2007年07月01日
体調がイマイチでまだあまり日記を書く元気がないが、弟のシビックに家族を乗せて何故か私が運転するはめになったので雑記。でもすごい衝撃だった。車はEU2とか言う4WDとCVTを組み合わせたG4とか言うグレード。某漫画で富永さんが「エンジンだけやらた元気なミニバン」と言っていたように、ちょっと嫉妬してしまう位のエンジン(駆動系含めて)性能と、笑っちゃうような車体のプアさがミスマッチ。
EUシビックはホンダの一般論の中でも車体の作りの悪さは有名みたいで、それは剛性が低いとかじゃなくて、一言で言えば作りこみが甘い。ドアの動作とかシフトの節度感の悪さは特筆物で、これほどおもちゃっぽいと言う言葉に似合う車は無いだろう。なんと言うか、アルトのようなちゃちい安物感ではなくて、産業機械の「動きゃいいんだろ」ってメカニカル感でもなくて、現実味を感じないオモチャの操作感覚を狙ったとしか言いようがない。でもシフターはほんと酷いね、これ。中身が想像出来るような酷さだ。まあ買った人間はゲート式シフターもDに入れっぱなしだろうから、Dの横がD3で、その下がD2とか言うわけわかめな設定でもいいんだろう。私はデミオのATに先になれたので、横に動かしたらマニュアルモードにするのが合理的だと思うのだが。さもなきゃロックアップスイッチの方が好き。でもCVTだからどうなってんのかワカラン。
ボディー剛性そのものは高い部類だと思う。てか1500ccで1200kg超えるボディーだから剛性自体は2リッタークラスないと困る。水太りしたデザインとは言え無駄な物が付いている訳ではないのだから。で、ちょうど今のカローラと同じ問題、つまりボディーが硬いとサスの性能が如実に出る問題が出てくるが、EU2は見た目より車高が高くストロークがたっぷりしている。つうかコーナーで踏ん張らせると、重心が高いからか、高飛びしそうな踏ん張り方をする。なのでミニバンに乗ってる感じが強いのだが、乗り心地自体は結構良い。シートも常識的な作りだ。ただし、エルクテストすれば飛ぶの間違いないような感じなので、ハンドル切れ角度は小さい。こいつ小回り苦手なのな。デミオが4.6mなのに5.4mもある。ますますミニバンだ。
そう言えばハンドルも最近小さいのばかり使っている事もあるのだが、かなり大きく感じる。多分37.5cm前後だと思う。これにEPSでアシストが結構掛かっているので、これまたミニバンを転がしている感じ。このアシストは結構酷くてあっちこっちに引っかかりや抜けがあって、ゲイン上げたネガが明確。まー、でも、何も考えないで回しても、これだけハンドル大きければええか。タイヤも多分あんまり深く考えたの付いて無いだろうし。
操作系でもう一ついえるのはフット式サイドブレーキの馬鹿設計。私はフット式サイドはあまり好きではない。ただレイアウト上適当な置き場所がない軽ミニバンでついている分にはまあ仕方ないかと思う。あれは踏んで戻ったはず。ところがシビックは何を考えたかリリースレバーってのが普通の車のボンネットオープナーのアタリに付いている。無駄に操作系が増えるし、リリースに力加減が無いのでポンと戻ってしまう。あるいは坂道だとオートリリースになってんのかも知れないが、発進時に左右の手を色々持ち替えたりしなきゃならんのは不便。右手ってのはハンドル握ったら離したくない物なんだが。
ボディーがしっかりしているからかオーディオは割とまともだった。DINサイズだし。他の操作系、メーターはオーソドックス。ややエアコン遠いかな?ホーンがちゃんと鳴るのはよろしい。ヨタ車、マツダ車はホーンは極力鳴らしたくないらしく、それは分かるが、通常の使用も面倒なので、ホンダは偉い。ま、総評としてボディーは何か過剰で無駄に大きい。
ところがエンジンがそのボディーをものともせず引っ張る、しかも5名フル乗車で!カローラでも最近は4速でもきついかな?って坂を悠々と登る。それは決して無理にトルクを稼いだ感じではなくて、中速で綺麗にエンジンが回って登っていく、適度に回転志向の物。実際このエンジンはカタログスペックが4800rpmでトルクピークと決して低回転型ではないのだが、そこはVTECの威力だろうか。ちなみにレッドは6800rpmと5AやMZRよりやや高い。組み合わされるCVTが結構賢くて、D3、D2のセレクターが使いづらい事もあり、ほとんどD入れっぱなしのアクセル踏むだけでも、割としっかりと走ってくれる。敢えて言えばD3の存在意義が不明で、坂道で登っている時にD3にしても変速比が変化しない事がある。折角のCVTならドライバーの意図を汲んで少しはシフトダウンしようぜ!と思うけれど、D3ギア比固定って考え方もあるのかも知れない。ともかくシングルカムの4バルブがこれほど気持ち良く回ったらDOHCの意味ねえな。
レスポンス自体はそれほど良くはなかった。と言うかこれ電スロだと思うのだが、なんか踏み始めから違和感がある。まるで可変抵抗踏んでるみたいな、そのボリュームの下の方が固定抵抗のセレクターをラフに並べてあるだけみたいな感じ。デミオはATが馬鹿でエンジンはレスポンスしてるけど吸収されている感じだけれど、EUシビックのはエンジンもCVTも仲良くプログラムされていて、等しい程度でボンクラな所がなんとなくほっとする。デミオ乗ってるとストレス溜まるけど、EUのはどーせスイッチアクセルだしー、と割り切れる。
さて、これらに加えてホンダ車ミニバンで良く感じる事でEUでも顕著だったのはブレーキがプア。なんつうか、滑り込む。車重や性能に対して容量足りないよね。最近弱いブレーキの車に乗りなれてないので、止まるブレーキに関しては不安を覚えたけれど、コントロール性自体は良いと思う。4AGローター>デミオ>EU>5Aローターぐらいな感じ。フロントもしっかりしているので、もう少し効いてくれても良かった気はする。細かい所だとライトは暗い。この年代の車にしちゃ黄色い上にかなり暗い。多分HIDの事考えてああ言うライトデザインにしてんだろうけど、まともじゃない。
商品コンセプトとしては限りなく低い評価しか出来ない。多分汎用のエンジン積んでるから、消費者はこの値段の大半はボディーだと思うはずだが、ボディーは絶対性能は別として質感はかなり低い。無駄に広いけど、学生アパートのような広さだ。でもエンジンとCVT関係だけはすごい羨ましい。ホンダのエンジンってだけでありがたがる人も多いけれど、実際問題1200kg超えてるボディーをこうもあっさりと走らせられる1500ccを他社は持っているだろうか?シートもバックのクッションにゲルっぽい軟らかさがあって好きかも。
Posted at 2007/07/01 01:45:07 | |
トラックバック(0) | クルマ