2012年10月06日
・農地の利用促進を調べて居たら、いろんな補助事業がある事が分かり、頑張れば水利もなんとかなるかも知れないと甘い期待をしてしまう。で、ちょっとどのぐらいの水を使えばいいのか調べてみた。うちの畑はラフに見積もって50m×200m=10000平方=1町歩ぐらいが潅水が必要になったりする面積だ。夏のブドウの水の消費量は5㎜らしいので、1反では5t、10反=1町歩だと50tになる。水ストレスの強さにも寄るのだけれど、仮に2週間、全く水が降らない場合は14×50=700tの水が必要という計算になる。まあ1000tほどあれば一安心かな?10m×10m×10mの貯水池なんて絶対無理だけど。これが地中潅水のスポットの場合は、だいたい3倍ぐらい有効に使えるとしても、300tはなかなかの量である。10m×10m×3mは不可能じゃないがかなり厳しい。
・で、ここには近くに川が流れていて、標高を調べたら畑より高い場所から取っても500mも送水すれば良い事が分かった。では、そこから利水した場合、どんだけ流せる物だろうか?とりあえず水は下に落ちるように流れるとして、配管による水圧損失は無い物と仮定し、消防用のC1ポンプで送水したとする。C1ポンプの送水能力は5kgで毎分500リットル程度、VU管は耐圧6kgなので安全を見ると4kgとか3kgで使う事になるだろうから、もっと少ないだろうとは思う。どのぐらい減るか分からないが、まあ仮に300リットル程度に落ちるとする。すると3分で約1t、地下灌水なら8分もあれば1反に潅水出来る計算になる。80分あれば1町歩行けるだろうか?まあ、現実問題、夏に毎日1時間ポンプを稼働するというのは、なかなか厳しいのではないかと思うが、元々無潅水でやってきた露地だしなー。逆にそのぐらい潅水するなら、貯水池では絶望的なほどサイズが大きくなるので、まず無理か。役人のバカは「2t車でも買ってタンクで運べば」とか抜かしたが、ポンプ能力が同じだとしてタンクに汲むのに単純計算80分、車で運んで上から落とすのに何倍もかかるから、働きづめでも一日仕事でやっとになってしまう。そもそも2t車を買うより、送水設備を作った方がよっぽど安上がりだ。
・ただ送水設備の問題は水利権と配管工事である。水利権はまあタンクでやっても同じなので配管工事に的を絞ると、人の土地を通過して配管を通す必要がある事が最大のネックだ。とりあえず自分の借りている畑のもっとも近い場所まで通せれば、残りは反対の端までなんとか送水させてはもらえるだろうが、そこまで持ってくる方法が課題。また地下に埋めるとなると、どうやって掘るかだな。送水管の敷設に関しては結構民事トラブルがヒットするので、下手な人が地主だったりすると厄介だ。上ってみた感じだと、他に水路が完全にコンクリート護岸というか大きな側溝と言った形なので、取水方法も難しそうだし、山も掘るのはなかなか難しそうで、パイプを水平に引っ張る事自体可能なのか怪しい。でも取っている人はいるので不可能ではなさそう(取水管をすごく長くして上流部分から分岐させて坂ので取れる)。
送水パイプは再生塩ビだとφ50でも550円だったので、400m引いても6万円もあれば出来そう。曲げたりなんだりで800あっても途中でドレンを作っても15万あれば大丈夫だろう。送水ポンプは農業用の2インチポンプもあるし、消防用のC1ポンプもある。パイプは消防の65㎜ホース(一般的な物)や2インチホース(内径50㎜)より細くて大丈夫のようだ。というのは骨格がないホースはそもそも内径が綺麗な円ではないし負圧で潰れる。また内部に多少なりとも抵抗となる出っ張りがある。塩ビパイプはその点、綺麗なので、送水抵抗が小さい。だいたいVUの呼び径50は内寸が56ぐらいなので、2インチホース比だったら必要充分だろう。
・VT250F2Hのホイールが16インチな件でタイヤの選択肢がないねと言われていたのだが、この手の物は流用が意外と難しいし16インチが嫌いという訳でもないので諦めていたら、意外な物が流用出来る事を発見。ホイールだけでポン付けできるみたい。私の場合の17インチ化のメリットは実の所「程度が良い中古タイヤの入手性」という貧乏臭い話しなんだけどね。幸いタイヤ外径もほぼ代わらないサイズに出来るみたい。
さて、そのホイールの出所は意外!CBR250Fでした。今や忘れられている感が強いのですが、ホンダの250cc4発のルーツはここで、すぐにCBR250R(MC17とMC19,ややこしい事に名前が同じで、無理矢理分けるならハリケーンとハリケーン2)に交代してしまいました。当時ホンダはなんでもレプリカという路線から一歩距離を置いていて、2ストはもろレプリカ、4ストはストリートと分けてましたが、VT250F2Hがよりストリートに特化したので、路線が被ると思ったんでしょうね。で、最初のCBRは17インチ化している訳です。ちなみに登場は1986年4月、F2Hが1987年1月なので、先なのはCBRです。てっきり17インチ化が後から来たと思ったら逆だったという訳。
