2011年09月02日
・多くの人は三菱G型と聞いて「3G83とか4G63」を思い浮かべるかも知れない。違う、三菱「重工」のメイキシリーズ、汎用エンジンの方である。このエンジン、基本的には丈夫でキャブも良いのがついているのだが、いくつか特徴とも言える問題があって、先日も農協の機会部の人と話して三菱の病気をネタに爆笑した。
・まず一つ目の問題は点火系の弱さで、割と簡単に失火する。以前書いたと思うけれど、職員さんの話だと外にコイルボックスが置かれているのだと、ボックスを殴ると直る事もあるという事で、ついている高圧コイルがしょぼいのかも知れない。基本的に火花弱め。
・もう一つの問題はガソリンタンクの漏水である。このエンジンは、これでもか!!!ってぐらいガソリンタンクに水が入る。俺はてっきり水を入れてしまったかと思ったぐらい。今日も久々にエンジンを使う必要があってかけたら、しばらく動いていたくせに再始動しようとしたら止まった。こういのが一番頭に来るね。動かないんなら動かない方がいい。下手に準備したらエンジンが止まって仕事になりませんでしたとか最悪。で、ガソリンを結構入れたのに、見てみると中で分離して水が相当たまっている。でも、ガソリン部分を取り出すには相当捨てなければならないという。最悪。
・で、どこから水が入るのか、疑わしいのはタンクキャップなので外して調べてみた。その前にこのタンクキャップ、さび付いてなかなか開かなかった。こんな事他のエンジンでは経験がない。一般的に言うなら、キャップの強度は高すぎるし、タンクの防錆が甘い(てか、多分してない)ってのは指摘出来るだろう。
このキャップ、ブリーザーがついている訳だが、いわゆるトップ側には穴はなく、キャップの下方向にネジ山を横切るように切り欠きがあって、キャップトップの内側にゴムの蓋がついている。その蓋にしてもドーム型になっていて、いわゆる雨が侵入しやすい構造ではない。
しかしネジ山を見ると一目瞭然で、赤錆がつきまくっているし、ゴムキャップの上の気密部分も真っ赤っかである。で、考えつく不具合の理由は2点。まずタンクキャップがタイトすぎて毛細管現象で水を吸い上げる可能性。ただ、他のエンジンも似た構造をしているが、そういう不具合を聞いた事はない。タンク形状そのものも影響するとは思うが(三菱のタンクはキャップの周囲が陥没していて、水がたまりやすい形状をしている)。
もう一つはブリーザー経由で吸っている可能性である。ブリーザー穴がキャップのネジ山と一緒なので、タンク内部が負圧になるとネジ山部分が負圧になり、そこが濡れていれば水を吸い上げる構造になっている。みた所、タンクキャップは樹脂の肉抜き穴が水をためこむ構造になっており、またそこに錆が見られるので、キャップ周辺に水がたまるとキャップ自体の穴に入り、負圧になると供給源になるように思われる。
解決策としては、ブリーザー穴を拡大して、キャップのネジより深くする事で、毛細管水を切るとともに、負圧の抜けを良くする方向で解決するんじゃないかと思いたい。このブリーザールート、てきとうにドリルで加工されているのも、かなり不審な所だ。
・どっちにしろ、キャップ一つまともに作れない所が多くて、日本の物作り云々にはうんざりする。
Posted at 2011/09/02 22:34:03 | |
トラックバック(0) | 日記