2014年11月30日
・ジャンク修理前に触らなければならないSSがある。そいつは普通に動くのだが、タンクからポンプの間にあるフィルターの蓋が紛失してしまっているためにポンプが動かせない状態だ。フィルターの蓋を鉄で作るメーカーが分かってないなぁと言った感じだが(錆びる、特にPHが中性じゃない農薬使うと)、どうやって修理するか考えて見た。まずメーカーからフィルターアッシで取れるか聞いて貰ったが、農協によると「無い」のだそうだ。ちょっと疑ってメーカーに直接聞くべきかも知れない。ただ、元が設計不良なのだから、どうせなら改良したい。んで、昨今のSSはフィルターは樹脂のスクリーンタイプが入っている事が多い。これだったら汎用品が存在するので、純正のフィルターを切除して間に入れる事は出来る。問題はパイプ径が無駄に大きいので、どうやってそこを埋めるかではある。汎用のスクリーンフィルターはパイプ径が太くても30㎜、普通は20㎜か25㎜である。取り回しを考えるとフィルター後のパイプ径に合わせたフィルターを設置し、タンクからの取り出し口は異形チーズでも使ってサイズダウンする事になるだろうか。流量は20㎜でもそんな問題ではないと思う。動力噴霧機も25㎜程度だし、スペック上の流量はそこらへんで間に合うはず。
ところで丸山のステレオスプレイヤー見たら、へんなコネクターがあって、そこに「防除ヘルメット用」云々書いてあるので調べてみたら、丸山もジョーシンも防除用安全ヘルメットという商品を出していた。現在のは独立バッテリーらしくてSSの電源は使わないのだが、ガスフィルターを介して浄化した空気をドライバーに送ってくれるというありがたい機能がある。しかし価格が10万円ぐらいという事もあるし、昨今そんな危険な薬剤は散布しないので、使っている人を見た事がない。快適性を気にする人はキャビンタイプのSSが実用化されている(価格は500万ぐらいと倍近いが)。
・最近駆け込みでソーラーパネルを設置しているのを見るのだが、不思議な事に気がついた。角度がやけに浅いのだ。ほとんど水平に置いている所すらある。どういう事か気になって調べてみた。まず最適傾斜角度は日射に対して直角になる事であるから、緯度とイコールになる・・・はずである。方角は真南がもちろんベスト。ところが、実データーで見ると傾斜は10度程度前後しても99%とか96%とか、ほっとんど変化がない。一方ソーラーパネルは影があたると、そこが他のセルに対して電圧が低い抵抗になって焼けてしまったりするので、自分の影が掛かる事は絶対避けなければならない。となると、一番いいのは一枚板の巨大パネルって事にはなるのだが、メンテ通路も必要だし、様々な制約があるので、極力一つの面積の中に影を作らず多くのセルを配置するためには平らに置いた方がいいという事になったらしい。ま、多くの人はこれで実用上充分なのだろうが、私はやっぱり「どうしてじゃあ緯度の角度で設置しても利得がそんなに大きくならないのか?」が気になった。だって、角度が減れば単純にセルの受光面積も下がるじゃん?
