2015年01月03日
・ラチェット式剪定ハサミを使ってみた。結論、まだ発展途上というかメーカーはちょっと良く分かってないんじゃないですかねぇ。モデルはガーデンフレンドというメーカーので1000円でした。ラチェット機構はどういう物かと言うと、簡単い言えばウォーターポンププライヤーの幅を調整する部分(レンチじゃない奴)を刃の入力側に設けてレバー比をいじる奴ですね。あれって、固定ボルトが緩いとどんどん幅が広がってしまって軸がずれてイライラしたと思いますが、あの逆で軸に入力が少ないとどんどん刃先が閉じる方向に軸が移動します。つまり、ラチェット式でも何も挟まなければレバー比は低いままで軽く閉じられます。何かを挟んではじめてラチェット式の多段クロージャーが動き出します。これは良いポイント、というかラチェット式の基本構造の全てです。
問題は結構多いです。まずロックが硬くて使いづらい。普通は片手で操作出来る場所に付けてある物ですが、構造的にそういうのつけづらいらしくて、刃のエンドに出っ張りがあってロックするんですが重い。使っていて軽くなったとしても片手では操作出来ないので良くないですね。
また自動的に軸が上がる(ラチェット比を調整する)という事は逆に言えばオートで一番高い位置に落とす力が必要で、かなり反発力が強いバネで押し戻してます。このバネの反力が馬鹿にならず、閉じづらいのも多分にその影響があります。また最後の段で切り落とす段階になると、このバネの影響なのか別の何かなのか、素でバラの枝程度を切ってるほどの抵抗が感じられます。恐らくスプリングが相当強くて閉じる段階になるとそうなるんじゃと思われます。
刃が外せないのも問題です。刃物を研ぐのが当たり前な世界では、刃は外せるのが当然なんですが、こいつはラチェット機構の固定にカシメを用いているので、一部は当然ばらす事も出来ますが、刃だけには出来ません。それだけで、まあ終了って感じですね。これは買わないと分からなかった。
またラチェット機構の特殊な点で、負荷が軽く一度に大きく閉じられると変速しないので、普通のハサミの感覚でアゴの奥で軽く切ろうとすると逆に重いままという現象が起きます。それだけラチェット作動時は軽いんですが、刃の中間ぐらいで切る工夫が必要でしょう。
重さは手持ちタイプとして常識的な範囲というか、オール鉄のよりは軽いので許容範囲ですが、200㎜タイプなのは疑問。刃の開きもかなり大きく切断力も22㎜と格段に大きいのですが、そのサイズになったら素直に両手使おうよ。180㎜や150㎜で変速を2段程度にして刃が分解出来て重さが2/3ぐらいのが理想かと思います。そうそう、ラチェットのリリースですが、軽く閉じてから戻す方向に力を入れればリリース出来るので、一度切れ込んだら落とすしかないという事はありませんでした。
ともかく連続切断だと割と疲れないのですが、細かく持ち替えすると不便ですし、ヒゲ切りやってると非アンビルタイプになって、そのまま適当に切ってしまう事もあります。そんな場合も切る角度によってはラチェット式とほぼ変わらない事もままあり、効果は期待したほどでは・・てのが正直な所です。まあ価格もアルスあたりの1/3ぐらいなので、内容として大失敗って訳ではありませんが。
あと、RYOBIの電動のも出ていたので持って確認してみましたが、これも煮詰め不足に感じました。重さが800gもあるので、ちょっと手持ちで長時間庭木に使うのは無理です。剪定枝を分解するには使えるのでしょうが、それだったら素直にAC電源にするし、プロなら他の道具がいくらでもあります。プロが欲しいのは可能な限り軽い事、長時間使えるかバッテリー交換が出来る事です。個人的にはスイッチは加減が出来ないので、そこをアナログで高度に制御するぐらいなら、挟む力を1/3でもアシストする程度の方がずっと現実的ではないかと。ともかく剪定枝を分解って宣伝している製品は、性能が問題外なのを宣伝しているような物なのだなと分かってしまいました(同じようなのは使えないアイデア製品によくあります、ダイヤモンド糸鋸とか)。
・S660の資料が流出(てか本田が意図的にリークさせて反応見てる)したので、まとめスレで読んで「市場は熟成されたなぁ」と感心した。S660の主なスペックは「2シーターオープン」「6MTかCVT」「MTが830kg、CVTが850kg」「エンジンは64馬力10kgのターボだがS07A」「タルガトップの布で手動で丸めてトランクにポイというスタイルらしい」という所。あ、ミッドシップってのは多分同じなはず。
以前の私の批評としては「軽自動車でオープンはもう無理だから普通にクーペ作ればいいんじゃないか、そうすれば安く軽く安全になる。コンセプトカーは電動HTっぽいけど、形状的にミッドシップは無理じゃないか」と書いたと思う。そして、実際コペンのような電動HTはなくなったが、結局中途半端なタルガトップになったみたい。で、スレの大体の反応としても「そんな使えないタルガなんか一生オープンにしないから幌レスグレードとDHT希望」「だったら固定でいいじゃん」「そもそも軽自動車でスポーツって時代でもないから走りの人はアルトワークス一択」「金持ちの本田党のオモチャだからそれでいい」という所らしい。別に批判的な意味ではなく、すぐにここまでの意見が出る事に日本のモータリゼーションの成熟というか、これまでさんざ勉強代を払ってきた人の学習の成果を感じた。いいんだよ別にもう、本田期待している人が誰もいないんだから、あ、またコイツファッションアイテム作ったな程度で。それに、じゃあアルトワークスが沢山売れるってのも想像しづらいし。でもさ、多分だけどワークスは110~120万のベースが売れるグレードで、S660はベースのβって奴でも200万ぐらいだろうと思われている(コペンが180万ぐらい)から、価格差は昔のワークスとビートより悪いと思う。
そうなれば、もうMRに拘る意味もなく、FFのコペンでいいんじゃないか?と思うし、一応そこらへん走ってるのも見るようになったのだが、別の所でちょっと欠点らしき物を聞いた。それは外装パネルである。コペンは今のモデルは内部パネルで強度を確保して外板を樹脂化して軽量化・コスト低減・デザインの自由度・簡易交換によりファッション化というのに取り組んでいる。それはいい事だと思ったし質感もいいのだが、タントで同じような樹脂パネルを使っているらしいのだが、そいつがリコール級に「歪む」らしい。普通に考えたらリコールなんだが、リコールって安全上問題がある物に対する物なので外装部品の劣化だと言い逃れしまくっているというお話がある。トヨタ系列は新型プリウスもリアガラスを樹脂化するって話もあるので、どんどん軽量化、形状の最適化のために採用範囲を広げると思うが、いかんせんエンジンを積んでいる以上温度は上がるし、屋外でつかえば強度的な要求も無視出来ない。ハイブリッドのケツに使うのと、スポーツ系MRのエンジンフードだとそりゃ同列には扱えないだろうな。気になる人は「明るい色」にするとか、「内側にFRP貼っとく」とか対策した方がよさそう。
Posted at 2015/01/03 22:24:34 | |
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