2013年07月20日
今回のお品書きは
・ロワイヤルペルレ・ロセ・ブリュット(ジュラ)
スパークリングのロゼ、ドンペリのコピーを作ったと噂されるほどジュラのスパークリングは評価が高いそうです。食前酒には最適でしょうねー。AC法はジュラの人が作ったと言われるほど理詰めだそうで、ちょっと長野県民にも似ているそうです。そういえば新聞コラムでも長野県民はくそまじめでユーモアが足りないとラジオパーソナリティーが述べていて、その裏返しに理詰めだとか言ってたな。
・チャート・テリルー・セック2004(フランス ベルジェラック)
ソーベニヨンブランは若飲みなので、9年物がどう転ぶのか分からないというソムリエの話でしたが、これは上手く変化した方らしい。ただ、ソーベニヨンブラン自体が最初からオオコケしているのとまともなのに分かれて、熟成したのも以前飲んだオーストラリアだかニュージーランドの(多分ワイララパとか)のをちょっとまったりさせた感じ。新しいのが冷たいプールだとしたら、これはぬるい温泉かな。悪くはないが新境地とか化けたとまでは思えず。でも、そこまで耐えたって事が重要なのかも。
・安曇野ワイナリー シャトー安曇野白
安曇野ワイナリーのシャトーの手前にあるシャルドネ、4年ぐらい前に行った時は若木だったが、たぶん2,3年目の奴じゃないかな?飲んだ感じはふくよかさもあるけど、シャープさもあり、どっしりした感じは若いブドウとは思えない。ちょっと色があって、樽も使っているんだけど、決してそれに頼ってない。どこかトパーズのような完成度の高さを感じる。
・コード・ド・ニュイ ビラージュ2003ドメーヌ・ジャイエジレ
今回一番「あれ?」と思ったワイン、悪い訳ないのだが、これピノノワールなんだけど、私にはカベルネソーベニヨンにしか思えない。色は真っ黒で向こうが見えないし、香りもカシス的で、あのピノノワールも濃くなるとこうなるのか?と思った。
・山辺ワイナリー 畑の番人
以前書いたメルローの畑限定ロット、すでに完売だそうです。美味しいとは思っていたけれど、これだけ豪華なワインを飲み比べてきていると、印象がどうなるのかと思ったのだが杞憂だった。あの冷徹な完成度は健在で、こいつもやっぱりCS系の味に感じられる。それに嬉しかったのは、このワインは山辺の土地の味や香りがするので、他のワインと飲み比べていてもちゃんと識別出来る。
・安曇野ワイナリー 紅木花2009
紅玉のアイスワイン、ナイアガラのバージョンがあって、紅玉でも作るとは聞いていたが、これはくやしい完成度だなー。もうね、紅玉を食べているとしか思えない味がする訳。これは今回来てくれたワイナリーの人も不思議がっていた点で、アイスワインは凍結絞りをする関係で凍結温度が低い糖は分離出来る(40度ぐらいだそうだ)のだが、酸は凍結しちゃうから酸が抜けてしまうのだそうだ。絞り方に工夫があるのか、後から補酸するのか?でも補酸すると原産地呼称法名乗れないからなぁー・
・川石本家酒造 手作り純米手柄山みりん
みりんの生産が今どこでやられているのかと言った面白い話しをソムリエから聞きつつです。実は上のが残っているまま混ぜちゃったのでよく分からない部分もあるのだけれど、みりんってアイスワインとかそっち系の飲み物としてのポテンシャルが高いのだと分かりました。アルコール度もあり、糖も高く、日本酒のアイスワインみたいな感じです。
今回は相席でワイン会のベテランがいらしたので、ワイナリーの人ともども色々楽しいお話が出来たし、いつもの先生も忙しい中いらして下さった。面白いのは「葡萄を収穫するのは酸を優先すべきか糖を優先すべきか」という話題。生産が楽なのは酸を優先させる方法で、糖度が低いので病気リスクが少ない。反面補糖して作るので、熟成味が出ず、アルコールがきつい薄っぺらい物になりがちだとの事。一方糖を優先すると病気は出やすいがボディーが厚くなるそうで、畑の番人の原料は24度もあったそうだ(これは果物の限界)。畑の番人はでもアルコール度だけ高いとか、残糖が多いという感じでもなく、欲しかったのはボディーの強さ、葡萄の完熟味なんだろうと思った。
今回は戸川さんもいらしていて、今度は安曇野ワイナリーは離れて塩尻峠にワイナリーを新規で立ち上げるそうで、ちょっとご挨拶させてもらった。4ヘクタールぐらいの葡萄園というから、相当な規模だよね。ただ860mあたりの塩尻峠って南斜面は無かった気もするが。リースリングに関してはやめとけって言われた(笑)。まあ、そうだよね。