もっとも説得性がある答えは恐らく太陽の南中高度の問題だろう。太陽は確かに真南の正午に緯度高度に達するが、それ以前はもっと低い所に、しかも斜めから当たっている。トータルで考えたら日昇から日没までの平均高度(緯度)が直角に当たる角度になる。おそらく9時から10時あたりの高度だろう。しかし、よく考えるまでもなく、それだったらパネルをもっと「立てる」方向になる。アレ?しかも、データー見るとパネルは立てても寝かせてもあんまり発電量が変化してないのだ。セルをミクロで見ると別の要素があるのか、熱損失も同時に増えてしまうのか・・・
・「ゆうきゆうなは勇者である(ゆゆゆ)」が鬱展開になってきた。最初から「
まどまぎ」言われてたし、その不気味な影を辛うじて払拭しようとギリギリの綱渡りをしていたのだが、いきなり前の世代の勇者を出されてネタバレとかないわ。原作者、この手の殺して感動系作品多すぎじゃあるまいか?鬱展開が好きなごく一部の人は歓迎しているようだが、戦いのたびに何かを無くす展開はありきたりで、それを魔法少女物でやるなよと。そりゃ、そういう作品で名作も沢山ある、児童書だとネバーエンディングストーリーがそうだし、神話でも聖別された巫女が生贄になるまで神様扱いとかもある。SF物だと変身するたびおかしくなるってのは定番だ(仮面ライダーの一部とか)。そういう設定を持ち込んでまどまぎは売れたかも知れないけど、完全二番煎じじゃないか?それに、ニコニコだから四国以外沈没とか公式である事が分かったけれど、そういう所を隠しているのもずるいと思う。
今後残された展開について。まず、誰かが最終的な犠牲になってみんな救済というパターン。ペルソナ3になぞらえてキタローエンド。安っぽいお涙頂戴物になるのが見えてる。逆に世界の終焉なんか考えないで逃げちゃうか、神様に逆らうパターン、それで無事に終わって大赦殲滅やったら神展開として歴史に残るわ。全滅したらさらに鬱。普通に戦って一人一人いなくなるパターン、漫画版デビルマンとかだな。それでとりあえずの殲滅に成功したら、次の世代の子を地獄に突き落とす事になるわけで、「ぼくらの」EDですな。ただ、前の世代はバーテックスを殲滅は出来なかったので再来したとも取れるから、これで最後になる可能性もちょこっとあるかも。
・雨でお仕事がなかったので、先日預けたディーゼルエンジンの修理に行ってきた。最大の功労者はAmazon様で、燃料ポンプを発注したら月曜の朝にもう届いていた。工場に行って断ってからポンプ周辺をいじる。まず配線をチェックして電気が来ているか確認、OK。次にフィルターのコックを閉じてからポンプのステーとホース配管を切り離す。新しいポンプとのサイズの違いや端子形状を見て適当な端子を取り付ける。ホース径は8㎜で互換性があった。あとは刈組してポンプ単体での動作チェック、OK.組み替えてからエア抜きバルブを開けてポンプ作動して燃料を送るかチェックするが、バルブから何も出ない感じなので良く分からない。バルブを閉じるとポンプは停止する。あれ、そういう物なのか?とりあえずエンジンを掛けようとするがかからず、ポンプまで燃料が来ているかチェックすると来てる。うーん、なんんだろ?と重いながら、バッテリーを気にしつつグローを最大にかけてスタートしたらかかった。という事で無事復活でございます。というか、いくつかの農機具ではポンプはキーオンで常時作動音がしているんだが、最近のは止まるそうで、こっちは安物なのに止まるのかどうなのか?古いのはDENSOのでプランジャーポンプなのねこれ。壊れた時に燃料が素通しにならなかったのは、プランジャーが磁石切れて伸びきった時には一応出口を塞ぐゴムがついていたかららしい。プランジャー側の分解は簡単だったが、磁石側はこればらせるのかな?配線に通電はあるようなので、壊れているとしたら制御系っぽいボックスの中の物だと思うのだが。
・他にはエンジンの回転数が妙に高いのが気になっていたが、これはフロアアクセルが引っ張っていた事が分かった。てっきり固着していると思ったら、リターンがなくなって踏み込んだ状態だけだったみたい。幸いワイヤーに固着はなく戻したら正常にアイドルする。古そうだからダメな農機だろうと思っていたら、割と近代的な装備がついているのね。ポンプ周辺からのガラガラ音は気になる。インプットシャフトからポンプまでは正常っぽいし、電磁クラッチ切ってるのでポンプでもない。ポンプと同軸で攪拌スクリューを回しているので、そこらへんのガタなんだと思う。この機種でちょっと気がかりなのは、地元のお祭りだ。この機種は六輪タイヤなので、お祭りの引き縄をなう時にホイールに縄を引っかけて使われている。本来はデフがないスキッドステアの古い6輪の運搬車でやっていたが、さすがに持っている人がいなくなって、このステアリング操作の六輪を前回使った。オープンデフなので、片側だけ浮かせて斜めにして行う。しかし、前回も農協絡みで遠くから引っ張って来たので行ったので、地元にあると祭りだから貸せって言われそうなのが嫌だ。あの祭り、正直あんまり好きじゃないんだよな。その時は遠方の畑に隠すか。
