの奴だな。エアエレメントはスポンジっぽいので、壊れてなければ清掃で行けるだろう。壊れてると3500円ぐらい、まあ高い訳ではないがスポンジだからとうとでもなる気もする。ライトバルブは適合車種がATVしか出てこないが、見た感じPH7かH6Bかそこらへんと思われる。恐らく耐振動性能をバイク以上に取ってるんじゃないだろうか?LED化しちゃえば関係ないが。
・ところでATVは一応軍用がある。ユーティリティー用ATVは最小の運搬装置のようで、米軍はポラリスってメーカーのを、ロシアやイギリスも使っている。ポラリスはフラットな荷台でベルトで荷物を固定するようで、前後のキャリアが鉄板、乗員前方にM字型のロールバーがあり、そこに機銃を装着出来る。またフロントに予備タイヤが付く他、リア荷台に銃座を付けているのもある。とは言え、ATVはあくまで輸送用。イギリスのもほぼノーマルのまま武装は兵士の手持ちのを使って訓練していた。まあATVは防御力無いし、移動手段でしかないのだろう。一方ロシアは二人乗りで重武装化しており、偵察バイク的な使い方だと思われる。この手の元祖は恐らくケッテンクラートだと思われるが、これも当初は降下猟兵が無反動砲を牽引するために開発されたが、バイクが使えないほどの泥濘地の東部戦線ではバイクやサイドカーの代わりに使われ、空軍では飛行機の牽引に使われたとあり、まさに現代のATVの各国の違いそのものだ(さすがに空軍で牽引には使わないだろうが)。そうするとアモケースとかジェリ缶あたり括り付けるのもカッコイイと思ったりする訳ですよ。
ブログ一覧 | 日記
Posted at
2019/12/29 09:00:37
今、あなたにおすすめ