私がもらった質問としては、葡萄の木は何年ぐらいの物からおいしくなるのか?という物。グランクリュでは20年物以下の葡萄はセカンドラベルとかにしているから、若い葡萄ではいいワインは出来ないのか?と言う訳だ。これは気候風土品種目指すワインで異なってくるが、赤の長期熟成の高いワインでその傾向がある事は指摘出来るし、その理由としては「若い木は樹勢が強く果実分配も高いので実が肥大するので、相対的に皮の割合が減ってタンニンが減る」ってのが考えられる。同時に皮の下は糖度が特に高いので、そういう房を集めれば凝縮味のあるワインになる。また、そういう古木はすでに樹体分配が出来上がっているので、木が暴れないしロスもそこそこでバランスが取れているのだろうと思うし、そういうクローン群(マスセレクション)がある。あと、賛否両論だろうが、自根苗は長命な場合もある。
しかし、フランスでは収穫時期は乾燥するので、遅伸びなどの危険がなく、ワイン価格が高価だから出来ている面もある。日本だと秋の台風で雨が増すし、夏も雨はそこそこ振るので樹体の二次成長三次成長が続き木を小さく出来ない。剪定をすればするほど暴れるし、それを嫌ったのが根域制限だろうが、今度は潅水まで人工的にする必要が出てきて、露地では出来ない技術だ。また早く成長して品質が高い単一クローンや台木を使うので、サントリーなんかでは25年ぐらいで更新している。棚で樹冠広げるならいいかも知れないけど。
・他には、畑の番人の畑はもう2010年ロットで地主さんの栽培は終わっているそうだ。以前から止めたがっている話は聞いていたが、もうワイナリーの管理になっていたとは。良かった、手入れがいいとか分かったような事言わなくて(いや、事実ワイナリーは管理いいけど、樹齢もあるんだろうなと)。で、メルローも病気が出るので笠をかけるようにしたいそうだが、疑問もある。手間だ。加工が出来るのは手間が掛からないというメリットがあったからで、正直手間かけるなら生食で出した方が高い。一方で、糖度が24にもなる欧州種が笠なしで出来ていた事の方がおかしかった部分もある。そうなると雨よけ栽培したくなるが、雨よけすると温度が上がって酸が抜けるという問題も出てくるし、悩ましい所であろうサントリーなんかすごい高い位置にかまぼこハウスにしていたが、あれも換気のためか。
・仕事の方は2インチポンプを引っ張り出して、サニーホースも40m二本出して巨峰に潅水。ポンプはやっぱりエンジン死んでいて、調べたら点火してない。そういえばこいつはポイント点火で苦労したっけなーと重いながらフライホイールまで外して適当に接点磨いて調整したら復活、キャブも清掃したが、普通の制御系ではないので良く分からない。で、こいつが超強力で、かなり潅水が進んだと思う。普通見るのは1インチホースの2ストの草刈機エンジンと組み合わせた奴で、だいたい毎分70リットルぐらい。実際はホースの先だと毎分40リットルぐらいじゃないかと思う。これでもあればかなり違うが、2インチポンプは径が2倍で断面積4倍なのもあり、軽く500リットル・毎分ぐらいのスペックがある。ホース先でも200リットルは出ている感じだ。特にこっちは4ストなので、全開じゃなくてもどんどん送れる。一応この上の65㎜ポンプもあるが、さすがに一人で運ぶのは厳しいのでパス。これで1時間近く潅水してたので、10tぐらいは撒いたんじゃなかろうか。ただサニーホースはほんと送水だけで曲げるとか考えられてないのでえらく疲れた。途中で分割してあるので、先端だけ外して取り回せるだけ、まだ楽だった。巨峰の方は飛び玉で来ているので着色は良好そうだし、明後日袋かけなので、それで終わってくれると嬉しいな。
・デラは笠かけ、山羊にまた苗をかじられて殺意の波動に目覚めるも雄山羊なんか人間の素手なんかなんでもないよね。でも、自分が機械に向いた人間だと自覚する。機械は裏切らない、自分がやった通りに動く。良くも悪くも全部自己責任だ。まあ、作った奴に腹が立つ事はままあるけど。一方山羊はインプットとアウトプットが一定ではない、というか大抵がマイナスに振り切れている事が多い。
Posted at 2013/07/20 20:16:50 | |
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2013年07月20日
・菅直人が阿部首相のメールマガジンで自分を無能だの無責任だの言われている事について訴える事にしたそうだ。罪状は「機密漏洩罪」hahahaha
