2007年10月06日
・コンプレッサー1号と一緒に拾ってきた汎用エンジンの修理。話では農耕機に付いていたそうで、実はベルトプーリーだけでも買うといい値段がしたりする。馬力は定常2.2でフルパワーが3.4の芝浦製、ガソリンである。
・まず拾ったときから圧縮とガソリンタンクはチェックしておいた。これがダメだと大修理になるので。外見が良くてもクボタの奴は全くダメだったりしたので、ユーザーがちゃんと管理していたかに掛かって居る。次に見るのは点火系だがどうやら死んでるくさい(涙)。ただ点火系そのものが死ぬ事はフラマグ点火だと滅多に無い(と思う)ので、周辺からばらす。タンクを外してキャブを外すと配管チューブがダメになっているのも確認。これは消耗品だからなぁ。キャブは私は初めて見るタイプで、ダイヤフラム式ではないアマル式なのはいいのだが、メインジェットと思しき物がフロート室を押さえるような形で刺さっていて、その外にメインジェットのニードルバルブらしき物がある(バイク用だと無い構造だ)。スロースクリューは独立してある。恐らくだが、NSRキャブで調整式メインジェットと言うのがあるので、そう言うシステムではないかと思うのだが、ここは完全に腐っていた。キャブのドレンもあるのだが、アクセスが悪くユーザーもキャブまでは抜いてなかったようだ。むしろタンクなんか抜かなくてもキャブ抜いとけば始動は楽なんだけどなぁ。ここはクリーナーにどぶ漬け。
・オイルは随分綺麗なのが入っていた。ただ夏場SAE30指定(冬場20)で実際そんな粘度に感じるから、純正か農耕機械用にそう言うのがまだ売っていて最近入れたのか、全く使わないで密閉状態で保存していたのかは判断が難しい。ま、怪しいオイルは抜く、こんなんタダだし。買い置きのFUCHSの10W-40(キャラットMC)を入れる。その他、エアクリはエレメント欠品、プラグコード硬化&キャップ破損(原付のストックから流用)、スターターコードはまだ使える。整備ではエアコンプレッサーのエアガンが大活躍だ。後は塗装ガンと空気入れ、インパクト、エアホース、そしてブラスターが欲しい所だ。
・面白かったのはボルトサイズで13mmが多用されていた。いつも思うのだが、ボルトサイズは軽量化にちょっと目をつぶれば統一が望ましい。でも13mmは中途半端だ。思うにインチサイズの国に間違って使われて12,7mm(1/2インチ)レンチが掛かるとかそういうつまらない事考えているんじゃなかろうか?でも10mmとかも使われているしなぁ。
・またキャブのリンケージが物凄い複雑で驚いた。農耕機械はほとんど定常運転をすると思われるのでスロットルはそんなに厳密な物である必要はないのだが、スロットルワイヤーが引っ張るレバーはスプリングでリンクしてあり、そのレバーとキャブもスプリングで結んで合ったりする。つまりエンジンとスロットルは二個のスプリングで迂遠に結んであるのだ。暴走対策なんだろうが、スプリングが弱いリンクが渋くなると全然スロットルの意味がない。ところが不思議な事にスロットルレバーは別途操作レバーがあるので、そっちで半ダイレクトに操作出来るし、そのレバーにも操作説明があるからそう言う設計だったようだ。何故に?またチョークもダイレクトで笑える。スロットルとチョークはどちらも垂直のバタフライだ。こんなシンプルな構造だとスロー系は意味ないな(ちなみにキャブは刻印が無く正体不明)。
・で、キャブはこれまでで最大級の汚れだったのだが、なんとか修理した。ドレンコックが相当詰まっていて、いくら緩めても抜けない。これじゃユーザーがどんなメンテしても無駄だったろう。ヘッドも外してみた。これはサイドバルブなのでヘッドは2ストと同じ蓋にすぎない。ピストンヘッドの焼けは悪くなかったしシリンダーにも傷・磨耗跡はなかった。締め付けトルクは2kg。で、仮にガス入れて始動を試みたが、やっぱりガスはきているし圧縮もあるけれど初爆が無い。点火系だと絞り込めたようだ。
Posted at 2007/10/06 18:07:24 | |
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