・農機に行ったついてでにKCG360のガタとか補修部品について聞いたが、シリンダーのオイルではなく、ピボット軸などのガタではないか?と言われた。確かにそこにもガタは出るだろうけど。最近のは全部100kgでシビアに止まるし、中古であるとしてもメーカー欠品で補修不可能になった物ばかりで実働機は絶対手放さないと言われた。個人的には、メーカーが補修部品を出さないなら、農協がそれ作ればいいのにとは思う。今回の私のように、汎用部品で互換性があったり、数があれば再生産とか出来るんだし。そうそう、コミュ障の老人は相変わらずだった、他の若いスタッフはすごいフレンドリーなのにね。
・あずみアップルのワイナリーにもやっと行けた。よく人と話していても勘違いされがちなのだが、安曇野市には「安曇野ワイナリー(先日国産ワインコンクールで金賞受賞した所)」と「あずみアップル」という会社がある。両者は関係なくて、安曇野ワイナリーは私企業、あずみアップルはJA系列だったと思う。そして厄介な事に、あずみアップルはワイナリーとしては「スイス村ワイナリー」という名称も持っている。これは「スイス村」と呼ばれる複合施設兼ドライブインの一角に存在しているため。じゃあスイス村ワイナリーでいいじゃないかと言われそうだが、どうも観光施設然とした名称には抵抗があるんだよなぁ。
工場見学は施設を上から見下ろす形で出来る。二階立ての建物で、醸造スペースはぶち抜きだけど、事務所や売店が上にある。工場はまあ写真も古くなってるし、これと言って見える訳でもないので、なんとも・・・お客さんからいつでも見えるってのは山辺ワイナリーも同じでいいとは思うけど。売店はそのアイテムも多さに驚かされた。リンゴの品種別に仕込まれたシードル、りんご、もも、巨峰などのジュース、そして多様な品種のワインが畑別にも結構ある。ここも大町の生産組合の受託生産で大町ワインも作っているし、アイスワインも何種類かあった。そして、売りであるソーベニヨンブランのフルサイズボトルの2012と2013は売り切れで、先日飲ませて貰ったのは2014の先行ロットで販売はあと一週間ぐらい待ってくれとの事。売店の人は親しみやすい格好だったが、売店はそれほどお土産物っぽくはなっておらずいいんじゃないでしょうか。まあ、アイテムがちょっと煩雑すぎる気はするけれど。とりあえずコンコードのヌーボー買いました。また、その先の交差点で腸詰屋というドイツのソーセージ・ハム専門店が出店していた(10月にオープンしたばかり)ので、そこで買い物してイートインでホットドックを頂いた。その場で焼いてくれるのはいいのだが、バンズがすごい小さくてホットドックっぽくはないかな。
Posted at 2014/12/01 22:04:58 | |
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2014年11月30日
・とかくテレビ番組というのは面白おかしく誇張するので嫌いな人も多いと思うのだが、この本はテレビ番組のため「世界最優秀ソムリエコンクール」を取材した事を元に書かれた本だ。自分がワインファンでなくても、これを読めばソムリエの世界、ワインの魅力に熱くなるに違いない。3時間ぐらいずっと引き込まれて読んでしまった。情報のまとめかた、編集のしかた、スポットの当て方全てが洗練されていて、ドキュメンタリーの手法恐るべしと思った。
さて、肝心の内容はチリで開かれた2010年大会の模様を、日本代表、優勝候補のベテラン、フランスの新人の3人を軸に追いかけている。この大会はそれぞれの国や地域の大会の優勝者が出場しているので、どの国から優勝者が出てもおかしくないのだけれど、それでも54人の出場者のうち、準決勝の12人には全員残り、決勝には日本人の方は残れなかったが、二人が出ている。優勝候補筆頭は大会の常連だが優勝になかなか恵まれないイギリス人で、逆にフランスの新人は準備に5ヶ月しか掛けられていないが本能が鋭い。
