2012年10月12日
・今年は巨峰は比較的良く出来てはいるのだが、それでも時々ごっそり病気で死んでいる房があってびっくりする事がある。病気というのはこの場合「遅腐病」だ。この病気、デラウェアでも猛威を振るうのだが、巨峰でも袋がかけてあるにも関わらず房全部が死んでたりする。手散布なら防除ムラの可能性もあるが、ここは枝が伸びてからは手散布ではなくSS散布だったはずなので、本当の原因は違うのではないか?という気もする。まあ、来年は初期からSSを使っちゃった方がいいかも知れないな。スチューベンだと背負い噴霧器の散布でほぼ発病を抑えられているのだが、巨峰はそこまで強くないみたいだ。
もう一つの発病の原因として気になるのは病原菌の越冬だ。この病気は菌糸状態で結果母枝や巻きひげの組織内で越冬すると言う。巻きひげは今年はほとんど切ってあるので、可能性としては結果母枝や幹だ。結果母枝は切り落とす訳にはいかないが、幹などの皮には病原菌が残る事が知られているので、今年は粗皮剥きを頑張ってみたい。あとは園内に残る可能性だが、ものの本にはそうは載ってないし、棚まで飛び散るというのも考えづらいか。
石灰硫黄合剤で叩いておく事も重要なのだが、これまたどの程度効果があるのか怪しい所ではある。まあ粗皮剥いて石灰硫黄合剤をたっぷり散布というのが有効なのは間違いないだろうけど、今年はその手間が取れるかどうかだな。トップジンMを薄くのばして母枝に塗るのも有効だと聞いたが、どのような物だろう?これ、ムラが出来るし時間食うから、スプレーで塗布出来れば能率もあがるんだが。
・ディーゼルエンジンの積み替えで、よくよく調べたらエンジンの上にねじ穴がキャップして隠れていた。ここにアイボルトを差し込んで持ち上げよとの事なんだろう。それはまあいいのだが、問題はアイボルトでどうつり下げるのか?という事である。これがタイヤ式の運搬車ならあるいは単管パイプの三脚クレーンで真上につり上げてから車体を動かして軽トラをエンジンの下に入れて荷台に降ろすとか出来るかも知れない。しかしクローラー式はエンジン外して引っ張り出すというのはかなり難しい。まあ軽トラを4WDにしてローギアで頑張れば引っ張れるかも知れないが・・・同様に普通のエンジンクレーンでもスイング幅が無ければ駄目だ。ユンボがあればアームで吊って動かせるが、もちろん無い。
以前工場でエンジンを積み降ろす工程にも入ったのだが、そこでは天井の梁にあたる部分にホイストが備え付けられていて、それが二次元的にリモコンで動かせるようになっていた。あれは資格がいるので私は扱わなかったが、ああいうクレーンが一個あると便利かなーと思って調べてみた。もちろん自作で(笑)。いや、下手に作るなら軽トラ用のユニックみたいなのは安く出ているので、あれを買うのも手だとは思うが。
工場にもあったもう一つのクレーンはジブクレーンというトラス構造がスイングする形のクレーンだった。単管パイプの補助金具に、ちょうどそういう形の補強金具があるので、それを使えば割と簡単にジブクレーンの横の部分は出来ると思う。問題はスイング機構と支柱の設置方法だ。スイング構造に関しては単管パイプを立てる金具など多少回せるぐらいゆるいパイプはあるので、支柱パイプさら回してしまえば解決出来ると思う。パイプの建て方はやっぱり三脚組んで補強するしかないかなぁ。ぶっちゃけエンジン降ろすだけであれば、人を頼んでもっこ担ぎをすれば100kg程度なんとでもなりそうだけど。
・リニューアル後のミンカラは使いづらい点もあったのだけれど、新しい物すべてに文句を言うのも老人臭いので少しカスタマイズしたら、それなりに使いやすくなって、なるほどなーと思う点もいくつか。まず車種別に更新したのが出てくるのは非常に便利だと思う。また情報が流れやすいというのも、ブログならブログに限って選択したり、簡易表示にして更新が多い人が折りたたまれるようにすれば、それなりに多くの人がおさまる。まあ100人とかアクティブな友達がいたら大変だろうけど。
最近のSNSサイトや情報サイトで良く感じるのだけれど、情報が加速度的に増えている今、それをどう整理して表示するかというのWEBデザインの要だと思う。過去はそれを出来るだけフェアに扱っていた訳だが、最近は情報勾配を付けて関連度や閲覧回数が多い物を上位に表示する事で、とりあえず利用者に飽きられないようにしている。また、更新回数を多くして、より多種の情報が眼に触れるようにしている。みんからのデザイン変更も、一度の表示量は減ったように感じたが、限定された情報は簡略内容も出るし、目新しさを常に出し続ける点では良くなったかも知れない。あとは時系列に折りたたむのは、整理術でも出てくるが、他人が見る特にはあんまり関係ないかな?でも、スクロールが一方向なのはスマホとかの影響があるようにも感じる。
「排他的有機農法について」
・私は基本的には農家なんてのは皆儲からない中で酔狂な事をやっているという点で仲間だと思っている。だから様々な農法があっていいと思うし、環境を過剰に汚染しないでやっていれば、あまり悪く言いたくはない。ラウンドアップと抵抗遺伝子に関しても、確かにモンサントの第二第三の緑の革命くさいけど、一方で毎年大規模に土地をほっくりかえす事が無条件で許されるのかという事は気象条件などによって異なってくると思う。また抵抗遺伝子の拡散にしたって、グリホサート抵抗雑草が出て管理が大変になったら、それはそれでいい気味というか除草剤離れになるんじゃないかと。
・ただ、有機農法とか自然農法とか、あそこらへんから農業に目覚めてしまった人は、半ばそれが宗教のような絶対価値化していて危険というか、科学的な話しが出来ないのも感じる。別に自然農法で上手い事やっていて、自分が農薬の勉強を全くしないでいい、というのであれば、それは幸せな事だ。実例があるのだから、別に否定もしない。でも、そういう人達が次にやるのは、自分達の商品の優位性を主張するために、過剰に農薬なり肥料なりを否定して回る事だ。充分に勉強して言っていればいいのだが、どうも不勉強な点や理論破綻をしている事が多くて、逆に自然農法なり有機能に関して不安感を募らせる事が多い。ま、それは農業だけじゃなくて、建築とか自動車とかでもそうなんだろうけど、有機はシェアが1%以下なので慣行は相手にしない分、なんか被害者ぶって独善的に思えるんだよね。そもそも、作物によって事情が異なるのでアレなんだが、昨日一昨日知ったような知識で「アレは危険、コレも危険、うちのは安全」って論法を振り回しているのを見ると、こいつらは農業という大枠すら見えて無くて、自分達が既存の農業のいろんな遺産に頼ってやっている事すら理解してないんだろうな、と思う。マスメディアがそういう人達を話題性だけで取り上げているのもミスリードだ。世に隠れて好きなように生きるタイプの人は今も昔もいるけれど、そういう人がマスメディアから光を当てられる訳ないのに。
Posted at 2012/10/12 18:07:21 | |
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農業 | 日記