・今けっこう気がかりなのは石破自民党幹事長とかが9条改正案を国家主義的な内容にして堂々と公表している点。以前から石破さんはヤバイと思っていたけれど、その本質がやっと分かって来た。政治屋には二つのタイプがある。金か権力かだ。大半の政治屋は金権政治が万能だと知っている、選挙でもなんでも金がものを言うし、政治は金のための手段だと思っているだろう。でも、直接的な権力を求める政治家もいる。例えばスターリンとかプーチンとかね。基本的に共産圏では表向きの権力は軍事力であり、政治的な権力はほぼ軍事とイコールだろう。資本主義圏では金が万能に思われるし、軍事力で介入したらクーデターになっちゃう。だから、ワンクッション置いて党内発言力みたいな形を持ってくると思うし、別の権力構造もあるのだろうけれど、石破さんはともかく権力そのものの指向がとても強いのだろうと思う。
・さて、おっかない事は、金権政治が行き詰まったら、権力そのものによるクーデターは支持されてしまうという事だ。あるいは対外的強攻策を採るって事もあるかも知れない。実は原発対応のまずさを検証していくと、あれ、意図的にメルトダウンをもっと酷くさせようとしていたのではないか?という気さえしてくる。その心は非常事態宣言による緊急措置や議会政治の停止である。実際ローマとかだとよくやったらしいし、そういうディクタトールになろうと管あたりが考えても不思議はない。汚染地域は立ち入り禁止にして自治区みたいにして犯罪の巣窟に出来たし、復興財源もそこに見えない形でどんどん流し込めただろうから(てか、今もやってるが)。木曜会の人はもう出て来ないのかな、だったら自民党全否定もやむないな。
・ブドウ園ではコウモリガだかスカシバの食害が酷い。苗も調子が悪いなと思って見たらスカシバがぐるっと食べてた。芯に入った所にスミチオン入れて殺したけど、さて復活するかどうか・・・パダンSGも使っていたけど、入った時期はおそらく散布前の早い時期だろうからな。山羊といいスカシバといい、どうしてブドウを狙うのか、そこらへんの草食ってろよと言いたい。今だったら、住友と日産が「日本全土の昆虫を3年かけて農薬散布で全滅させましょう」って言ったら賛同すると思う。毎月カーバメートと有機リンとネオニコチノイドのローテーションでヘリ散布な。実際沖縄では確かある種の蠅だか蚊だかを絶滅させたと聞いたんだけど、どうやったんだろう?また、今年は弱い樹は種入った。ジベ時期がまずかったかも知れないし、かなり揃いが悪かったから、その影響もあるだろうけど、樹によってかなり違うので樹勢の問題だと思う。混入を分ける元気も、加工まで下げとく元気もないので、もうチョキチョキ切り落としている。これまでの労働を考えるともったいないはずだが、「ああ、これで自由だ」と思って嬉しくなるのはいけない事ですね、はい。スチューベン園では雑草を刈り終わったら、今度は大量に別の雑草が生えてきている。思ったのだが、ヘアリーベッチには多少はアレロパシー物質があるようだが、鋤き込まないと効果がないか、耐性のある奴が出てきちゃうのではないだろうか?って検索したら、ヘアリーベッチの抑制作用は鋤き込みだと無くなり、被覆と養分競合が主でアレロパシーは赤クローバーよりマシって程度だった、がっかり。
・デトロイトが破産したそうな。夕張も有名だけど、治安悪化とかは聞かないなぁ。でも、私の所にもよく国民年金の請求が来てるんだが、あれって支払時期をどんどん短くして、金額をどんどん少なくして、ちゃんと払っていた人からすると詐欺だよね。仮に契約通りに払ったら社会保険庁、今は国民年金機構?だっけ?は破産だよね。なんか最近も老人が詐欺にあって、相変わらずすごい金額を宝石の採掘権とか温泉水とか宝くじ云々で取られていて、詐欺グループは発見したら死刑か強制労働でいいと私は思うんだけど、取られる方も取られる方だと思う訳。彼らが馬鹿なのは、年金問題で明かになってしまって、詐欺師のいい的になっているんじゃないかなー、とも思う。日本国民全体が一種の詐欺リストに上がってしまったというか。俺だったら、少なくとも問題になってからこっちの責任者は全員給料分全額賠償させて、足りない分はやっぱりシベリアに送る。建設的かどうかじゃなくて落とし前の問題だから。
Posted at 2013/07/20 12:39:35 | |
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