ソムリエコンクールはついブラインドテイスティングを想像してしまう。というか、華は確かにブラインドテイスティングとデカンタなのだが、実際は筆記試験でピノノワールのクローンの数と品質の順番や香り物質を書いたりもするし、レストランのサーブの実技をアドリブでやらせたりする。臨機応変に与えられた条件をクリアし、仕掛けられた引っかけ問題や厳しいタイム制限にうろたえる事なく接客する様など、表面は取り繕っていても皆大変のようだ。
そしてブラインドテイスティングだが、フィクションのようには行かず、こちらも皆様々な考察や感触を駆使しても間違いが多い。実際、最後の決戦で当たったのはビンテージだけってソムリエもいたし、誰も当てられないワインというのもあった。我々素人ワイン愛好家が感じる以上にワインを当てるというのは難しいようだし、分からなくてもいいんだと変な自信を与えてもくれる。そうは言っても、テイスティングの評価のやり方は参考になる。
テイスティングで大事なのは何か?場合によるのだが、一番は「あわせるべき料理を選ぶ事」である。このワインにはどんな料理を合わせようかというのを提案するのがソムリエのお仕事なんだから当たり前だが、全然考えてなかった。他にも、そのワインの飲み頃はいつで、どのぐらいまで保存出来て、サーブ時の温度やグラスの形についても全員が述べている。ここらへんは、さすがサービスのプロと言った感じだ。肝心のワインの特定で重視されるのは「品種」なのだそうだ。生産国や地域はそれより重視されず、ビンテージが最後になる。これは産地でのバラツキよりビンテージのバラツキの方が少ないという事らしい。「品種なんて間違えないだろう?」とベテランのワイン愛好家やワイン関係の仕事している人と接した人は思うかも知れない。私もそう思っていたが、これが間違えるんだな-。
理由として時間が短い事(上の全ての情報を答える中で当てなければいけない)、コンクールという特殊な環境もあるし、すごい特徴的なワインは出題されないというのもある。私には分からないが、たとえばロマネコンティの1985年を出したとするとソムリエだと誰もが「ああこれは」と分かってしまう(みたい)。しかし、これが普及価格のピノノワールだとどうだろう?品種特徴が薄れ、産地も曖昧になってくる。特に昨今は醸造技術の近代化が進められ、味のレベルが上がった結果、全てが似てきてしまっているという批判がここでも聞かれる。
産地は品種と密接に絡まっているので、こちらを先に考えるケースも多かったのだが、昔からのACなりDOCGの規定品種から、スーパータスカンのような掟破りの栽培品種も増えていて問題を難しくしている。たとえば甲州と言えば山梨のブドウで、甲州のキイロ香があれば甲州の同定は楽だから、自動的に産地を山梨と答えたくなるが、今甲州はフランスでも栽培されているので間違いやすいみたいな事があるわけ。それにしても外しまくる様は滑稽というか、ソムリエって心臓に毛が生えてないと出来ないなと感じる。分からないって言えない事の難しさよ。
言語化された分析の表現力なども参考になった。私は実は見た目はほっとんど気にしないのだが、ソムリエ達は見た目でかなり品種の絞り込みを行っているようだし、熟成状況やクロージャー、ビンテージも見た目が大きなヒントになっている。特に表現で「あ、自分と似ている」と思ったのはビオニエを黄色い花と言っていた点。ビオニエは注目されて間もない品種なので、品種特徴をしっかりと捉えている文章はまだ見ない。私は飲んだ時にリースリングが白い小さい花だとしたら、ビオニエは黄色い花だなーと思ったので、ちょっと嬉しかった。逆に「ソムリエで分からないのか?」と感じたのはリースリング、私はそれが高品質であれば、まずリースリングの香りは間違えない自信がある。
改めて「ソムリエがいるいい店で食事してみてー」と思ったし、ワインに合うと言われている定番メニューの高い物も試して見たくなった。
・仕事はリンゴ収穫、さすがにあまりに多い量が高い所になっているのを見ると萎える。30m進まずに車一台って感じだ。この間の雨で大分葉っぱも黄色くなり、多くの園からは人とリンゴの姿も消えた。そうそう、古いセルシオの正式名称はKCG-360SHだった。型番から言えばかなり上のクラスになる。そして中古も高くて最低落札ありで20万スタート、即決55万とかだった。やっぱりプロの要望がイカされているのは高いなぁ。
・燃料ポンプは安い物だし他の機械でも壊れる可能性はあるので予備に回せるから一個買ってみた。暇見て工場行って交換しちまえばいいわ。そうしたら自走で持って帰れるし。
Posted at 2014/11/30 18:43:20 | |
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