2011年03月04日
・ちょっと前のニュースだが、国交省がESCとABSの装着を義務化するという話が出ていた。こういう機械制御が入る事はあまり好きではないのだが、比較実証動画を見ると、もうESCの性能は圧倒的で、どんなに上手い人が運転してもESC無しで同じスタビリティーは出せないだろうと思う。ESCの装着で、もはや車のハンドルは物理的な操縦器具から、フライバイワイヤーのコントローラー的な物になったと言っていいんじゃなかろうか?
ESCのスゴイ所は、要は4chABSの独立ブレーキでトラクション配分を機械的に行ってしまえる事だ。世の中には4WDの可変トルクスプリットを全部のデフを機械制御でやってしまうタイプの車も少数だがある(ランエボとか)。あれが足し算の制御だとしたら、ESCは引き算の制御であり、どの車輪をどれだけブレーキかけるか調整してトルクを分割出来る。やろうと思えば、キャタピラのようなスキッドステアリングのような操作だって可能だろう。
さらにこの技術の延長には機械的なドライブアシストの類が付いてくる。歩行者識別だのレーンコントロールだのオートクルーズだの。結構な事かも知れないが、私にはどうも人間を楽に馬鹿にさせようとしているような気がしてならない。ESCが義務化されたから無意味にスピード出していい訳でもないし、二流タイヤを使っていい訳でもない。ここらへんのジレンマは湾岸MNだとよく出てくるテーマなのだが、アキオのZがシンボルなのは、決して技術は否定出来ないけれど・・・という憧れなのだろう。
個人的には、ESCを標準化するんだったら、さらに横滑りなどを教習に盛り込むべきだと思う。ESCが当たり前になれば、そういう現象を知らない人間が増える訳で、万一の場合などに何が起こるかは知っておくべきなのだ。日本の免許制度はいらん更新なんかあるくせに、教える内容が実際に即した物かと言うとかなり怪しいと思う。もちろん、初心者の間に路上で覚える事のが多いのだろうけど、スピンテストとかは路上じゃそうそうやれないんだから。
Posted at 2011/03/04 23:06:41 | |
トラックバック(0) | 日記