当時なぜCBRが17でVTが16だったのか?フロントが小さくてクイックという話しをするなら、両者のタイヤは扁平率が違って直径がほぼ同じなのであんまり差はないでしょう。タイヤ扁平率をかえてサイド剛性が高い事で、より踏ん張る前足にしたかった可能性は感じます。特に4発はフロントヘビーな傾向があるので、フロントへの負担が大きい傾向にありますし。逆に16インチだと若干ですがタイヤのクッション性が出てきます。とは言え16インチはNS250Fもそうなので、当時は色々過渡期で試行錯誤してたんでしょうね。まあF2HをFGのバリエーションと捉えるなら、インボードをやめて車体の他の部分が16インチで作り込んであったのかも知れません。おっかないのはNR250Fって45馬力なのにリアが110幅しかないです。あぶねー。きっと当時はコーナーでリアが滑ってスリップダウンかハイサイドだったでしょうね。今日そういう話しは全く聞かなくなりましたが、全日本でSP250やってた職場の人もハイサイドでバイクが落ちてきてステップが刺さったとか言ってました。
あとリアサスの話し。F2HのリアサスはMC08とは違いスプリングが外から見えるタイプですが、この年式のサスがまともに機能しているとは思えません。以前GSXでリアサス交換したら眼から鱗がポロポロ落ちた経験があるので、すくなくともリザーバー外装のサスに交換しておきたい所です。別にリザーバー別体なのが高性能だからという訳ではなく、比較的簡単にオイル交換は出来るから、という理由だけですけどね。MC15のリアサスは上がアイボールで下はコの字型の金具がリンケージを挟む構造になっています。似た構造なのはホーネットとかCBR250Rですね。逆にNSRなどは両方アイボールなので入りません。画像で判断して他に入りそうなのはVγとか色々ありますが、乗ってみないとスプリングの硬さの不満など分からない事もあるので、どこらへんを探るかは未定です。
・スピードスプレーヤーの研究、うちはブドウ屋なので棚下を走る必要がある。棚は幅2.4m~3m間隔で支柱が入っているので、車体他が小さい必要がある。どうもスピードスプレイヤーを調べると古いのは馬鹿でかいのが多いのでどうしたものかと思っていたが、どうやら車体サイズに二系統があるようだ。リンゴ屋さんが立ち木で使う物は1000リッタータンクでファンも強力で、サイズは長さ4m、幅1.5mぐらいのが多い。このサイズ、ほぼ軽自動車と同じなので、「軽自動車がブドウ棚の下を走り回る」と考えればいかに無謀な大きさか分かる。それでも使っている人はちょろちょろ居るんだけど、リンゴを併設しているとかファンで遠距離からもガンガン農薬を飛ばすという人に限られる。1000リットルあると3反が一回で防除出来るぐらい(ファン使って)なので、それだけの面積の人はそう。重量は軽く1t越え。
一方多くの人が使っている500リットルサイズのは長さ3m、幅1.2mという物が多い。このサイズだと棚下でも余裕で走れるし、1.5反ぐらいまでの畑では使い勝手も良い。値段も安いし、地面を踏み固めない。重量は800kg程度と軽いけどまだ重い。
ところでスピードスプレーヤーには変わり種が色々ある。一番へんなのは6輪タイプの物で、スキッドステアリングというフランスのAMX10RCかと言うようなヘンな仕組みだ。簡単に言うならタイヤでクローラーのような操縦方法を行う仕組みで、「だったら素直にクローラーにしとけよ!」とか言わない。いや、ほんと、つくった人アホですが、気持ちは分かります。スピードスプレーヤーの多くは全てのタイヤが駆動するAWDですがサスペンションが付いていません。つまり路面のホールド能力がとても低いので、駆動力が割と簡単に抜けてしまう欠点があります。平地はともかく、坂だと辛く、それであれば平地なんか3輪SSで充分だよ!となります。そこで、センターデフを持たないスキッドステアリングのAWDにすると、駆動抜けの心配がなくなるのではないかと想像します。他にも小旋回が可能とか登坂能力を稼ぎやすいとかが考えつきます。逆にコントロール性のためにタイヤは車体中央に集中して装備する必要があるので、ピッチ方向への安定性には疑問が残りますね。また坂を上りながら曲がるという動作は荷重が減少する坂の上側の駆動輪で曲げる必要があるので、事実上曲がらないという問題があります。クローラーでも曲がらなくなるので、タイヤ式ならなおさら曲がらないでしょうね。逆に坂を下りながら曲がるのは得意です。
もう一つの6輪にベースが4WDでリアだけ縦に2輪にしているタイプがあります。これは2輪でトラクションをと言うより、この2つのタイヤは揺れ動く形なので、一種のサスペンションとして機能しているようです。まあ、そんな複雑な形にするなら、ITLサスでいいじゃんと思ったりもするのですが、なにせ積載量が1tの薬液とかですし、下手に動くと揺れて危ないからか単純に技術が無いからか、トラクターも運搬車も農機具一般にサスペンションってのはついてません。唯一トラクターの前輪は遊動式になってますが、要はフロントの車軸がシーソーになっているってだけなので、クッション構造って訳ではありませんね。
Posted at 2012/10/06 20:21:49 | |
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