・米大統領選挙だが、トランプは「善良でも賢くもない人物でも結果的に(少なくとも日本に対しては)良かった」って困った、しかし良くあるケースだったと思う。政治は結果であると言ったのは誰だったか、どんなに清廉潔白で高潔な人物でも結果が伴わなければ誹られる。それがどんなに外的要因で責任がなくてもだ。逆に誰を選んでも問題が出るのなら、せめて信頼出来る人物にしようという考えも出来るが。また民主主義が巨大化すれば、誰もが満足する政治というのは難しくなる。それは選ぶ政治家より多分国民一人一人の方の問題かも知れない。それで対立するのはアホらしい部分がある。実際は、どの政治家も汚職まみれだから選べないってのも事実だろうけど。
とは言え、絶対守らなければならないのは民主主義的プロセスのコンセンサスの上で上記の事が成り立っているのであり、投票を妨害するとか票を数えないとか不正をするとかは民主主義への攻撃であり、そういう行為には法治国家として厳正に対処しなければならないという事。例えばスポーツでいろんなタイプの選手がいてもいいが、ルールを超えた事をやりだしたらアウトだ。でも、今回の選挙では「民主主義の限界」がいろんな面で出ていると思う。
2つ挙げるとしたら「資本主義と民主主義の相反」と「情報隠蔽」。民主主義は決してAll or Nothingではないのだが、今の選挙制度は小選挙区とかもそうだが、勝者が全部取るというシステムになっている。対立意見との対話やすりあわせを忘れて、選挙で勝てばいいやみたいな感じになってる。特に権力が集中してしまうと、議会で反対派の批判なんか無視しちゃうようになる。開発独裁とかの方が意志決定がはやく、あまりにマイノリティー重視にならなくて良い面もあると思うけど、勝った方がやりたい放題で国民が互い違いに政党を選ぶみたいな単なるシーソーになってる感じすらある。もう一つは、有権者が正しく政治家を選ぶには情報が正しく公明に示される事が必要だが、それが昨今の日本をはじめ怪しくなってきている。他国介入もその一種かも知れないが、間違った情報や隠匿があると判断が難しくなる。もちろん、対立候補がその手の隠蔽を指摘する事もあるが、逆に正しくない指摘なんかも多くて分からないよね。海外だとあまりにフェイク情報が多いので情報信頼性評価サイトさえあるぐらいだし、今はSNSも嘘情報を発信すると表示させないとか行うみたいだけど。