2013年07月04日
・「なんだって、こんな役目が俺に回ってくるんだ!上の奴らは何もわかっちゃいない!」
石原(いしばら)良純は忌々しげに頭を振り、手元の辞令を改めて眺めたが、今朝から10度目に読むそれの内容は変わらなかった。
「○月×日 本日より貴殿を気象庁主任気象予報官に任ずる」
平の気象予報師であった良純からすると、主任気象予報官抜擢は大躍進と言っていい。つい半年前だったら、こんな日が来るなど誰も夢にも思わなかっただろう。年功序列のこの世界で、上に182人もつかえていて、下から数えた方が早い良純が、天気予報の内容を決定する重大な役職に就く可能性など、0%に等しかった。
それが大きく変わったのは選挙で共産主義者が政権を取ってからだった。彼らはスターリンばりの恐怖政治で、次々と国の機関を改革してしまった。彼らは気象庁の天気予報が莫大な予算を投じている割に全く当たらない事に腹を立て、天気予報を外した予報官を網走で強制労働に就かせるという暴挙に出た。
「クソッ!明日の天気なんて分かるわきゃないじゃないか!」
良純はすっかりガランとしてしまった事務所の一番奥の「主任気象予報官」と書かれた巨大で威圧的な机に脚を投げ出して悪態をついた。そして左手首の腕時計に目をやった、10時だ。このスイス製の高級腕時計も、イタリア製のオーダーメードの革靴も、アルマーニのスーツとも今日でお別れだ。本来なら、良純の上にもう一人予報士がいたのだが、彼は昨日、良純より一歩先に、辞表を出して辞めてしまっていた。一日でも長く、ギリギリまで気象庁に居ようとしたのが裏目に出てしまった形だ。だから共産主義者と大阪人は嫌いなんだ・・・と良純は亡き父親のパグのようにくしゃけた顔を思い出しながら考えた。そうは言っても予報を出さない訳にはいかない。彼は最新の気象図に一瞥をくれてから、おもむろに机の右袖の引き出しを開け、歴代の先輩予報官達の思いが詰まったサイコロを取り出した。
「あたってくれよ・・・」
・えー、今期のベスト「俺ガイル」もとい「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている」12話・・・だっけ?13話だったか、見ていてかなり痛かった。この痛さってのは、「とらどら」とか「中二病」が面白い人には多分わかんないだろうな、みたいな。「俺ガイル」は一見すりゃ、やっぱり多くのラノベ同様のハイティーン向け学園物であるが、登場人物がすっごい「真面目」なのだ。いや、コミック要素もあるから、全部が全部そうではないかも知れないけれど、主人公の「ぼっちが正義」ってのは多分病的なまでに本気で言ってる。自己完結出来る整合性の高さへの欲求、かな。こういうストイックさを小説でやると全然面白くないのだが、実際彼一人だと何も起こらないだろう。そこらへんはご都合主義でがはまさんに無意味にもててみたり(一応罪悪感が根底にある設定もあるけど)、完璧超人となし崩し的に同じ部になったりする訳だけれど、完璧超人側もくそ真面目で、あのなれ合わない間隔がいいなと。でも13話の頂点は多分先生から色々言われるあそこだろうと思う。
・足跡でT-MAXの方がいて、失礼かも知れないが唐突にノリックの事を思い出して調べてみた。あれからもう6年もたつんだな・・・と時間が過ぎるのが早い事に驚いた。私はあれはてっきり即死だと思っていたし、普段から公道でバイク乗っているんだろうなとも思っていたのだが、実際はバイクは納車すぐで普段は乗らず、死因も肋骨が動脈を損傷した事による失血死で、救急搬送先がすぐに見つかればあるいは助かったかも知れないという痛ましい物だった。最近よく聞く「バイクの死因はヘルメットの普及で頭部の物は減ったが、胴体部分での死因が増加」ってのを裏付ける話しだ。事故もトラックに衝突した事そのものと言うより、衝突を避けようとして接触転倒した物みたいな感じだし、プロテクター付きのツナギで転倒していたレーサーからすると、こんな程度の転倒で・・・って感じかも知れない。他にも乗っていたのがもっと挙動を知っている、より高性能な車種であれば、急制動なり急加速なりして接触を回避出来たのでは?って話しもある。どうも、前に出て逃げようとしたようなので、R1とかならひっかけられずに前に出られたかも知れないし。まあ私はT-MAXには乗った事がないのだが、一般にスクーターは速度上がってからの加速はかったるいからな。
・一方ライダーは極端に二極化していると思う。最近は休日と言えばツーリングで来るライダーが多いが、ちゃんとした装備でノーマルか上品にチューンされたバイクに乗るライダーと、DQNが半袖草履で下品なカスタムのアメリカンや、でっかいメガスポに乗せられているのとだ。先日も飲み会で発音がフガフガしている人がいたのだが、自己紹介で「自転車で転んで前歯折ってしまって」と言っていて、上の中央4本が綺麗になくなっていた。自転車でどんな事故やったか知らないが、自転車ですらコレだぜ!職業上フルフェがつかえない白バイ、郵便は仕方ないとして、バイクはフルフェイスで乗ろうと改めて思った(ジムカーナ上位の人は結構ジェットが多いけどね、視野の問題もあるだろうし)。半ヘルなんて、ありゃ自殺願望があるんだろから特に何も言う気もないけどさ、アメリカンなんかで緩衝材入ってないようなピチピチのドカヘルの人を見ると、「脳みそが少ないから平気なんだろーなー」って思う。逆に私がよく分からないのはオフ車のブーツで、確かに転倒でスポークタイヤに足挟まれやすいオフのブーツが頑丈である必要は分かるのだが、あれでブレーキ操作出来るのか?って思う。実際、あれでGSXで峠走った事があるのだが、怖いなんてもんじゃなかった。RZ250Rについていくのが精一杯だった。
・仕事は地元の棚回り、今年は昨年まで作っていた人の園を借りたのだが、そこは棚回りで来られる場所なので、色々見られる。分かっていた事だけど「房はすごい良い」「粒抜け」「暗い場所がある」「房が長いのもあるかも」って感じで、総合的にはかなり良い評価をもらえたと思う。もっとも、他の園行ったら、さらに良い状態になっている所もあり、むしろ悪い所が二つかなー。でも、まだまだ忙しい。あとは指導の人が午後だったので比較的遅くまでダラダラとした話しに付き合ってくれて、なかなか楽しかった。今回は害虫の話しで、かなり気になっていた内容だったのもある。パダンSGの幹回りへの散布と草刈りでもやるかなー。でも余裕がないよなー。
Posted at 2013/07/04 20:58:36 | |
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