2012年11月22日
・リンゴ農家さんちに手伝いに行ったら、いつも使っていたラジオをなぜかくれた。それがソニーのICF-P21というモデルで、ちょうど携帯ラジオの性能差ってどのぐらいあるのだろうと思っていたので、よい比較になった。私も同様の物を持っていて、AUDIO COMMのRAD-F125というモデルなのだが、AM感度にやや不満があった。サイズ的にはF125が名詞サイズでP21はA6ぐらいかなぁ?電池がF125は単四でP21は単三という違いがあり、ちょうどそのぐらい本体のサイズも違う。F125はAM感度の方向性が結構あって、農作業などで特定の方向を向いているとぜんぜん入らなくてイライラすることが時々あった。分解してみたが、本体が小さいのでアンテナが小さく、それが感度に影響しているのではないか?という予想。ならば本体が大きい物や、一応日本メーカーの設計の物ならば、感度は高いのではないかと。実際問題感度を気にするのであればPLLのデジタルチューンの物を買えばいいのだが、なにせ自動車で最低クラスのアレがポケットラジオだと5000円近くするからね。
・前置きが長くなったが室内で同じ局にチューンしてみると、AMはどちらのラジオもちゃんと入る。方向性も試してみたが、夜間だとラジオの感度が良くなるらしくF125でも一応すべての方向で聞き取れる。でもP21は感度のデッドスポットがかなり狭く、LEDインジケーターが付いてない状態でもそれなりに聞き取れる音が出てくる。さらに他の局をチューンしてみるとP21は本体が大きいのでチューニングがしやすく、感度が高いのでF125では聞こえるがLEDがつかない局にもチューンする。また選局の幅もタイトなのが、ベストチューン時の雑音も少ない。ただし、ハムノイズのようなものも拾ってしまうことがあり、妨害電波の影響もやや気になることがあった。
・また音質がかなり違う。F125はただスピーカーが本来にくっついているだけだが、P21は面白いことにスピーカー口が正面と裏面両方にある。音質はP21が中域、音声帯域からやや低いところまで再生するのに対し、F125は高音よりで低音が少なく聞いていて疲れる。P21も除いてみると裏面からはスピーカーの裏が見えるのでスピーカーが二個ついているとかではないが、単純にスピーカーの径が大きいだけではなく本体をエンクロージャーとして有効に使おうと設計してあるようだ。多分スピーカー背面の圧が減って駆動しやすくなってるんじゃないかな?同じような受信状態でもP21は聞いていて疲れない。
・という事で、この手の物は大して違わないだろうと思ったが、やっぱり違った。もっとも値段もP21はF125の2.5倍ぐらいするので、そのぐらいの差はあって当然かも知れない。受信の方向性に対して私はAMラジオのアンテナの方向性があるのだからツインチューナーとか延長アンテナとか考えればいいのにと思っていたが、単純に感度を上げることが解決方法である事に今頃気が付いた。確かにアンテナ感度を上げると指向性が鋭くなるので放送局の方位に対するデッドスポットは強く出るように思われる。しかしAMは中波から長波なので反射する電波があちこちから飛んでくるようだ。で、P21はそういうのも拾うので指向性が高くてもデッドスポット問題はほとんど無い。また電池の持ちはカタログスペックでP21が2倍ぐらいあり、音質が何より素直だったSONYの音をしている。ポケットラジオとしてはやや筐体が大きいので仕事や服によってはF125が最大だという人もいるだろうが、農家にはこのぐらいのサイズのラジオがお勧めかも知れない。
・番外でFM感度。どっちも2バンドなんだが、F125のFMは一度使ってあきらめた。感度が悪すぎるので、ロッドアンテナ伸ばして室内で聞くならかろうじて入るが、携帯する意味がないからだ。P21は前のオーナーさんがアンテナに延長コードを結びつけてくれてあるし、選局幅がしやすく、一応携帯可能。F125の場合選局ダイヤルと右に回してチューンインして一瞬入ったとする。左に戻すとまた一瞬入ってはずす。ゆるゆるのネジを回して特定の位置に止めようとしてもガタがあるような感じ。P21はファインピッチのネジのようにぴったり入るし、戻したときにちゃんと戻る。
・さらにグダグダな話だが、スピーカーのエンクロージャーの話。スピーカーは開放状態で鳴らすと音の回り込みで音が出なくなってしまう。なので最低限平面バッフルで後ろの音を区切る必用がある。P21のは平面バッフルの変形、後方開放とかダイポールという形。F125は密閉型となるが、本体が小さいので容量が小さく、ボリュームを相当絞って聞かないと使えない。P21は逆に「これでもか!」ってぐらい、スピーカーがびびるまでアンプする(聞けるか別として)。
Posted at 2012/11/22 22:35:37 | |
トラックバック(0) | 日記