2013年06月19日
・えー、また微妙な話題を。今、日本は流入外来民族と軋轢関係にあって、よくニュースになっている。その是非は論ずるべくもないが、時々嫌韓だったら自分の祖父が在日だったなんて笑えないような話しも聞く。で、久々にエッセイ集を読んでいたら面白い物を見つけた。成原業平は六歌仙の一人で、皇孫にもあたり、
「世の中に たえて桜の なかりせば 春の心は のどけからまし」
「ちはやぶる 神代もきかず 竜田川 からくれなゐに 水くゝるとは」
なんて教科書や百人一首に出てくる、非常に日本的と言える人物である。しかし、この人、母方も父方も祖父祖母に百済の血が入っている。百済は当時滅亡したので、貴族階級が亡命してきて、それが皇室の血に入っているのだそうだ。面白いのは、その百済は当時から「のんべえで色欲魔」と言われていて、業平もその毛が多分にあった。それが一面では「恋多き男」「異人の風貌のイケメン」みたいな捉えられ方をしていたわけだ。もちろん、その血は薄まっても多くの日本人に受け継がれており、文化的、遺伝的に大和民族(後述するが、定義が難しい幻想みたいなモンだが)は混血状態にあると思われる。
フランス革命の後、王侯支配的なイデオロギーから民衆の契約的国家観に移行して、我々は国家に一つの難しい命題を持ち込んだように思われる。民族国家という考え方だ。一つの人種的・文化的バックグラウンドを共有する物達が集団を作り、国家となすべきだという、まあ自然というかそもそもの自然発生的な国家はそうだろうというアレだ。現実に貴族支配や主に資本主義と共産主義というイデオロギー対立のゆらぎなどから、民族国家は今世紀どんどん増えた。最近でも南スーダンや東チモール独立がおきているし、流浪の民になっているがパレスチナも国連加盟だったかする動きがあったはず。もちろん、追い出した側のイスラエル・ユダヤ人はシオニスト運動で世界中から集まった民族自決主義の結果であるし、それにより国内のユダヤ人を追い出したかった各国も民族国家を支持したのだろうと思う。まー、帰る国があるのに居座る奴らもいるけどな、どこでも。
しかし、民族の定義は難しいと述べた。血縁的に見ればかなり閉鎖的な民族もあればそうでない民族もあるだろうけど、大抵はある程度の混血関係にある。そもそも大元は一つってのが科学的な物の見方であり、どの時点を以てそれを分離した民族と見なすべきかである。それに文化的に区切るやり方もあって、よく言語もその大きな指標になるが、じゃあオランダとベルギーが一つの国家なのかとは言わない。つまり、細分化するベクトルと、ユーロのように統一するベクトルがせめぎあっていて、ある程度の人口規模なり地形的制約でテキトーに決まっているのが国家なり民族なのである。
日本も例外ではなく、おそらく長く日本列島に暮らしていたのはアイヌ系の北方民族であり、渡来人の弥生人といろんな点で融和して現在の形になってきているのだろうと思う。てか、思っていてウィキったら、今の学説は縄文人から琉球人・和人・アイヌ人が分かれていて、アイヌ人には独特の遺伝子が後から入っている事が確認されているのだそうだ。ま、それでも弥生人の流入もまた事実だ。
話しが脱線したが、要は民族の定義が難しくなり、国家を細分化しすぎるのも出来ないので、国家内部に分裂ベクトルを抱えるようになってきているし、一方でそういう外来の物を喜んで受け入れて混血化する人達もいるよって事だ。そうすると、これまでの民主国家が、国民の権限を委譲されて統治していたのを、逆に「これこれこういう人が国民ですよ」という形で選別していくのもやむないのかも知れない。ぶっちゃけると、怠惰でヤクザな倭人(個体)より、まっとうな帰化人(個体)の方が日本人である、という分類がね。もちろん、その人の全てを隣人やもっと大きな単位の人が知るのは不可能なので、今後も大雑把な民族的把握は続くだろうし、やっぱり民族的性向ってのはかなり残ると思うけど。ま、この考えだと、結局ローマ的な大規模化とのせめぎ合いが今度出てくるだろうな・・・事、国家に関して言えば、ちゃんとした制度で運用されるなら、コスモポリスになればなるほど大きな戦争は起きづらく感じるけれど。今回のシリアのような事になっても、超国家が内政として処理すりゃいいんだし。
・雨で白バイの動画なんかを見ているのだが、いつのまにかTL125は退役してXR230にオフはなってるのな。で、XR230でダート(不整地走行)は分かる。そういうバイクだし、トライアルっぽいTLよりはあってるだろう。しかしトライアルはどうかと思ったら、XR230であんなトライアル走行出来るんだね、びっくりしました。正直XR230とかそこらへんのは、乗ってみてもぴりっとした所がなくて、ビジバイのように座っているだけだと思っていたので、上手い人達が乗ればあんな事も出来るのかとびっくりです。調べてもXRはむしろ小さく作ったのでオフ性能は低いという評判なので、セローとかの方がトライアル性能は高いらしく、ますますそこらへんのオフ車が欲しくなりました・・・ってYZがあるけど。そういえばXR、タイヤも普通だよな、どうなってんだろ?ヘッドライトは抜いてあるようだけど。普通に考えたら素直にセローとかシェルパあたりを採用しておけよと言いたいのですが、警視庁は伝統的にホンダ好きだから、ホンダの中だとFTRは違うしCRFはちょっとコンペ向きすぎるとなったのかな?XR230がもう廃盤なのはどうかと思うけど。TL125だって、警察以外で乗っている人、見たいことないけど、実は隠れた名車だったんじゃないかな?
面白い物で、自衛隊は川崎重工と関係が深いからか、偵察バイクもKDX(かKLXか)を見ます。消防はSL230も見ますが、消火車両としてはセローですね。スズキはあんまり公的組織分野にはくい込んでない印象です。そもそも国内向けのスズキに公道走れるオフ車が一台もないって知ってました?私も検索してびびった。スクランブラー系で無理すればグラストラッカーやバンバンは走れない事はないだろうけど・・・
・あと、本屋に行ったら89年最新バイク名鑑があったので買った。10年ぐらい前に買ってすり切れるほど読んだのだが、バラバラになって紛失してしまったのだ。まさか10年後にさらにいい状態のが手に入るなんて僥倖。見てみると、ほんといい時代だったよね、国産バイクで222車種もあり、最新はNSR(MC18)がある一方、GPz400FとかV45マグナとかセイバーとか古典モデルもある(人気はねーが)。VT系はVTZとスパーダが併売されていて、VTZが43→40にデチューンされた頃だ。巻頭ではゼロヨンと最高速のテストデーターまであり、250ccも最高速をやっている。89年発売の本だが、多分マシンは88のも混じっているんじゃないかな?γが210km近い最高速と12秒5のタイムで最速なんだが、多分コレ試乗スペシャルじゃないか。
Posted at 2013/06/19 23:18:11 | |
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