2011年04月20日
・山羊について勉強中。山羊の資料は多いようで少なく、基本的に農文協の特産シリーズの新旧2冊と、それより薄いのが数冊あるだけ。私は旧版と「ヤギ飼いになる」しか見たことない。旧版はかなり古い内容なので、間違ってはないだろうが、現代版を読んでみたい。背景にはやっぱり「ヤギを飼う人が少ない」という問題があり、さらに言うと「ヤギを飼える環境の人が少ない」というのがあるだろう。また、産業として飼う人は少ないので、あまり技術研究が進んでないという要素もある。
・ヤギは確かにおとなしく、人に慣れ、それほど臭わない。餌だって、それほど多くは食べない。雌はそれほど鳴かないとも聞く(見た個体も鳴いてなかった)。ただサイズはかなり大きい。日本で主流の日本ザーネン種はかつては雌で60kg、雄で80kgぐらいとされていたが、最近は品種改良して乳量を増やしたり肉を多くした結果、雄では110kgぐらいの個体まで生まれているそうで、ほぼザーネン種と一緒である。というか、私にはザーネンと日本ザーネンの見分けが付かない。
そうなると、畜舎も大きくなるし、糞尿の処理にも困るだろう。また脱走の恐れも多くなる。おもしろいのは、家畜改良センターの山羊のQ&Aで「放牧していて脱柵しませんか?」という答えが「脱柵します」だった事。正直すぎる(笑)。
・さて、山羊を飼う場合、放牧なり繋牧する時の餌の量である。同じセンター資料によると、一頭で1.33アールから2.5アールとある。このセンターは日本ザーネンメインだから、シバヤギとかはもっと小さいと思うけれど、私の印象としては「少ないなぁ・」と言ったところ。量が2倍の開きがあるのは、牧草の供給能力の違いであって、雄雌の差は体重ほどはないと思われる。というのは、雌は妊娠したり泌乳期間はそれなりに食べるので、体重よりカロリーが必要だからだ。上記に照らすと1反で4頭から8頭が飼養出来る計算になる。おそらく冬期のサイレージは別途必要だろうから自分でサイレージを作るなら更に2倍ぐらいの面積が必要かも知れないが・・・別の雑誌記事によると、もっと大きい面積の除草にも使えると言う話だったが、それは雑草を踏み倒すためではないかと言う話だった。
つまり、放牧は確かに楽なのだが、効率から言うと畜舎で飼って草を刈って与える方が高いという事でもあるし、逆に除草メインで考えると4頭/10アール以下でもそれなりに効果が期待出来るという事でもある。個人的には、山羊は粗食に耐えるという事で、かなり粗食で飼われているケースが多いように思う。供給されている改良品種の性能からすると、民間データーはかなり控えめな体格で、成長も遅いように感じる。もちろん、無理矢理大きくするのが良い事とも言えないが・・・うちのブドウ園の場合、管理地は50アールを多分超える。山羊の方は理想的に事が運んでも3頭だ。ただブドウ園は夏はブドウの葉の下になるので、あんまり問題ないかもなーとも思ったり。まあ、不足もあまり考えないでいいだろうけど。
・直近の問題は小屋だ。小屋は理想は園ごとに必要になる。というのは、野犬問題があるからだ。また数が増えた場合、雄と雌と母子の3群に分ける必要がある。一番目が届かない場所は丈夫な雄山羊を置く事になると思うし、さすがに80kgぐらいの雄山羊となると下手なポチより強いのでいいのだけれど、子ヤギはカラスにすらおそわれる危険がある。と言っても、そんな労働力はないので、簡単で丈夫な小屋が急務だ。
Posted at 2011/04/20 00:42:05 | |
トラックバック(0) | 日記