2009年01月05日
・近所の乗馬クラブに問い合わせたら馬糞堆肥を軽トラ一杯1000円で売ってくれるそうで助かる。馬糞堆肥と言うのは主に厩舎の敷き藁として使われた奴を指す。まあ、牛糞とかも厩舎のゴミなんだけれど、牛の場合は敷き藁はそんな分厚くないので糞が主原料と言って差し支えないけれど、馬の場合は敏感なので敷き藁(おがくずとか)の割合が多い。また馬の消化器官は牛よりは短いので、さらっとした感じの糞になる。大体の成分比だか
窒素 燐酸 カリウム 炭素窒素比
牛糞 0.94 0.04 0.02
牛糞2 0.53 0.61 3.20
牛糞3 0.72 0.84 1.27 15%
馬糞 0.43 0.49 0.47 11%
鶏糞 4.81 4.21 2.08
鶏糞2 2.25 5.72 3.67 22%
データーは堆肥化の副資材やら醗酵状況、乾燥状況で前々違ってくると思われるので、大まかな傾向がつかめればいいだろう。牛糞3と鶏糞2はとある場所での平均値、馬糞はそれより副資材が多そうなデーター。
まず鶏糞の栄養素の多さが目立つ。鶏糞の場合は敷き料が無く、飼料も種など窒素が多い原料で、消化器官も哺乳類ほど長くない。窒素は書いてないがアンモニア・硝酸比もあって、鶏糞はかなり硝酸が高かった気がする。それに比べると、牛糞や馬糞はよく言えば穏やかな、悪く言えば肥料として心もとない数字である。実際牛糞を副資材に堆肥化しても全く温度は上がらない(水分も多いし)。
で馬だが、データー的にはバランスが取れているのが一点。成分に偏りが少ないので割と万能だろう。また炭素窒素比が低い。炭素が多い場合、その分解に窒素が使われるので窒素欠乏になると言われていて、某メーカーは13%が理想値だと断言している。またウィキは炭素にも分解性に違いがあるので、それほど重視する必要はないって態度の所もある。実体は10~40%の製品があるので、まあ心配いらないんじゃないかとも思うが。「肥当たり」が馬糞で少ないのは、この低い炭素窒素比が関係している可能性もある。
ぶっちゃけると、肥料成分だけ見ると鶏糞はC/Pがとても優れているので、化成に近い使い方が可能だ。実際うちの堆肥は使っている鶏糞の元素量から換算するとすでに数年分の窒素をぶち込んである。が、それだと有機質は相対的に少なくなるので、有機質で薄めてある。ただ、有機質を持ち込んで醗酵させるのはかなり面倒だ。なので馬糞のようにバランスが良い成分を最初から買えば直に使えるから手抜きが出来る、って事である。もちろん牛糞、鶏糞でも既製品堆肥は存在するのだろうが、牛糞堆肥は小売りで良い物はめったに見ないし、鶏糞主体の堆肥は見たことがない。原料に近いのは売ってはいるが、だいたい馬の3倍ぐらいの値段。ショベルカーなんかあるなら、攪拌が楽だからそれでもいいけれど。
Posted at 2009/01/05 19:35:48 | |
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2009年01月05日
・よし、今年もフリゲばりばりやるぜ!って事で一作目はサンダガ。うん、のっけからテンション上げてかないと置いてかれるぜ!(ゲームシナリオ的に)。見た目はまんまギャルゲだ。最初3回ほど2肢があるけれど、それで会長ルートと副会長ルートに分かれて行く。序盤の回答でポイントが高い方に割り振られるんだろうけれど、その後は一本道だ。私は何度も副会長ルートに入ったけどな!
