2012年04月11日
・今日も強い風が吹いて色々大変だった。雨が降る前に用水路の点検もしたが、公共事業はほんと駄目だなーと実感。地下水路になる場所が砂利トラップになる設計でメンテホールもないってどうよ?私だったら設計した奴は永久出入り停止にする。で、ブドウ園は風が吹きすさび、前ほどではないが横殴りの雨にさらされた。最悪だ。ここは地形などから同じ方向から強い風が流れ込む構造になっているので、風上から離農者が出てドミノ倒しのように荒廃してきた過去がある。
・逆に言うなら風上に防風林を作ればその下は安全地帯になるという事である。ブドウは日本の果樹の中でもっとも葉が大きくて薄いので風に弱く、枝が折れる被害が多い。他にも防風林の下では地温が上がりやすいとかのメリットもあるみたい。風がどこから吹くか分からない地域では防風林で格子を作る必要があるが、ここは問題になる方角は一つだし、風に直交する農地をいろんな理由から管理出来る立場なので、ここに防風帯を作る事は可能だ。
・防風林として今考えているのはシラカシ。いろんな樹木があるのだが、潜在植生で常緑で耐寒性があり成長がはやく病害の原因にならず入手が楽である程度の高木となると、シラカシしか残らなかった。その農地は作付けはしていないが、全部防風林にしてOKという物でもないので、植えられるとしたら1列かな。最初2列で植て間引いてもいいけど。高さはブドウの棚の上の高さで考える必要があるので結構必要だ。高いほど効果範囲が長く伸びるのだが、日陰も大きくなるという問題がある。その効果範囲だが、いろんな資料がいろんな事を言っているので良く分からないのが本当の所。低い物だと樹高の20倍先では効果20%以下だし、高い資料だと80%を保っている。ネットのような均質な物でもやっぱり効果の評価にはばらつきが多い。ちょうど空力のような問題があるようだ。
・防風効果を高めようと遮蔽物を密にしたとすると、その直後は確かに無風になるのだが、その後ろは逆に巻き返しで風が強くなる。ビル風なんかと同じ。一方間隙率が40%ぐらいだと風は一定程度にしかさがらないが効果範囲は広がる。前者がスポイラーで後者がボルテックスジェネレーターのようだ。また下層林が意外と重要で、下から吹き込んでしまうと効果がかなり下がってしまっていた。下層林を別の樹種で作るか、横枝を充分残す必要がありそう。
・うちの園の一番の際と防風林との間は直線で100mぐらいある。効果範囲を20にすると高さ5mで良い事になる。実際には風当たりが強い場所は稜線上にあるので高さ自体は現状でも十二分に高いのだが、遮蔽物がなくなだらかな地形なので風は容赦なく押し寄せてくるので、ある程度高さは必要だろう。4m程度とすると、棚が2mだから6mまで伸ばす必要がある。それは結構厳しい高さにも思える。まずそこまで成長するのに5年ぐらいかかるし。その間はソルゴーでも使って短期的な防風を考えないといけないが、防風がもっとも必要な5月にソルゴーは使えない。あるいはソルゴーを栽培して収穫せずに一冬立ち枯れ状態で置いておけるなら可能か?まあ、それだったら、防風林を作らずすべての園の風上にソルゴーを数列配置する方が楽そうだけど。それだったら水田畦坂の防風とかにも使えそう。立ち枯れの放置は一度やった気がするが、茎は枯れたらかなり強いので持つのだが、葉っぱは雪などで落ちてしまっていたはず。
Posted at 2012/04/11 20:42:27 | |
トラックバック(0) | 日記