実際副会長ルートは良く出来ていたので、そっちから入ってよかったとも思う。タイトルとやや食い違うかとも思われたが、そこはナルカミ、かなり懐の深い所を見せ付けてくれる。脇キャラが生き生きとしているのも良いルートだし、最後まで毅然とした悪のヒロインって北斗の拳のラオウみたいな感じ。
そのイメージで会長ルートをやると、まあツンデレって言うんだろうな?コレ。ベタ甘でも無いが、どこまでニヤつかせてくれるんかと言う話になる。あ、こっちの脇で立っているのは猪原一人かも。でも妹が活躍するのはこっち。最後のナナセとのお別れは少し唐突な気もするが、まあいい話だ。
トータルとしては、ほんとお約束ばかりなんだろうけれど、そういうのにスレてなくて、なおかつストレートハッピーな話が好きと言う人にはいい。ボリュームはやや物足りない気もするが(ゲーム要素が少なくサウンドノベルとしても短い、など)、一つの物語としてはこの位がいいのではないかと思う。個人的にはこれがあと少し短くてヒロインが増えて、全クリ後に八坂ルートが選べるようになると、きっと毒々しい名作になったとも思うけど。
例えば「かまいたち」を例に取ると、本来的にプレーヤーが感じうる違和感、選択肢と言うのはとてつもなく大きいので、それらをある程度拾うだけでも1ルート30エンドみたいなスケールになってしまう。それらを全部作るのは大変だから、30エンドのうち25はバッドエンドとして死に枝とし、残り5ルートでワースト、バッド、ノーマル、ベター、ベストみたいに分ける。これが、ある種の文学批判をかわす上でゲームが優れているとみなせる点。でも、フリゲの大半は、実体はサウンドノベルに過ぎない。本家サウンドノベルを名乗っている「かまいたち」や「オトギリソウ」が逆にゲームゲームしているのと対照的だ。
逆に作者の背景を持って来て作品を分析することも出来る。というか、ここの作者さんは座談会形式の振り返りをHPでやってたりするので、そう読んで欲しいというのもあるかも知れない。前々作MCは伝奇ブームに乗った感じだったが、それが目新しいだけではなくやっぱり王道だったので面白かった。またベストエンドを探させるって部分もあった。次の作品は実は有料同人化のためにフリー版を非公開にしてしまったようなので(前々作は単純に消してる)分からないが、傾向としてキャラがとても大切にされているという点が共通かも知れない。よくフリゲではキャラコンをやっているが、それも一方ではキャラが気に入られているか作者の心配を表しているようにも思われる(最近はどこもやってるので、単なる儀式に堕した感もあるけれど)。大抵の作者さんに聞いたり読んだりすると、彼らはキャラをとても愛していて、序列は主人公も脇も平等のように感じる。ただ、作者の技量として、それがちゃんとプレーヤーに伝わっているかに関心があるのではないか、と。筆力がある作者さんは悪役にも魅力を持たせられるので、票がバラけてて面白いし、ヤンデレなんてジャンルにもそういう要素をジャンルとして固定しようと言う感じを受けるが、多くの作品では悪役を作りきれない弱さを感じる。その点サンダガの副会長ルートの会長は、座談会での心配どおり、良い意味で悪を演じていて私はいいと思う。
主人公は万能バカと言う設定で、これはほんと多いですね。キャラコンに当初入れなかったという通り、難しいキャラです。場面場面では目立つ動きをしているし、そこそこプレーヤーに沿って動くんですが、主人公主体のゲームではないので、やっぱり周辺キャラを楽しませる作品では主人公と言うのはかなり特殊な立ち位置を要求されているように思います。例えば完成されすぎた主人公タイプの場合、もう選択肢がとても少なくなります(それはそれで面白い)。視点を少し引いて群像で見るとか、脇のヘタレキャラ視点で見上げるようにしてしまいたくなるような主人公ですね。その点、サンダガの主人公は神>英雄>人>ヘタレ>皮肉と言う分類だと人と英雄の中間ぐらい。程よい割りにナラティブとして因果を忘れてなければならないと言う無理を背負わされている気がします。
ちょっと硬くなりましたが、何を言いたいかと言うと、文学批評と言うジャンルは未完成ながらある程度確立される方向にあるのに、ゲームと言うのは文学の次のステップとしてとても有効なのに、その批評はいまだ雑感レベルを超えてないって点ですね。確かに良い読み手はゲーム総括サイトの管理人さんに沢山居ます。私よりずっと知ってるし分かってる、と思う。ただ、総括サイトさんは紹介サイトさんなので、新聞や映画のレビュアーじゃなくてインタビュアーとして、最初から好意7割疑問3割以上の姿勢に甘んじている感があります(まあ、実際インタビューするのは高得点作品なので、それは間違いではないでしょうが)(辛辣なレビューを読みたいって訳でもないですが)。個別作品論を超えた部分は、やっぱり製作者さんのHPなどでちょこちょこっと拾ってくるしか分からない。
Posted at 2009/01/05 15:47:06 | |
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